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「女王の教室」,ない方がよかった最終回 [メディア・出版・アート]

 皆が阿久津先生の正体を知りたいと思って今日の最終回を見たと思う.7月31日の記事で「安易な,あるいは無理な『謎解き』にならないかと心配でもある」と書いたし,8月14日の記事では「実はサイボーグだったとか,宇宙人だったとかいうのでは困ると思った」とも書いたが,心配した最悪の「謎解き」だった.真矢は,四六時中,クラスの全員を見張れるハイパー教師だったのだ.つまり宇宙人だったというわけだ.ドラマに誇張はつきものだが,自然にだまされるような誇張でなければならない.これをまともに受け取ってしまうと,教師は24時間働けということになってしまう.しかも超能力を持っているか,さもなければ生徒の数ほどのスタッフを雇わなければならない.

 真矢によって破壊されたクラスを,子供たち自身が連帯を求めながら再び作り上げていくプロセス,そして前回の阿久津先生の演説,ここまでで良かったのだ.11回のうち10回まで良かったので,良いドラマだった,ということにしよう.視聴者を引きつけるための謎解きはそれほど重要ではない.推理ドラマではないのだから.

19日追記:生徒たちが「仰げば尊し」を歌ったとき,阿久津先生は,「その歌の意味が分かっているの?“身を立て、名をあげ、やよ、励めよ”って何ですか.勉強は,立派な大人になるためにするものでしょ.今を大切に生きなければダメって言ったでしょ」と訓辞するはずではなかったのでしょうか.もっとも,私自身は,この歌に慣れ親しんだ世代として,反対ではありませんが・・・.
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 別件.選挙結果の評論として,有名なオランダの知日派ジャーナリスト,ウオルフレン氏の文章が,朝日の15日付けに載っていた.非常に正鵠を得たものと思う.氏は有名な「日本/権力構造の謎」の著者で,他にもたくさんの日本社会を分析した本がある.記事の見出しを紹介しよう.

「時流自論」筆者・ウォルフレン氏の見た総選挙
 改革を“お守り”に大勝利 / 危機はらむ郵政「民営化」 / 民主主義の弱まりの兆候 /
 保身に走る官僚許すな

大新聞に載った,しかも有名な外国人ジャーナリストの文章なのに,これを引用したブログがgoogleでなかなか見つからなかった.唯一,次の田口汎という方のブログが引っかかった.
http://brahma.zushi.org/index.php?/archives/503-eaea.html
私もほぼこの方と同じ様な感想を持った.
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関連記事 前半
日本テレビ系「女王の教室」にハマッている
「女王の教室」,骨太な展開に
「女王の教室」のメッセージ
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関連記事 後半
アインシュタインの文章,今回の選挙の評論でもおかしくない
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TVドラマ関連
松下電器が作った二つのイデオロギー装置


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