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音楽の「トランスジェンダー」性 [趣味]

kiyokotachikawa.jpg先日,佐賀であったミニコンサート*に行った.メインはシューマンの「女の愛と生涯」,佐賀出身でオランダ在住のソプラノ歌手と,地元のピアニストの共演.両者とも素晴らしかった.他は,オープニングのシューマンの2曲と,後半では有名なオペラアリアを2曲.

メインの「女の愛と生涯」(Frauenliebe und Leben)は「歌曲の年」1840年の作品.シューマンの大ファンでありながらこの曲はこれまで聴いたことがなかった.女性の愛の歌に共感できるとも思えなかったし,調べてみると詩も男性が作っている.そんなものは「でっちあげ」ではないかとますます思えたが,しかしさすがはシューマンで,音楽に完全に「説得」される.

詩の内容自体は,歌手自身が,歌う前に「古臭いものと思われるでしょうが」と言ったとおり,今の時代からはもちろん,近代的精神からもずれている.例えば,第4曲(わたしの指にはめられた指輪よ)の一節はこんな具合:

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台風一過,山を越えて来る雲 [趣味]

雲のスピードとボリュームがすごく,とても壮大な印象でした.台風一過の朝の風景.山は耳納連山,雲に隠れて,発心山や鷹取山があります.コマ落としではありません.実時間です.(音声なし)

(このブログとツイッターのバナーにしている山です.)
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ポリーニのピアノコンサート [趣味]

DSC_0187hc.jpg今月10日には,フィルハーモニー・ド・パリというパリの新しいコンサートホールにポリーニのピアノ演奏を聴きに行きました.旅行の主な目的の一つでした.ホールは中心部から外れて,パリ旧市街を囲む環状道路のすぐ内側,地下鉄はPorte de Pantinからすぐ.

演奏者を見下ろすような座席で,顔の表情も見えるとてもいい位置でした.
曲目はシューマンのアラベスクとクライスレリアーナ,ショパンの二つのノクターン作品55とソナタ第3番ニ短調作品58.

紛れもなく大巨匠なのに,とても謙虚で優しい人柄があふれるようなものごしと演奏でした.なんとアンコールを2曲も(3曲だったかも?),それも結構長い曲をサービスしてくれました.ショパンでしたが曲名が見つかりません.
そして,終了後はなんとロビーでサイン会まで.私もちょっと並んでみましたが,あまり遅くなると帰路が不安になるので,あきらめました.
このコンサートのウェブサイト:
https://philharmoniedeparis.fr/fr/activite/recital-piano/17778-maurizio-pollini
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ハイデルベルグ市のホールでの「魔笛」 [趣味]

DSC_0240hc.jpg10月13日の金曜日はドイツ・ハイデルベルグに移動した.そこのホテルで見た案内パンフに,その夜にモーツァルト「魔笛」が上演されることが判明.すぐに部屋でネットにつなぎチケットを探したが,満席.ホールは歩いてすぐなので直接行ってみると,数席空いていて座席をゲットできた.
これはパリ・オペラ座のものとは違って,全くオーソドックスな演出.十分楽しめた.字幕がドイツ語だったので,舞台に集中できたのも良かったのかもしれない.
右の写真のように,休憩時には客席横がラウンジに幅広く開放・直結する構造で,非常に良く出来ていると思った.
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オペラ演出の革命? [趣味]

DSC_0210h.jpg休題閑話(閑話休題の逆).
選挙の期間とかなり重なって,欧州旅行に行っていました.このような時期に「国外逃亡」は本意ではありませんでしたが,費用を抑えるため何ヶ月も前に航空券を買っていたので,棒に振るわけには行きません.それで,有名ピアニストのコンサートや有名劇場でのオペラ鑑賞という贅沢三昧の時間を過ごしました.

まずオペラですが,パリのオペラ座(パレ・ガルニエ)ではモーツァルトの「コシ・ファン・トゥッテ」を鑑賞.音楽は素晴らしかったのですが,演出が全く異常,異常というより,演出なし(ミニマリズム?)に等しいのです.写真のように舞台はがらんどうで,大道具も小道具もなし.言ってみればオーケストラをバックに歌手が並んでアリアを歌う「演奏会形式」に近いもの.ただ,歌手それぞれに「影」のようにダンサーが一人付いて,歌と同時に踊る,これが唯一演出らしいもの.

そのため物語の進行は,この曲を熟知しているならともかく,そうでなければ舞台上部に投影される英語の字幕を必死で追わなければならない,という状態.それも英語とフランス語(?)なので,スピードが追いつかないし,実に目が疲れてしまう.また,一人(デスピーナ)を除いて,本物と「影」との区別が難しいのでますますわけが分からなくなる.

それでも聴衆からブーイングなどはなくふつうに拍手が起きていたので,このような演出であることをあらかじめ承知の上で劇場に足を運んだということなのだろうか?それにしても腑に落ちない.

img754.gif劇場入り口で,パフォーマンス関係の情報誌la terraceを無料で配っていた.あとでページをめくってみると,「オペラの演出,合意より革命」(多分そんな意味か? La mis en scène d’opera: une révolution plus qu'un consensus)というタイトルの特集があり,演出家が権力を握り,歌手や指揮者との闘争が激しくなっている,というようなことが書いてあった.

有名なシャガールの天井画はとても素晴らしかった.DSC_0209r.jpg
ほかのコンサートや旅のことについては,また.
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スーパー3D写真,富士山と福岡市街 [趣味]

FB友達のMさんが飛行機からの動画を公開していたので,それを使って「スーパー3D写真」を作ってみたくなりました.右の目で右の写真,左で左の写真を見る「平行法」です.
https://www.youtube.com/watch?v=JqOwGgI4m0U&feature=youtu.be
https://www.youtube.com/watch?v=pJ1RgM0u6kM
富士山,16秒間隔
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同,約2秒間隔
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乗る前に窓をきれいに拭いておくように言わないといけませんね.

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二連クモの巣 [趣味]

新しい写真"pearl net"を2枚追加しました.1401577.gif
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大きなクモの巣の端っこのアンカー部分に(というのかどうか知りませんが),小さな子どものクモが極細の糸で巣を張っていました.両者が実の親子かどうか不明です.順光と逆光で撮影.標準系ズームとマクロレンズ使用.(フェイスブック掲載と同じものです.)クリックで拡大します.
応援のクリック歓迎
DSC_9310aW253.jpgDSC_9312aW277.jpg DSC_9299aW277.jpg

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夏の欧州旅行メモ - その3 [趣味]

「『サモトラケのニケ』の超3D写真」「アヴィニョン」の2つのタイトルで,夏の欧州旅行のことを書きましたが,その3回目,ランダムなメモです.

ユーロスターとユーレイルパス
 (写真はロイヤルオペラハウスのトロバトーレについてのガーディアンの評から.記事は末尾に追記)
5344.jpgユーレイルパスはヨーロッパを鉄道で周遊するにはとても便利で安い方法です.普通列車だけでなくたいていの急行も予約なしで,もちろん切符をいちいち買わないで即,乗れます.予約(+追加料金)が必要なのはTGVや都市間特急ICEなど.ただし,ロンドンと大陸(パリ,ブリュッセル)を結ぶとても便利なユーロスターは要注意.これらの国をカバーするパスを持っていても,かなり前に(多分1週間ほど前)予約しないとパスが使えません.しかもパス使用前提ではネット予約もできないのは致命的で,これでは事実上パスは使えないに等しい.

それと知らず旅行の日程の終わり頃,パリからロンドンに日帰りしようと思ってパリ北駅に行き,切符売り場の窓口でユーレイルパスを見せましたが,結局フル運賃を支払うはめになってしまいました.
大陸とイギリスを行き来するユーロスターは国境を越える飛行機と同じで,30分以上前に保安ゲートを通り,パスポートチェックを受けなければなりません.イギリスEU離脱が騒がれましたが,国境管理ではもともと離脱同然ということのようです.

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アヴィニョン [趣味]

1401577.gif9/5:末尾 に毎日の投書に関連した追記.
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SANY0299h.jpg「『サモトラケのニケ』の超3D写真」の記事の続きです.
南仏アヴィニョンに滞在したのは7月20日前後でしたが,7月のほぼ1ヶ月は世界演劇祭(Festival d'Avignon)のお祭り騒ぎでした.出発前はこのことを全く知らなくて,何となく南仏にも行ってみようということで選んだのですが,なぜかホテルが取りにくい.あとで理由が分かりました.やっと取れたホテルも,ホテルというよりは民宿.ふつうのアパルトマンで看板もなし.逆に町の住人になった気分で悪くはありません.Booking Comで取ったのですが,それによると「朝食付き」とありましたが,何のことはない,その日数分の食パンと,果物類,ミルクが冷蔵庫に入っているという話.(右の写真は「ホテル」のベランダに括り付けられた「演劇」のポスター)

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手作り3Dビューワー [趣味]

1401577.gif末尾にプチ改良について追記.
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「スーパー3D写真」に限らず,ステレオ写真の裸眼での立体視は慣れない人には難しいようなので,簡単なビューワーを作ってみました.レンズは,安い小さい虫眼鏡を探したのですが見つからず,「双眼めがねルーペ」というのを買いました.コンテック社製,LP-22Pという型名です.それでも1,000円以下.
だれでもすぐ作れるように,展開図はこちら.小学生のみなさん,夏休み自由研究にいかがですか?もう間に合わない??
スーパー3D写真そのものは,例えばこちらの「飛行機の窓からの『スーパー3D写真』」をご覧ください.
DSC_9015t.jpg
展開図です.

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