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「結果責任」に真摯に向き合う早川由紀夫氏 [社会]

1401577.gif末尾の段落差し替え
まず早川由紀夫氏(HayakawaYukio )のツイートを引用する.
http://twitter.com/#!/HayakawaYukio/status/144743480214818816
「それで、福島農家がサリンをつくったオウム信者と同じか(あるいはそれより悪いか)は、ひとえに福島の放射能汚染の程度見積もりによる。私は見積もった。地図を公開した。私の意見と違うというなら、自分の見積もりを示して意見陳述する責があろう。この論争は学術討論以外のなにものでもない。」

汚染された土地で米を作る農家を,サリンのオウムに例えたことが,今日(8日)の記者会見を取材したメディアが槍玉に挙げているようだ.もちろん福島の農家は被害者だ.しかし被害状況にあっても加害者に転化することもありうる.このような状況を端的に表現したものとして,私は完全に早川氏を支持する.すぐに見つからないが,「自分の孫に食べさせられないものを作っていいのか」という趣旨の氏のツイートがあったが,まさに食品生産者としての根本的な倫理に関わる問題だろう.(汚染と言ってももちろん程度問題なので,そのリスク判断の責任を全部農家に負わせるのは酷だろう.したがってオウムに例えられた農家は心外だろうが,事態の深刻さはそれを上回ると思う.)

早川氏の8日のインタビューが岩上チャンネル2で見られる.彼の信条,姿勢がよく分かる.
http://www.ustream.tv/recorded/19002736

行儀の良い言葉や振る舞いでも深刻な結果が防止出来るのならそれでよいが,そうはいかないという氏の危機感からくる表現の選択と行動を全面的に支持したい.
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分野は全く異なるが,事態へのコミットメントの真摯さという面で少し共通性を感じる事象として,長崎市の当時の本島市長への殺人未遂事件が想起される.本島氏の「天皇に戦争責任があると思う」という発言を理由に銃撃されたことに対して,「言論を暴力で封じるのは許せない」というのが一般的な反応だったが,佐賀大学の同僚で政治学者のH氏は,そのレベルでは全く不十分で「“私も”天皇に戦争責任があると思う」と反応すべきだと言った.まさにそのとおりだ.これは,本島氏と同様,自分にも銃弾が飛んでくるかもしれないというリスクを負うという「行動」も含む.これに対して「言論の自由擁護」のレベルでは安全地帯にいられる.

1401577.gifこの段落は末尾に差し替え↓
福島の汚染の問題に引き写せば,一般的に放射能が危険だというレベルではなく,定量的,具体的に発言すべきだろうし,誤っていると思う言説は公然と批判しなければならない.それも,最も効果的な言葉や方法で.

(最後の段落の差し替え,14時40分)
今回の問題に引き写せば,私自身,佐賀大学理工学部教授・豊島耕一として,次のことを発言しなければならないということだ:
「放射性セシウムによる健康被害の恐れを知りながら米を作り出荷したとすれば,その農家はサリンを作ったオウム信者に例えられても仕方がない」
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