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またまた「レ・ミゼラブル」 [メディア・出版・アート]

<<3/24日追記:博多のキャナルシティ13は上映延長. →29日を最終としています.>>→また^4 延長.4月19日まで予定が出ていて終了の文字はありません.→4/25終了.→ユナイテッド・シネマ福岡は4/26まで予定,その後「劇場問い合わせ」となっています.1401577.gif5/2追記:5月10日まで予定が出ています.T・ジョイ博多でもやっています →終了.
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doyouhear.jpg最近はほとんど「レ・ミゼラブル」の宣伝ブログになってしまいましたが,私の文章を掲載した「反戦情報」が旧号になったので,それを転載します.
映画の方は,ロングランもいよいよ終了が近づいたようです.佐賀は今日(15日)で終了,しかし福岡県ではまだ上映が続きます.久留米市のTジョイは21日までのスケジュールを出していますが,その21日は夕方からの1回上映で,"last"の表示はありません.ワーナー・マイカル・シネマズ筑紫野では21日を終了日としています.ワーナー・マイカル・シネマズ大野城も同日が最終ですが,上映時間帯をずらしています.博多のユナイテッド・シネマ キャナルシティ13は,これらより1日遅く22日が最終,しかし最後の4日間は何と1日3回上映となっています.
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では,「反戦情報」2月号掲載の文章を転載します.

「レ・ミゼラブル」で自分と仲間をエンパワーしよう

              豊島耕一(佐賀大学理工)

 ミュージカル映画「レ・ミゼラブル」(2012年 イギリス)は昨年12月21日の封切り以来,すでに6週間のロングランとなっている.何人か集まった場でこの映画の話題を出すと,必ずと言っていいほど1人か2人は観ている.そしてその誰もが良かった,素晴らしかったと言う.私も実に素晴らしい作品だと思う.ヒューマニズムやスピリチャルな要素だけでなく,革命精神にあふれた,ずしりと心に響く作品だ.もちろん音楽も素晴らしいし,撮影時に俳優が「ライブ」で歌うという新しい方法は完全に成功をおさめている.

 主人公ジャン・バルジャンとコゼットとの父子的な愛,コゼットとマリウスの恋,そしてエポニーヌの切ない片想い・・・,これらいくつもの愛のエピソードが,バルジャン対ジャベール警部の「法」をめぐる対決という「縦糸」に絡まって行く.しかし何よりもこの作品の生命は力強い革命精神にあると思う.1832年の「6月暴動」をモデルにした学生たちのバリケード戦は敗北するが,映画は明日の勝利への希望を鼓舞する作りになっている.

 ミュージカルではないが,1997公開の同じタイトルのリーアム・ニーソン主演の映画も観ていたが,革命のエピソードの印象は残っていなかった.この原稿を書くのに,にわか映画評論家としては「比較研究」も必要だろうと,レンタルビデオ屋に行ってこの15年前の作品を借りて蜂起のシーンが出てくる後半を見直した.確かにリアルに民衆蜂起が描かれているが,どうしても失敗した革命,敗北という印象しか残らない.この2つの作品の間の違いについては,今日的時代背景,たとえば一昨年来の「オキュパイ運動」などが,2012年のこの映画の作り手たちにも影響したのではないかと想像する.

 このように,物語のテーマのfraternité(兄弟性,博愛,友愛)と並んでの革命精神であるが,多くの観客はこれをどう受け止めているのだろうか,それが気になる.つまり今日に通じる普遍的な問題であり,社会的格差が増大し,富がますます少数に集中する今まさに,映画の中で学生たちが試みた「革命」が求められている.しかも今は幸いなことに銃を使う必要もないし,直接に命を危険に晒すこともなく,その闘いを行うことができる.それはこの映画に出てくるような先人たちのおかげである.

 学生たちの「バリケード」は,今ではストライキであったり,デモ行進なのだが,残念ながら労組などは「世間」を恐れて萎縮している.(ちなみに私の大学では賃下げ抗議のデモをやったが,そこまで行くのにおっかなびっくりというか,結構時間がかかったものだ.)今こそ「バリケード」を作らなければと,この映画で触発される人がどのくらいいるのだろうか?

 この映画についてたくさんの人がブログ記事を書いているが,そのような興味でそのいくつかを覗いて観た.ほとんどの人が感動し絶賛しているが,なかなか筆者と同じような見方をする記事は少ない.人間的なエピソードはもちろん普遍的なものと受け取られるだろうが,「革命」や「蜂起」に関しては,単に歴史物語としてだけ受け取るのだろうか?映像の分野で,そのような変革の精神を鼓舞するような物語の供給が少なく,観客が慣れていないためかも知れない.また,現実社会の民衆運動があるレベル以上にないと,そのような連想が働きにくいのかも知れない.

 多くの素晴らしいシーンの連続で数行でどれを紹介するか迷うが,学生たちの革命の語り合いにマリウスの恋の憧れを織り交ぜる「ABCカフェ」,そして,コゼットとマリウスの愛の二重唱に,物かげからマリウスへの叶わぬ恋に泣くエポニーヌの歌,それらが重なって三重唱となる“A Heart Full of Love”,サントラCDで繰り返し聴くお気に入りのナンバー.

 また,バリケードのシーンで響きわたる「民衆の歌」*には不屈の精神がこもる.ぜひ日本語の歌詞を付けて,集会などで歌いたいものだ.またこの歌の歌詞には次のように「非暴力」のメッセージが込められていることにも注目したい.ploughshareは字義では鋤だが,非戦・平和を意味する.
 We will walk behind the ploughshare; we will put away the sword.
 The chain will be broken and all men will have their reward!
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* 冒頭に楽譜の一部を掲載
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ブログ内関連記事:再度「レ・ミゼラブル」
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