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PCR無料検査,フランスの状況 [社会]

追記:杉並区が独自に無料検査を始めました.(末尾)
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わずか数十人とは言え,いやしくも「団体」で行った無料PCR検査継続の要請も虚しく,福岡県は8日からこれを停止しました.では外国はどうかと言うことで,フランス保健省のサイトを見てみました.結論は,3月1日以降,一般は3割ないし4割自己負担,高齢者,未成年,健康上問題を抱えている人は無料を継続,と言うことです.日本の一律ゼロがいかに粗暴か分かります.以下,訳してみました.(99%DeepL)

La prise en charge des tests pour l’ensemble des assurés

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被保険者全員を対象としたテストの実施

2023年3月1日以前は、RT-PCR検査と抗原検査は、例外的に、ワクチン接種者でかつ医師の処方箋がなくても、強制加入の健康保険制度により100%カバーされていました。

2023年3月1日以降は
- すべてのRT-PCR検査と抗原検査に自己負担が再導入されます。
- 被保険者の自己負担額は、検査を実施する医療従事者により決定され、医師または薬剤師が実施する場合は検査費用の30%、看護師またはマッサージ師が実施する場合は40%になります。
- 補足的な保険に加入している大多数の被保険者にとっては、残りの費用はゼロとなります。補完的健康保険の受益者についても同様です。

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「今日から換気はやめました」-- 大牟田線西鉄電車 [社会]

(CO2濃度サーベイマニア その3 )#コロナは空気感染 #COVIDisAirborne
映画を見に久留米から福岡に出かけた.映画はKBCシネマの「アダマン号に乗って」(Sur l'Adamant).風変わりだが,とてもいい作品で,そのむかし「シネマヴェリテ」という手法が言われたが,その延長かとも思う.映画の感想などはまた別の機会にして,ここでは,例によって「CO2濃度サーベイマニア」の報告.(「その1」「その2」

行きの電車は,昼ごろで客も少なかったが,それでも福岡の終点に近づく頃には1,000ppmを超えた.昼食のイタリアンレストランは換気良好(写真右).問題は下りの電車,福岡18時ちょうど発の特急.まだ通勤のピークではなく,混雑もさほどではない.しかし二日市付近ではなんと2,000ppm超え(写真左).
IMG_4719.jpgIMG_4732t.jpg

グラフにするとこんなふう.
18hexpress230508.jpg
久留米駅に着くと,さっそく駅員に上のスマホの写真を見せて,「換気はどうなっていますか?」と聞くと,驚くことに「今日から換気はやめました」との答え.「5類」移行では換気も不要になるらしい.「5類になったからと言って,ウイルスが変わったわけではないでしょう? こんなことではまたぶり返しますよ」と言うと,駅員は頷いていた.しかし,かりに彼が上に伝えたとしても,会社はやはり動かないだろう.「その1」(1/29)の記事に書いたように,この時は福岡駅で駅員に話したが,その効果は全くなかったということだから,今回も同じだろう.3年経っても同じことを繰り返すのだろうか.愚かさも極まれり,と言う他はない.

私はたまにしか乗らないが,通勤客は自分自身の安全が気にならないのだろうか.おそらくそもそも数値を知らないのだろう.専門家やメディアが警告すべきなのに.彼らの職務放棄の結果だ.
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(以下は1/29の「CO2濃度サーベイマニア」の末尾部分の再録です。)

車両客室内の換気の基準について調べて見ました。
鉄道に関する技術上の基準を定める省令(平成28年10月1日現在)の第七十三条の2に、「客室内は、必要な換気をすることができること」とあるだけで、数値はありません。
他の、行動空間の数値としては、建築物衛生管理基準で1,000ppm 以下、学校環境衛生基準では1,500ppm 以下という値があります。
今回の1,600ppmを超える値というのはこれらに比べても高く、上記省令が言う「必要な換気」のレベルは、今回のような強い空気感染の蔓延に対応して相当厳しく新たに決めるべきでしょう。3年も経っているのに、まだその検討さえされていないように思えます。
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文春5月4日号の若泉敬氏についての記事 [メディア・出版・アート]

病院の待合室,予約時間から50分も待たされている間,週刊誌記事を2本も読めました.「文春」5月4日-11日合併号.一つは「統一教会”解散セズ” 岸田首相裏切り」.決してこれを読んで血圧を測ってはいけません.

bunshun23-5-4p40.jpgその後読み入ったのは,沖縄密約問題をめぐる若泉敬氏とその著書に関するもの.この件はすでに何度もメディアでも話題になっていますが,フォローしているわけでもないので,記事内容にどれほど新しい情報が含まれるのかは判断がつきません.しかし私にとってはかなり引き込まれる5ページにわたる読み物でした.

ただ,最後の次のような締めくくりは,いかにも「時局」に迎合して情けない.初代国家安全保障局長の谷内正太郎氏の話の引用です.
「若泉さんは国民の生命と財産を守るには、性善説では駄目との考えだった。”違法な武力行使をしなければ、日本を攻める国など無いと考えるのは非現実的。最悪の事態を想定し、充分な抑止力を含めた備えをするべき”―そう強く訴えてきました。これは、二〇二三年の日本にも突き付けられている命題とも言えます」

ロシアのウクライナ侵攻、深まる一方の米中対立、台湾有事の可能性も指摘され、日本、わけても沖縄を取り巻く安全保障環境は今、激変している。「政府は防衛費をGDP比二%に増額する指示を出しましたが、重要なのは防衛力をどう構成するか。陸海空だけでなく、宇宙、サイバー、電磁波等の新領域での能力を一層高めていく。そのことで沖縄の人的、地理的な負担を軽減できる可能性もあります。若泉さんが心を寄せた沖縄には今も、在日米軍施設の七割が集中している。ただ、日本国内のどの地でも『在日米軍の駐留は必要だが、我々の地元は困る』という〝総論賛成、各論反対"になっているのが実情です。沖縄の痛みに正面から向き合いながら、新時代の安全保障体制を築く方策を国民全体の議論で探っていかないといけません」
いかにも尤もらしく聞こえますが,「性善説では駄目」との若泉氏の「考え」を代弁したこの言説自体がまさに「性善説」であることに,谷内氏はともかく,この記事の筆者も気づかないのでしょうか?つまり「自国の軍備や軍隊は決して侵略者になることはない」という,まさしく素朴な,それこそ「お花畑」の性善説です.

・・・と,以上まで昨日フェイスブックに書き込んだのですが,しかし後でよく考えて見ると,この記事全体が谷内正太郎氏の視線で書かれていることからも,「情けない」と評した上記の末尾の部分こそがむしろこの記事の狙いであったと理解しました.ウクライナ戦争を利用しての軍拡思想のプロパガンダは「文春」にも行き渡っているようです.
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