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「防衛力としての、暴政の抑止力としての市民的抵抗」- 『反戦情報』8月15日号 [反核・平和]

hansenjoho230815cover.jpg先日公表しました小文「殺傷力による防衛と市民力による『代替防衛』」に、佐賀オスプレイ問題も加えた拡張版が、『反戦情報』8月15日号に掲載されました。小見出しを紹介します。
購読申し込み 1401577.gif全文転載(9/15)

防衛力としての、暴政の抑止力としての市民的抵抗
身近に迫る「あたらしい戦前」
「九条を理論的に基礎づける」
軍拡と軍縮、どちらが平和と主権を守るのかの比較
非武装のデメリットを補完する
国内の暴政に対する抵抗
   →以下に一部を引用
「違法行為」がなぜ正当か?

「国内の暴政に対する抵抗」の節から3分の1ほど紹介します。
ジーン・シャープの本には巻末に、非暴力行動の198の方法として様々な手法が列挙してある。その中には「公共の場で演説をする」とか「行進をする」というような、日本でも通常行われている形態が大半だが、「非暴力的侵入をする」、「非暴力的占拠をする」、「(中立的)法律への市民的不服従」といった、一般に過激と見做されるようなものも含まれる。際立つのは195番目の「拘束を求める」であろう(原文では”Seeking imprisonment”で、“arrest”ではない)。
今の日本の市民運動では「市民的抵抗」と言えるような形態があまり見られない。あたかも行儀の良さを第一に考えているかのようである。しかし社会に何かのインパクトを与える行動でなければ、現在のメディア状況では事実上無視されてしまう。たとえば、佐賀県とその周辺の平和運動にとって、冒頭に挙げた佐賀空港の軍事基地化は最大のテーマだが、その工事を阻止ないし遅らせるような本格的な行動の取り組みはまだこれからだ。道交法違反など違法行為となるケースもあることから、完全に合法の範囲内で行動しようという人がいるのは当然だが、自覚的な活動家なら、さらに「市民的抵抗」、「市民的不服従」の領域まで踏み込む必要がある。
次は、最後の、出版予定の本のCMの部分です。
最後に、まさに非暴力の直接行動を長年にわたって実施し、逮捕や投獄を経験しながら、いくつもの無罪判決と、ライト・ライブリフッド賞など著名な賞を2度受賞した、アンジー・ゼルターという女性の本を紹介したい。彼女が2021年に出版した”Activism for Life”の翻訳出版を3人のチームで取り組んでいる。上に述べたような積極的な行動形態についても、日本の市民運動にまたとない刺激と知恵とをもたらすものと、訳者一同確信している。今年中の出版を目指し、その資金集めのためのクラウドファンディングを間もなく始める予定である。ご協力をお願いしたい。
以下、類似の私の文章です。
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「新しい戦前」をどうキャンセルするか
How to 'cancel' the "New Prewar Period"(上の英語版)
「中国が南西諸島に侵攻する」のか? -戦争防止のためのメモ- 増補改訂版
Does China Invade the Nansei Islands? - A Memo on Preventing War -(上の英語版)
「市民運動のスペクトル」−2021年発表の文章を転載
「戦争体制の輸入ではなく、九条の輸出を」--『思想運動』への寄稿
"Exporting Article 9, Not Importing the War System", an article on Shiso-Undo, October issue(上の英語版)
「『ガラパゴス』状態の日本のデモが暴政継続を許す」と題するエッセイを「反戦情報」誌に
上のエッセイに対する著名人の評

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