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関東圏の3.11直後の大気中の放射能は「平常値」の1億倍 [仕事とその周辺]

放射能プルームが関東を襲った瞬間を捉えたグラフを追記しました.
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最近アスリートの白血病など,関東圏で有名人のガンや突然死が報じられる.もちろん個々の事例では福島原発事故からの放射能との因果関係など分からない.しかし疫学的調査をすれば必ずこれは明らかになるはずだ.おそらく意図的に,未だにそれがなされていない.(福島の子供の甲状腺がんの多発に関しては,誰もが福島原発事故が原因と思うだろう.しかし公的機関から出て来るのは,「関連性は考えにくい」という言葉である.)

疫学的調査の必要性を感じてもらうには,関東圏の人々が3.11直後にどれだけ高濃度の放射性のチリを吸い込んだかを知ることが大事だと思う.群馬県高崎市にある核実験監視所のデータが3.11直後から数年にわたって公表されていた.このブログでも折に触れてグラフに「翻訳」して公表したが,3.11直後のデータを再度見てみよう.
CTBTtakasaki0411まで.jpg
3月16日のセシウム137のピークは5.64×10の6乗マイクロベクレル/立方メートル(つまり5.64ベクレル/立方メートル)である.直前の「平常値」は,広島県のデータによると,セシウム137で0.1マイクロベクレル/立方メートル程度だから,同じ核種のセシウム134と合わせると12.56×10の6乗マイクロベクレル/立方メートルとなり,直前の0.1で割れば10の8乗倍,つまり,ブログ表題の「1億倍」となる(ヨウ素を加えればもっと).またこれに,テルルなど短寿命の核種の放射能も加わり,さらに数倍大きな値となる.
この値(セシウムの合計)は,大気圏内核実験の影響が残る1965 年の570マイクロベクレル/立方メートル(広島県のデータ)と比べても,その2万2千倍となる.大気圏内核実験による全地球的汚染は全人類的健康被害を引き起こしたと言われている.そのことを考えれば,このような関東圏の大気中の高濃度放射能が何の健康被害も起こさないと考える方が無理がある.

なお,上のグラフでは,おそらく最高値を示したかもしれない3月15日のデータが欠けている.これは,発表元によれば,3月16日午前から午後にかけて発生した高崎地域の計画停電の影響とのことである.

dojo-osen.jpg大気中放射能は以前の数十倍程度にまでおさまったかも知れないが,土壌汚染はすぐに消えるものではない(右の文科省発表の図参照).関東圏に住む人は,残念ながら,数日か数ヶ月かわからないが,寿命短縮効果を想定せざるを得ないだろう.(あくまで統計的に,であって・・・)

関連当ブログ記事からいくつか
だらだらと続く福島第一からの放射能放出
 (2011年7月21日)
遅すぎる発表—3月15日の東京の大気
 (2012年1月27日)
関東の大気中セシウムは1970年代のレベル
 (2015年11月11日)

数値データ
2011年3月16日
Cs-137:5.64E+06, Cs-134:6.92E+06
Te-132(3.204d):2.71E+07, Te-129m (33.6d) :2.26E+07
I-131:1.47E+07, I-132(2.295 h) 1.12E+07
(単位はいずれもマイクロベクレル/立方メートル,カッコ内は半減期)

広島県による過去の大気中放射能のデータ
1965年にSr-90が0.29mBq/m^3,Cs-137が0.57mBq/m^3検出され,いずれの核種も最高値を記録.
2000年頃は0.0001mBq/m^3
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関連記事:住民を帰還させている「年20ミリシーベルト」を体感して下さい
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追記:放射能プルームが関東を襲った瞬間を捉えたグラフがあります.原発問題で講演するする時などは必ず提示したものですが,ブログには掲載していなかったようです.
yokosuka110315.jpg
このグラフを見ると,関東にプルームが達したのは15日の朝からなので,風向きにもよりますが,高崎データの「15日の空白」がもっと高い値であったという可能性は低いでしょう.
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1401577.gif2019年4月追記:関連記事 放射性ダストによる鼻腔粘膜の被ばく量は?
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