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オペラ演出の革命? [趣味]

DSC_0210h.jpg休題閑話(閑話休題の逆).
選挙の期間とかなり重なって,欧州旅行に行っていました.このような時期に「国外逃亡」は本意ではありませんでしたが,費用を抑えるため何ヶ月も前に航空券を買っていたので,棒に振るわけには行きません.それで,有名ピアニストのコンサートや有名劇場でのオペラ鑑賞という贅沢三昧の時間を過ごしました.

まずオペラですが,パリのオペラ座(パレ・ガルニエ)ではモーツァルトの「コシ・ファン・トゥッテ」を鑑賞.音楽は素晴らしかったのですが,演出が全く異常,異常というより,演出なし(ミニマリズム?)に等しいのです.写真のように舞台はがらんどうで,大道具も小道具もなし.言ってみればオーケストラをバックに歌手が並んでアリアを歌う「演奏会形式」に近いもの.ただ,歌手それぞれに「影」のようにダンサーが一人付いて,歌と同時に踊る,これが唯一演出らしいもの.

そのため物語の進行は,この曲を熟知しているならともかく,そうでなければ舞台上部に投影される英語の字幕を必死で追わなければならない,という状態.それも英語とフランス語(?)なので,スピードが追いつかないし,実に目が疲れてしまう.また,一人(デスピーナ)を除いて,本物と「影」との区別が難しいのでますますわけが分からなくなる.

それでも聴衆からブーイングなどはなくふつうに拍手が起きていたので,このような演出であることをあらかじめ承知の上で劇場に足を運んだということなのだろうか?それにしても腑に落ちない.

img754.gif劇場入り口で,パフォーマンス関係の情報誌la terraceを無料で配っていた.あとでページをめくってみると,「オペラの演出,合意より革命」(多分そんな意味か? La mis en scène d’opera: une révolution plus qu'un consensus)というタイトルの特集があり,演出家が権力を握り,歌手や指揮者との闘争が激しくなっている,というようなことが書いてあった.

有名なシャガールの天井画はとても素晴らしかった.DSC_0209r.jpg
ほかのコンサートや旅のことについては,また.
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