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子供への感染が広がっている [社会]

戦略なきコロナ対策で感染下げ止まり、いつ再拡大してもおかしくない(今度再拡大が起これば、第6波を上回る凄惨なものになりかねないと警告する専門家もいる)。わだ内科クリニック和田眞紀夫医師が、最近の子供への感染拡大を警告している。
Vol.22063 感染研の予想が外れた小児のコロナ感染の遷延、その原因は?
一部引用する。
なかでも注目すべきことは世代別の感染者内訳でみた場合に10歳未満の感染者数が最多となっていて、全体の22%を占めている点だ。10歳代をも含めた19歳以下でみると全体の36%にも上る。そしてその次に多い世代が20歳代を飛び越えて30歳代(17%)となっている。これは何を意味しているのだろうか。
住宅街に位置する当院でのこのところの感染者の特徴は保育園や小学校低学年すなわち10歳未満の感染が目立ち、多くの場合その両親(30歳代)や兄弟・姉妹、さらには同居の祖父母にまで及ぶような家庭内感染が際立っていることだ。保育園に勤務する先生たちの感染もひときわ目立って多い。
半年前に、ドイツの保育園での高頻度pcr検査の例を紹介したが(NHKが翻訳レピートしたZDFの録画)、遅ればせながらでも、急いで日本でも導入すべきだ。幼稚園や保育園で、園児どうし、園児と職員の間の「ソーシャル・ディスタンス」などはあり得ない。


IMG_3423r.jpg私事だが、先日までの東京旅行で家族に会うために、街角のpcr検査を利用した。また、つい一昨日は、遅い「新年会」のために、少人数ではあっても全員がpcrまたは抗原検査で直前に陰性を確認、安心して呑めた(一人、濃厚接触疑いで陰性が確認できなかったメンバーはリモート参加)。新しい生活様式の中の新しい宴会様式である。
コロナパンデミックが始まって以来、3回pcr検査を受けたことになるが(1回目は高額)、やはり結果を見るときのストレスはある。もし陽性であれば予定を全てキャンセルにしなければならないからだ。もちろん発病の不安もある。それもあって多くの人は「知らぬが仏主義」を取るのだろうが、それではこのパンデミックには立ち向かえない。
---関連記事:学校を介しての地域感染拡大(2/7)
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岡田晴恵氏の「秘闘」を読み終えた [メディア・出版・アート]

hitou-okadharue.jpg岡田晴恵氏の「秘闘 私の『コロナ戦争』全記録」はこれまで2回紹介記事を書いたが(1回目2回目)、ようやく読み終えた。なんともすごい本だ。全国民必読と言っていいほどで、この2年以上の日本のコロナ対策の迷走の原因を明かしている。核心の一つは、尾身、岡部、舘田の3氏のいい加減さを、穏やかな口調ながら徹底的に告発していることだ。この3氏を退場させない限り、今後もまともな方向へは行けないだろう。これまでの2年余りの惨劇の中で、このような勇気ある女性がいたということが、この国の微かな希望である。

                迷走の「主犯」たち
omi.jpgokabe.jpgtateda_toho.jpg
       尾身氏             岡部氏        舘田氏

zdf20210915kindergarten.jpg「第6波」は収束するどころか、下げ止まりの傾向さえ示している。要するに「戦略」がないのだ。少なくとも、その説明がない。現在の「エピセンター」はおそらく学校や幼稚園、保育園で、そこから家庭で大人に移って、それが広がるというパターンが主だろう(関連記事)。以前ドイツの保育園の頻回pcr検査のニュース動画(右の画像)を紹介したが、そのような戦略を取るという話もない。「感染対策をしっかり」と、もっぱら抽象的に、心構えを説教するだけだ。

最後の方の3ページ強をそのまま引用して紹介します。多くの方がこの本を読まれ、日本のシステムの病弊を知り、改善への圧力を高めていただくことを期待します。そして「日本グリーンゾーン化戦略」への道を。
同じ場所で
表参道の並木道の下を、私は黒いコートを着て、うつむき加減で歩いていた。そう、ここで武漢の新型肺炎発生のメールを受けてから2年が経つ。欅並木の通り沿いの店もずいぶんと入れ替わった。この通りから一本奥に入ると"For Rent"の紙が貼られた空き店舗が目立つ。私がうつむいて歩くそばをマスク姿の人たちが静かに通り過ぎていく。

日本のコロナ対策の失敗は、結局、専門家たちがリスクを取らなかったことが原因ではなかったか。武漢で肺炎アウトブレイクが起こった時、その初動において、彼らは論拠なく甘いリスク評価をした。見通しについても、何の裏打ちもないままに楽観視した。次第にこのウイルスの性状がわかるようになっても、それらを訂正も変更もせず、誤った対策を引きずっていった。そんなミスを繰り返した2年間だった。起こってしまった事態に慌てて、ただ逐次投入していく対策では、常に後手後手に回ってしまう。それがこの敗戦の最大の原因ではなかっただろうか。

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シュワルツェネッガーからロシアの人々への訴え - Обращение Шварценеггера к российскому народу. [反核・平和]

このスピーチには不正確な部分もあります。末尾に追記しました。(3/19)
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シュワルツェネッガーはロシアの人々へ、特にロシアの軍人に渾身の訴えをしています。9分16秒の動画。必見、必拡散です。自分の子供の頃、ロシアのヒーロに憧れたことから語り始め、そして彼の父がナチの軍隊の一員としてレニングラードに行き、体と心に深い傷を負ったことを述べています。同じことをするな、と。
https://twitter.com/Schwarzenegger/status/1504426844199669762
schwartzneger6m30s.jpg
Шварценеггер обращается к российскому народу, особенно к российским военным. Шварценеггер начинает с рассказа о своем детском увлечении русскими героями. Затем он рассказывает, как его отец отправился в Ленинград в составе нацистской армии и получил глубокие физические и эмоциональные травмы. Не делай того, что сделал мой отец, - говорит он.

Schwarzenegger makes his fullest appeal to the Russian people, especially to the Russian military. Schwarzenegger begins by recounting his own childhood fascination with Russian hero. He then describes how his father went to Leningrad as a member of the Nazi army and suffered deep physical and emotional scars. He said, "Don't do what my father did.

6'30"あたりからの字幕をコピー。英語オリジナル、DeepLによる英訳、ロシア語訳と続きます。
Picking up from subtitles;
When he left Leningrad, he was broken, physically and mentally,
He lived the rest of his life in pain.
Pain from a broken back.
Pain from the shrapnel that always reminded him of those terrible years.
And pain from the guilt that he felt.

レニングラードを発つ時、彼は心身ともに壊れていた。
彼は残りの人生を苦しみながら生きていった。
背骨の骨折による痛み。
榴散弾による痛みは、いつもあの恐ろしい年月を思い出させる。
そして、その罪悪感からくる痛み。

Когда он покинул Ленинград, он был сломлен физически и психически,
Остаток жизни он прожил в муках.
Боль от сломанной спины.
Боль от осколков, которые всегда напоминали ему о тех страшных годах.
И боль от чувства вины, которое он испытывал.
第一次大戦の際、アインシュタインは戦争に反対して、「2%の人間が兵役拒否すれば、政府は戦争を継続できない。なぜなら政府は兵役対象者の2%の人数を収容する刑務所を保有していないからだ」と発言したと言われます(6年前のブログ記事参照)。ロシアの兵士たちに、戦場に行くよりは牢屋に行け、と訴えましょう。
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Deadline News というメディアがこれを報じています。
https://deadline.com/2022/03/arnold-schwarzenegger-russia-ukraine-1234981238/

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インフルと変わらない? 倉持医師の速攻反撃 [社会]

「インフルでもたくさん死者が出ている」とコロナを軽視する言説に対する、現場の医師の明確な反論。これほど端的な、短い説明はない。2022.3.8参議院予算委員会公聴会. EMILさんのツイッターより
https://twitter.com/emil418/status/1501405953581006853

EMIL @emil418
死者が外国より少ない日本スゴイって言わせようとしたら倉持医師に速攻否定された自民党こやり議員
(2022.3.8参議院予算委員会公聴会)

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スコットランドCND(核廃絶運動)の呼びかけ [反核・平和]

scnd220304.jpgスコットランドCNDの今週末のウクライナ平和集会呼びかけです。2007年の大学人によるファスレーン封鎖で一緒だったリン・ジャミーソン教授の署名だったので、訳してみました(9割方DeepL,6日一部修正)。力強く、かつバランスのとれたものになっていると思います。
現地在住の日本人の方、参加されたらいかがでしょうか。
 →2007年の大学人による封鎖行動
  https://pegasus1.blog.ss-blog.jp/2007-01-13
原文
https://www.banthebomb.org/conflict-in-ukraine-take-action-this-weekend/
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ウクライナの紛争 この週末に行動を起こそう
私たちは、キューバ・ミサイル危機以来、いつにもまして核戦争に近づいています。これは、今週アルムート・ロホワンスキー氏がウクライナとの接触から得た情報をもとに、スコットランド議会の党派を超えたグループで広く受け入れられている見方です。 核兵器は軍事衝突を止めるものではありません。そう主張することは、核兵器の存在を正当化し、核戦争の可能性を続けさせるだけです。

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ウクライナ侵攻に関する英国の地理学者デヴィッド・ハーヴェイの論説 [社会]

この記事のPVは4日23時現在6,970です.6日夕13,656.8日朝までで39,815.19日朝51,030. 7月4日59,265. 1401577.gif7/20追記: 末尾に、これに対する批判文について追記。
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フェイスブックで、ロシアのウクライナ侵攻に関するとても優れた論説に行き当たりました。英国の地理学者デヴィッド・ハーヴェイの2月25日付の論説で、Seiya Morita氏が緊急翻訳され、3月1日フェイスブックにアップロード、同氏の許可を得て転載します。長文ですが、まさに"must-read"です。
転載者は地理学も勉強したことはありませんし、この地理学者も知りませんでした。読んでみて、また経歴などを見ると、まさに碩学です。(写真は http://davidharvey.org より)
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ウクライナにおける最近の事件について――暫定的な声明
  デヴィッド・ハーヴェイ
  2022年2月25日
  プリント向けPDF 14ポイント6ページ12ポイント2段組4ページ
http://davidharvey.org/2022/02/%EF%BF%BCremarks-on-recent-events-in-the-ukraine-a-provisional-statement/

DHARVEY.jpg ロシアのウクライナ侵攻による本格的な戦争の勃発は、世界秩序に対する重大な転換点をもたらすものだ。今回の事件は、本年の年次総会に集まった地理学者たち(残念ながらZoomによるものだが)には無視できないものであり、議論の基礎として、専門家ではないコメントをいくつか提示したい。
 次のような神話がある。1945年以来世界は平和であり、アメリカのヘゲモニーのもとで構築された世界秩序は、互いに競争しあう資本主義国家の戦争志向を抑制する上で十分に機能してきたという神話だ。たしかに、2度の世界大戦を引き起こしたヨーロッパにおける国家間競争はほぼ封じられ、西ドイツと日本は1945年以降、平和的に資本主義世界システムに再統合された(それはソ連の共産主義の脅威と戦うためでもあった)。ヨーロッパでは国家間協力のための諸機関・諸制度が整備された(共同市場、欧州連合、NATO、ユーロ、等々)。一方、1945年以降も、数多くの「熱い」戦争(内戦と国家間戦争)が遂行されてきた。朝鮮戦争とベトナム戦争に始まり、ユーゴスラビア内戦、NATOによるセルビア空爆、2つの対イラク戦争(うち1つは、イラクの大量破壊兵器保有に関する米国のあからさまな嘘によって正当化された)、イエメン、リビア、シリアでの戦争がそうである。

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