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武田邦彦氏の重要な情報発信 [仕事とその周辺]

武田邦彦氏は原子力委員などこれまでの原発政策に責任がある人で,彼の環境問題での著書の中味には問題も感じる.しかし今回の原発災害の放射能をめぐる問題については,重要で的確な情報を発信している.最近の3つを確認し,全く同感で,正鵠を得ていると思う.そのまま転載したいぐらいだ.福島/関東の人は必読と思う.ツイッターにも書いたが,ブログでも「リツイート」する.
原発 緊急情報(61) 数値は一つ! 医療、職業、一般
原発 緊急情報(62) 「風評」を流し続ける政府・自治体
原発 緊急情報(60) 現在の問題とコメント
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latter_autumn

武田邦彦はトンデモでしょう。環境問題に限らず、専門外で言ってることは。

>20ミリシーベルトの衝撃

ICRPとIAEAの緊急時被ばく状況における放射線防護基準値は20~100mSv/年なので、この基準の範囲内ですが。
緊急時でない通常時でも従業者は20mSv/年(5年平均)だし。

>数値は一つしか無く、考え方も
>一つしかありません

ICRPの防護基準でも数値は複数ありますが、何か。
従業者と一般公衆では違っているし、通常値と緊急時でも違っている。

>この数値が「間違っている」という
>人

だからそれは通常時の値だし、従業者と一般公衆では違っている。

>その数値と離れて「健康に影響が無い」
>などと口を挟むことはできません

根本的に勘違いしている。通常時の公衆1mSvも従業者20mSvも、そもそも「健康影響を生ずるレベル」として設定されたものではない。

>1ミリシーベルトの限度を無視して
>良いと発言している人
>「非常時の暫定値」というのは

国際基準に基づく緊急時の値として適用しているだけ。公衆20mSvでもまだ「健康影響を生ずるレベル」ではない。

>文科省のトリック
>これだけ政府や専門家が間違って
>いる時には

武田邦彦のトリックでしょ。
「0.57を越えたら、教育委員会は登校させない方が良いと思います」って、武田邦彦は放射線の専門家ではないし権限もない。「0.57μSv/時を基準とすべき」旨の根拠もない。

http://www.mext.go.jp/a_menu/saigaijohou/syousai/1305173.htm

文科省の「校舎・校庭等の利用判断における暫定的考え方」は「原子力安全委員会の助言を踏まえた原子力災害対策本部の見解を受け」たものなので。文科省の独断で決めたのではないし国際基準を無視しているのでもない。
何が「文科省のトリック」か。自分がトリックと間違いの常習者のくせに。

>放射性物質を避けるのは大げさでも
>過保護でもありません!

ICRP等の知見とかけ離れた主張で「放射性物質を避ける」よう呼び掛けるのは大げさです。

>福島近県の農産物と関東から宮城
>沖までの小魚は避けること

放射線測定して必要な出荷制限はやっているのに、根拠なしで風評被害を煽っている。最悪。

http://www.kantei.go.jp/saigai/genpatsu_houshanou.html

>「風評」を流し続ける政府・自治体

武田邦彦がやってることです。ひどすぎる。

>SPEEDIをかくした

停電でデータ収集・通信システムが暫く使用不能になっていたから、その間は所定の手順に従った計算ができなかっただけ。仕方なく入力データから推定して、それで計算したんですよ。所定の手順に従った計算ではないので不確かさが大きいのだけど、そんな信憑性イマイチの計算結果まで公表する価値があるのか。

by latter_autumn (2011-04-24 17:46) 

yamamoto

>停電でデータ収集・通信システムが暫く使用不能になっていたから、
SPEEDIに関して,停電の影響は今はどうなんでしょうか?放出は続いているので,今も予測は必要なんですが,リアルタイムで表示されていたらそのサイトなどご教示下さい.(今も)外国の気象機関に頼らざるを得ないのかどうか.
by yamamoto (2011-04-24 19:13) 

latter_autumn

>SPEEDIに関して,停電の影響
>は今はどうなんでしょうか?

停電の影響は今はもうないですが、別の問題があります。
すなわち放出源に関する入力データを収集する計装が使い物にならないというか意味をなさなくなっている。

http://www.nsc.go.jp/housya/housya198406.pdf

とりあえずはこれの解説L、M、N辺りを参照。
特に「放出核種・数量、その性状(ガス状、粒子状)及び放出率決定時刻」ですが。
本来は、通常の放出ポイントであるスタック(排気筒)のモニタリングデータがベースになります。電源復旧後にそれが入力データとして取得できかつ信頼できるならば、所定の手順に従った計算が可能になりますし、リアルタイムで被ばく線量予測の出力データを得ることも可能になりますが。

水素爆発で原子炉建屋が損壊してスタックよりもむしろ壊れた穴から大気中に漏れ出す状況となってしまっては、もはやスタックのモニタリングデータは取得できても当てになりません。結局、放出源情報を収集できないのと同然。

ということで、今はリアルタイム評価はできません。
放出源情報を収集できない場合として、文科省のモニタリングカー等で周辺の線量率を測り、そこから逆算する形で入力データを推定し、線量予測をやってるので。

http://www.mext.go.jp/a_menu/saigaijohou/syousai/1303726.htm

これですが、これ自体はSPEEDIの入力データを推定するためのものであって、SPEEDIの出力ではない。まあ線量関連のデータが知りたければ、この積算線量の実測値等を見る方がいいと思いますがね。

by latter_autumn (2011-04-25 18:24) 

S.M.

武田先生の環境問題での著書などに批判があるというのは認識しています。しかし、今回の原発問題についてのブログでのコメントは、豊島先生の言われるように正論だと私は考えています。

私は電子工学が専門であり、放射線に対する人体の影響については専門外ですが、私なりにこの2ヶ月間各種文献・論文などを調査した結果、下記の通りとの認識です。

1)100mSv以下の放射線量対する人体への影響については2つの説が  あり、定説はない。
 「閾値あり仮説」
 「閾値なし仮説(LNT仮説)」
 100mSv以下なら問題ないとする「閾値あり仮説」の根拠は、戦中・戦後 下における広島・長崎のデータと、20uSv/”分”というような強烈な放射 線を使い、マウスに短時間で10mSv、25mSv、--の被曝させ、100  mSvに閾値が”ありそうだ”と結論付けている。(放射線医学総合研究所 の論文) 
2)数μSv/時のような線量率で長期間にわたり被曝した場合の人体への  影響について正確な疫学的統計データない。統計をとろうとしても実質
  不可能(であった)。動物実験も年数がかかり過ぎてできない。
  これから正に東日本を実験場として疫学的統計データをとろうとしている  状況(厚生省高官の発言)。
3)正確な疫学的データがない(これまで取れなかった)ので、国際勧告IC
  RPは、100mSv以下でも確率的な影響があるという「閾値なし仮説
  (LNT仮説)」をとり、自然界・医療用を除き年間被曝量1mSv以下を勧
  告している。
  (ICRPの勧告は、単に安全サイドをとっただけなので気にしなくて良いと   いう意見もあるようですが、私は賛同できません)

専門家の間で議論を経て、結果としてICRPが採択した年間1mSvを、非常時だからといって緩和するなら、「今からすぐに除染を開始し、例えば、3ヵ月後、半年後には除染が完了する目標なので、当面20mSvを基準とする」というような方針があってしかるべきだと考えます。

特に若い子供達が遊ぶ学校の校庭での20mSvは、被曝量を管理できる放射線従事者の基準と同じであり、論外だと思います。

上記の除染は、福島原発の安定化と同時並行で、東電社員、送電線保守要員や機材を動員して行うべきと考えます
by S.M. (2011-05-20 10:58) 

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