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九州防衛局の説明会に参加--オスプレイ基地建設問題 [社会]

(6/19: 末尾の弁護士会館の部分は追記しました。)
オスプレイ問題で、2日連続で佐賀に通いました。
昨日は弁護士会館で開かれた、沖縄の林千賀子弁護士の講演、今日は九州防衛局の説明会です。

setumeikai230618.jpegまず今日の防衛省・九州防衛局の説明会から。
佐賀南バイパスにある、あまり見栄えのしない建物の結婚式場の大広間で、午後2時の定刻に始まりました。少し前の方に座ったので、写真の後方にもっとたくさんの出席者がいます。
防衛局側の説明は短時間で、質疑に大半の時間が取られたのは良かったと思います。それでも質問続出で、2時間の予定でしたが終わったのは5時近かったと思います。

冒頭、近隣住民の方の質問が続き、オスプレイの安全性、墜落の危険、そして最後の方ではダンプなどの走行に伴う通学路の安全の問題が取り上げられました。ダンプ運搬経路にある学校周辺に交通誘導員を配置するものの、その連絡調整が佐賀市以外ではろくになされていないようで、その点の追及が続きました。
地権者の方からも発言が相次ぎ、売買契約も成立していないのに工事を始めるのはあり得ないこと、との当然の指摘をされていました。

私は、「空港を自衛隊と共用させない」という協定の、そもそもの理由とも関わりますが、憲法上の問題、要するに違憲行為であるという問題を、2つの点で追及しました。

1)オスプレイの行動半径が周辺国にかかる問題
防衛省が2014年に住民説明会などで使った資料にある図によれば、1回の空中給油で行動半径が1,100キロにも及ぶとされる。単なる輸送機ではなく、「水陸機動団」と一体、つまり実戦に使うものであり、当然周辺国に取って脅威であり、明らかな憲法九条違反ではないか。相手国の反撃の際の住民保護はどうなるのか?シェルターなども考えているのか。
https://pegasus1.c.blog.ss-blog.jp/_images/blog/_8db/pegasus/JSA-Okinawa2016repr-a391c.jpg

2)配布資料3ページの「奪回作戦」について
かつて、北方領土を「戦争で島を取り返す」という発言が大問題になった。2019年、北方四島ビザなし交流の訪問団の一員として国後島を訪問した、維新の丸山穂高衆議院議員の現地での発言である(当時のブログ記事)。今回の資料にある図もまさに「戦争で島を取り返す」ということではないか。同じように大問題ではないか。(個人の発言ではなく、「省」という国家機関の「発言」という意味ではより重大)当然憲法違反である。
img20230618_23445692.jpg
いずれにも、実質的に内容のある回答はなかった。

次は時間切れで「未遂」に終わった仮想の質問。(請負の大成建設の方もせっかく出席されているのに、出番が無くて気の毒とも思ったので。)

この工事に参加することは、大成建設のCSRに違反しないのか?特に、ウェブサイトにある次の3つの項目についてどうか。(次のPDFの32ページ)
https://www.taisei.co.jp/MungoBlobs/369/534/corp2014_main.pdf
4TAISEI.jpg10. 環境の保全と創造への取り組み
11. 地域社会とのコミュニケーション
3. 基本的人権・多様性の尊重
住民に重大な異論と法的な問題がある工事を請け負うことは、11と3に反するのではないか。これから地域住民と直接話し合うつもりはあるか?これまでの地権者の方の話を聞いてどう思ったか?
佐賀ではないが、辺野古の基地建設は10に違反しないか?(なお、辺野古での工事については、大成建設九州支店前で毎月抗議アクションが行われている。次回は7月20日(木)16:50から。これに佐賀での工事も追加されるか?(右は8年前に使ったパネル。これを引用しているブログ記事「辺野古新基地建設,参加企業の責任」




bengosikaikan230617.jpg昨日の弁護士会館の講演会は、講師は沖縄の林千賀子弁護士。オスプレイにまつわる話を核に沖縄の実情を話されました。あらためて「本土」による沖縄の扱いの犯罪性を認識します。その一部がこちら佐賀にも跳ね返って来たのが今回の問題でしょうか。質疑は文書のみかと思いましたが、フロアからの発言の時間も少し取られました。海苔漁業者の方が2人発言されたが、閉会間際で、言い足りなかったのではないかと思います。

私は紙に書いて提出していましたが、司会に採用されなかったので挙手、発言の機会を頂きました。13日の市民による短時間の道路封鎖に関係する質問をしました。権力の不法行為を止めるため、形式上は違法だが上位の法規や普遍的な人権を守るため「正当行為」として認められるものがあるのではないか、という内容です。政府の違憲行為に関わる場合の「超法規的憲法保障」についても聞きました。講師が話を理解して、頷いてくれていたように見えました。主に同行の男性の弁護士が答えられました。

他の人の質問でドイツの裁判の実情に話が及んだ時は、「ドイツでは判事も基地反対の座り込みをした」と不規則発言で情報提供。(詳しくはこちら: https://pegasus1.blog.ss-blog.jp/2012-09-27

工事開始直後でもあり、関心が高く会場は満員。例によってCO2濃度をモニター。最終的に数値は1,500ppmを超えていました。休み時間に係の人に「換気が追いついていませんよ」と言いましたが、換気システムはフル回転だったそうです。

なお、会場で顔見知りの人10人ほどに、持参したプリントを渡しました。一つは、「ウクライナの平和主義者運動」のシェリアジェンコとのインタビュー記事の翻訳です。国内の軍事化が世論に容認されてしまう背景にあるウクライナへのロシアの侵略があります。これに非暴力で抵抗している勢力があるということを知ってもらうためです。「代替防衛」という考えを広める必要があると思います。なんと、講師の林千賀子弁護士にも手渡すことが出来ました。こちらにpdfを置いています。
http://ad9.org/pdfs/referrence-sheliazhenko.pdf
ほか、「『ガラパゴス』状態の日本のデモが暴政継続を許す」と題するエッセイ
https://pegasus1.blog.ss-blog.jp/2021-02-18
のコピー、本の宣伝ビラなどです。

フェイスブックにも同じ内容を書いています。
https://www.facebook.com/kouichi.toyoshima/posts/pfbid0DqL1A6DtGaq5qZzsdJfchN8g5tfA9KmDsDiBuX9te9ixR3PYmK1d4BUEjcTek8i8l
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