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南シナ海での自衛隊活動,重要ポイントをはずす志位発言 [反核・平和]

軍事評論家の小西誠氏が、共産党・志位委員長の次のツイートを「こんなコメントだけでいいのか、共産党!」と、フェイスブックで批判している。

shiitweet.jpg「潜水艦、南シナ海で初訓練=中国けん制の狙い-海自」
中国の力による現状変更の動きが、国連憲章、南シナ海行動宣言に反する覇権主義的行動であることを、理をもって正面から批判する外交こそ必要だ。そうした外交なしの軍事行動は緊張を高めるだけ。百害あって一利なし。
https://twitter.com/shiikazuo/status/1041618474550743040

akahata180918.gifこの志位氏のツイートを18日の「しんぶん赤旗」が掲載し、すぐ隣の記事でも同様の論調で書かれている。

強調すべき点が全くずれている。はるか領海からも離れた海域で軍事演習すること自体が重大問題である。「外交なしの軍事行動」だから問題、なとということではない。「外交」がともなえば軍事行動もありうる、と言っていると誤解されかねないのも問題だ。それとも、もしかして誤解ではない? つまり、条件次第では軍事も選択肢なのか??

小西氏は、別の投稿では、この件に関して次のようにもコメントしている。
「そして、この安倍政権・自衛隊の南シナ海軍事行動ーエスカレーションの目的は、「有事の改憲」(と同時に自衛隊の先島―南西諸島配備の強行)である。端的に言うと、中国との軍事小衝突を起こせば、一挙に世論は南西シフト大賛成=改憲賛成が多数派にいきつくということ。」

つまり改憲の世論工作の一環でもあるという指摘だ。このような考察こそ責任ある政党の幹部には求められるのではないか。

また、志位ツイッターや今回の赤旗の論調は、同党の綱領からもズレている。
http://www.jcp.or.jp/web_jcp/html/Koryo/
「日本の自衛隊は、事実上アメリカ軍の掌握と指揮のもとにおかれており、アメリカの世界戦略の一翼を担わされている。」
(日本政府の)「軍国主義復活をめざす政策と行動は、アメリカの先制攻撃戦略と結びついて展開され、アジア諸国民との対立を引き起こしており、アメリカの前線基地の役割とあわせて、日本を、アジアにおける軍事的緊張の危険な震源地の一つとしている。」 (以上二章)
自衛隊については、海外派兵立法をやめ、軍縮の措置をとる。安保条約廃棄後のアジア情勢の新しい展開を踏まえつつ、国民の合意での憲法第九条の完全実施(自衛隊の解消)に向かっての前進をはかる。(四章)
このような観点がもし変わらないのであれば、上のような、まず中国の行動を第一の論点にした上で、自衛隊については「外交なしの軍事行動は緊張を高めるだけ」などというコメントが出てくるというのは、とても想像できない。
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1401577.gif9/20追記:上の記事の見出しに「中国けん制の狙いか」とあるが、「けん制」とはどういう意味か?もちろん、野球の、ピッチャーによる盗塁抑止のための送球のことではない。憲法が禁じる「武力による威嚇」そのものではないか。他の解釈の仕方があれば教えて欲しい。
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