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CTBT高崎データでヨウ素131は非検出 [仕事とその周辺]

「週プレNEWS 4月28日(火)6時0分配信」を見て驚愕した.
“フクイチ”で新たな恐怖! 海外の研究者や政府関係者が不安視、苛立つ最悪の「地底臨界」危機進行中?
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150428-00046924-playboyz-soci

この記事のうしろの方に,「CTBT(包括的核実験禁止条約)に基づき「日本原子力開発機構」が群馬県高崎市に設置した高感度の放射性核種監視観測システムには、昨年12月から福島第一原発の再臨界を疑わせる放射性原子、ヨウ素131とテルル132が検出され続けている」とある.さっそく同サイトをチェックすると,昨年12月1日までNDつまり非検出の文字が続いていたのが,2日以後一桁の数字が並んでいる(4月12日作成のデータ).

びっくりして同センターに電話で確かめてみると,「表をよく見て下さい.それは検出限界値です」とのこと.よく見ると上の欄に"MDC"とある.それにしても,同じ欄に以前は"ND"と書いてあったものが突然数字になれば,だれでもだまされるだろう.

電話に出た担当の方も,自分がうっかり間違えた,とおっしゃっていた.問題の部分はすでに"ND"に書き換えられている.
http://www.cpdnp.jp/pdf/150410Takasaki_report_April10_Rev.pdf
1401577.gif5/3追記:書き換えられる前のファイルを2番目のコメント欄からリンクしています.厳密に言えば「間違い」ではなく,「非常に誤解されやすい表記のしかた」ということがわかると思います.)

とりあえずは胸をなで下ろしたが,地下臨界の危険があるのは間違いないと思う.応援のクリック歓迎
ついでに,同サイトの最新の発表をグラフにしました.原発事故由来のセシウム同位体は相変わらず検出され続けています.
ctbttakasaki2014.jpg
(CTBT高崎観測所についての過去記事,あたらしいものから)
CTBT高崎のグラフ更新,福島と関東のフォールアウト
CTBT高崎のグラフ更新—関東の大気中セシウム減らず
焼却炉煙突からの濃度は3.11直後の関東地方の大気
CTBT高崎データ,2月17から18日にかけて鋭いセシウムのピーク
・・・
だらだらと続く福島第一からの放射能放出
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宗純

『電話に出た担当の方も,自分がうっかり間違えた,とおっしゃっていた』って、
それはあんまりですよ。
この機関は決して反原発の立場では無くて、原発推進機関のひとつであり、そもそも官僚が自分の間違いを素直に認める例は皆無です。
また、2011年3月11日のフクシマの核事故でのメルトダウンを認めた、原子力安全保安院の中村幸一郎審議官をすぐさま更迭して、何ヶ月もメルトダウンしていないと何ヶ月も白々しい嘘を言い続けていた悪しき実績がある。
この話ですが、検出したが『検出限界ぎりぎりだった』ので正直に表にしたが、その後にこれが中村幸一郎審議官のように不都合であるとして『間違いだった』とした可能性はないのでしょうか。
再臨界が事実としても、メルトダウンの事実を隠したのと同じで、引き伸ばせるだけ引き延ばして時間を稼ぐでしょう。
温度の上昇や、周辺や関東の数値の上昇は矢張り再臨界など、何か今までとは別の原因が考えられます。

by 宗純 (2015-04-30 16:51) 

yamamoto

消去された,MDCが数値として表記されたものをDLしていましたので,以下に置きます.
http://ad9.org/blog/nuclear/150410Takasaki_report_April10.pdf
間違いと言うのは,単に,表記の体裁を間違えたと言う意味で,この件に関してはそのとうりだろうと思います.
by yamamoto (2015-04-30 21:10) 

宗純

これは『間違い』では無くてて、たぶん悪意有る『擬装工作』ですよ。間違いに誘導しているのです。
日本原子力開発機構の表から分かることですが、検出されている『数値そのもの』には昨年12月以前と12月以後に大きな違いが無い。
しかし、ヨウ素131(半減期8日)もテルル132(半減期3日)も自然界にはない核種であり、臨界した原発から放出されたことは明らかなのです。
現在日本の原発は全て停止中で何処動いていない。
しかも、例え動いていても原子炉圧力容器が健在なら外部に放射能を放出することはない。
ヨウ素131とテルル132の検出とは、フクシマが今でも臨界している動かぬ証拠なのです。
by 宗純 (2015-05-01 15:14) 

yamamoto

トラックバック頂いた記事に,「違いは『昨年12月』以前は検出限界近い低い値と、検出した高い値とを欄外に書いて、表には『非検出』(ND)と真っ赤な嘘を書いて誤魔化していた」とありますが,これは毎月の一番下の欄の,「MDC最低値」と「MDC最高値」のことですか?
もしそうなら,MDCという言葉の誤解です.minimum detectable concentration の頭文字と思われます.つまり検出限界濃度は,ほぼ機械と測定時間で決まりますが,さらに個々のデータごとにわずかに異なります.例えばバックグラウンドの値など.そのためこの値の最高値と最低値を記したものでしょう.
by yamamoto (2015-05-01 22:03) 

宗純

CTBT高崎センターの資料(表3、主な監視対象核種の最低検出可能放射能濃度)によれば、
テルル132は5・4で、標準偏差は0・6
ヨウ素131は4・0で、標準偏差は0・4と書いています。
仰られている検査の誤差は、検出限界の濃度(最低値)の1割程度の範囲に収まってるのです。
それなら、高崎センターの説明である『この値の最高値と最低値を記したもの』との説明は意味不明です。
この『最高値』の値ですが、検出限界の数倍もの高い値であり、センターの主張の様な『非検出』(ND)は明らかな間違いですよ。あるいは勘違い。
多分これはマスコミ対策用の印象操作です。
by 宗純 (2015-05-02 09:39) 

yamamoto

「仰られている検査の誤差」は何を指していますか?

>テルル132は5・4で、標準偏差は0・6

この5.4がMDCです.標準偏差0.6とは,MDC自体もいくつかの数値の平均として求めたため,それらの統計的な標準偏差ということです.

by yamamoto (2015-05-02 10:08) 

宗純

もちろん、政府とか権威ある有名科学者が絶対に嘘をつかないと信じているなら、これ以上何も言いませんが・・・
現実の世界では政府は不都合な事実は隠すのは、政治の世界では常識であり、だから政治ブログなどと言う摩訶不思議な余分な代物が必要なのです。
もちろん、STAPのように一流どころでも丸々信じると大失敗する。
そもそも権威が有るとは、自動的に『利権も有る』ので当然のように悪事の誘惑もあるんです。
『非検出』(ND)と有るのは、テルル132とヨウ素131、バリウム140だけではない。セシウム134も137も同じ様に『非検出』(ND)が何度も表示されています。
ところが、MDCとの表示が何処にもない。
ですから、この高崎センターの説明では整合性がなく辻褄が合わないのですよ。
MDCとの表示が何処にもないセシウム134と137と、
テルル132とヨウ素131、バリウム140との表示の仕方が、そもそも最初から違っていることに注意して下さい。
この違いですが、『検出限界のぎりぎりだから』では説明が付かないのです。

表示の違いの原因ですが、ヨウ素やテルル、バリウムの核種が半減期が極端に短くて、見つかると再臨界を疑われるからだとした方が、余程辻褄が合います。
by 宗純 (2015-05-02 15:02) 

yamamoto

セシウム134などのMDCは,濃度データの表では“ND (<3)”などと表示されています.この場合3がMDCです.
by yamamoto (2015-05-02 15:52) 

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