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共産党は九条の会に入れるのか? [憲法・教育基本法]

「大会議案公開討論」には,注目すべき,また優れた論考が数多く収録されているが,東京の梶山氏の「九条の会に入れるか?」と題する意見*には特に感銘を受けた.

タイトルの意味は,九条の会の加入資格は『九条改悪に反対』の一点だから良いが,もしこれが,『憲法九条を尊重しているか?』というのであれば,共産党も党員も参加資格がない(!),というものだ.これは,前回,前々回の大会の決議の,急迫不正の侵略にたいして自衛隊を“活用”するという方針が未だに撤回されていないことを問うているのである.「侵略にたいして自衛隊を“活用”する」場合,隊員が持たされるのはスコップではないからだ.梶山氏は「党の憲法に対する態度の問題はそれほど重大である」と述べている.また,憲法制定時に共産党が九条に反対したこと,それが党史のなかで誤りとして見直されていないことも指摘している.

そして,自衛隊政策の重要性を次のように指摘している.
「・・・自衛隊の非軍事化を提起しなければならない.非軍事の人道援助組織であれば,九条に合致し,国民誰しもが賛成し,隊員の初心も生かされ,隊員の家族も安心する.憲法九条を守るには,現状に惑わされない,こうした大胆な政策提起が必要である.」

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このあと,カントの「永遠平和のために」の一節が引用されているが,この古典がこれほど「現実的な」文書であるとは思わなかった.きちんと読み返して見ようと思う.
1401577.gif2016.6.13追記 カント「永遠平和のために」の第三条項

梶山氏のような議論がもし大会代議員の発言として聞かれていたら,どれほど大会の質が,そして権威が高まったことかと思うと残念だ.メディアの注目も集め,もっと大きな「露出度」も得られたはずだ.

___________
* 「第24回党大会 大会議案公開討論」No.2,20ページ.2005年12月24日発行.
なお,自衛隊の“活用”の方針に対しては,私も当時ある機会に反対を表明していた.


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コメント 4

nunibiki-h

自衛隊についてですが、『存在』其の物が違憲ですよね。
違憲な物の活用は、やっぱり違憲です。
憲法を素直の読めば昔の警察予備隊までが、ぎりぎり合憲の水準でしょう。
ネット右翼以外でまさか北朝鮮が攻めてくるなどと考えている人達は日本に居ないでしょうに。戦車やミサイルが何かに活用できるはずが有りません。
by nunibiki-h (2006-05-27 13:21) 

市民

素朴な疑問として、9条の会の人に聞きたいのは、なぜ日本人だけが自分の命を守るために軍を組織してはいけないと思うのか、日本人だけが殺されそうになっても生きるために反撃してはいけない、つまりは基本的人権の生存権が日本人にだけないと思うのでしょうか?あと、9条の会じゃないけど日教組は「教え子を戦場に送らない」とか、って日本が戦場になる場合は絶対ないと思います?ほんと初歩的な質問で申し訳ないですが、長年の素朴な疑問なもんで。
by 市民 (2010-07-24 19:39) 

yamamoto

日本が戦場になる場合はどうするのか,つまり「攻められたら」どうするかということですが,当ブログの左の検索ボックスにこの言葉を入れると,7つの記事が出てきます.特にその最後,「『攻められたらどうするのか』--Sentinelさんへのお答え」をお読みいただきたいのですが,要するに,絶対に安全に防衛できる方法はなく,相対的に犠牲が少なくなる方法は何か,という問題として理解することが重要だと思います.
また,日本だけなぜ軍を組織してはいけないのか,とのお尋ねですが,「いけない」のではなく,国家としてそれを選択した,ということですね.現実はもちろん自衛隊の存在によって空文化していますが.
by yamamoto (2010-07-24 23:02) 

yamamoto

記事から5年後のコメントですが、この問題では2107年にアップロードした「『防衛」と『侵略防止』」も参照下さい。
https://pegasus1.blog.ss-blog.jp/2017-05-03
by yamamoto (2021-06-13 09:46) 

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