SSブログ

ジーン・シャープの「市民力による防衛」3章から [反核・平和]

ガザの市民の、特に子どもたちの窮状が気がかりです。Code Pinkの"Occupation is Indefensible — Stop Supporting Israeli Apartheid!"の署名運動を支持します(占領者に「自衛権」はない、とも読めます)。しかしまた、これは「人ごと」ではありません。岸田政権の、ハxxなみの軍事力依存の姿勢・軍拡政策を見れば、決して我々と無関係な話ではありません。事実、与那国島では、自衛隊基地新設と共に、ガザと同じように「住民退避」が想定されているのですから。

civilian-based-defence-GS.jpg護憲勢力にとって、NHKの「100分de名著」で、中見真理教授が紹介したジーン・シャープの「市民力による防衛」(関連ブログ記事)は必読文献だと思います。(英語の原文は無料公開されています。)

その102ページから引用します。(太字は引用者)
・・・人々は直接的経験から、非暴力の技法を厳格に用いれば自分たちに大変有利な状況を生み出せると分かるにつれて、ますます進んで訓練を受けるようになるだろう。非暴力の闘士たちはまた、彼ら自身の経験(および他の人々の経験)を通じて、暴力に対して非暴力で立ち向かえば、死傷者が減少することも学び知ることになるだろう。非暴力闘争中に、抵抗者と傍観者とに死傷者が出るだろうが、その数は一貫して、例えば暴力的反乱・ゲリラ戦・通常の軍事戦闘といった暴力的抵抗運動に較べて、遙かに少ない。そういった全ての要因を認識することで、人々は苛烈な弾圧下にあっても、要求されている非暴力という規律を堅持するであろう。

敵方は、抵抗者たちが非暴力に代えて、取締りは同一種の武器でという問題〔武器対等の原則〕の発生しない暴力的手段を取ろうとするのを待ち望んでいる。通常、敵方は、暴力に対処すべく遙かによく装備されているから、残酷な抑圧を加えたりスパイと扇動分子を使ったりして、ことさらに抵抗者たちを挑発して暴力に走らせようとするものである。例えば二〇世紀初頭の最初の数年間、帝政ロシアからの独立を求めるフィンランド人の非暴力的非協力運動の闘いの中で、ロシア人総督は、その運動への残酷な抑圧を正当化するために、オフラーナ(ロシアの秘密警察)を使って扇動分子(プロヴォカートル)を雇わせ、ロシア人に対して暴力を振るわせたり、フィンランド人によるロシア人への暴力行為を扇動したりした。

もし非暴力的集団が非暴力という規律を堅持し、抑圧とその他の強圧手段とにたじろぐことなく初志を貫徹し、かつ重要な部門の人々をも含めた大規模な非協力と公然たる拒否を敢行したら、結果的には敵方の意志は効果的に阻止されるだろう。
この考えを実践している一人が、英国人活動家のアンジー・ゼルターです。(→彼女の本の出版のためのクラウドファンディングへ。返礼として出版される本をお届けします。2023年12月8日まで。)
nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

Facebook コメント