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“クルド”映画「亀も空を飛ぶ」 [メディア・出版・アート]

日曜日に「亀も空を飛ぶ」を見に行った.監督はイランのクルド人で,ロケもイラクのクルディスタン地方で行われているので,「クルド映画」というべきか.九州では福岡・百道のシネサロン・パヴェリアの一館のみ.

タイトルが少しふざけた感じなので,こんなに重い映画とは想像していなかった.圧し潰されそうな気持ちになる.しかしこれは今も続いている現実なのだから,直視しなければならない.

最も悲惨なエピソードは映画を見てもらうとして,驚いたのは,難民の子や戦争孤児たちが地雷除去で生計を立てているということだ.仲介者を通じて国連が買う.こんな実態があるとは知らなかった.まるで葡萄の収穫でもするような,木で編んだ籠を背中に担いで,大勢の少年少女が地雷を掘る.防護具など何も付けていない.両腕をなくした少年が地面に這いつくばり,口で地雷の一部をくわえて起爆装置を解除するシーン.

地雷原に入り込んだ盲目の幼児を子供達だけで必死で助けだそうとするシーンなど,大勢の子供達の優しさ,力強さで,なんとか救われる.

封切り二日目の日曜日と言うのに,観客は10人程だった.もっとたくさんの人に見て欲しい秀作だ.

この映画の公式サイト http://www.sanmarusan.com/kame/


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yamamoto

公式サイトの監督インタビューにつぎのようにあります.大変な撮影だったようです.
「あらゆる瞬間、爆発や銃撃を心配していました。バルザーニ政府(アルビルを首都とするクルディスタン自治政府のひとつ)は、私たちに20人のボディガードをつけてくれました。彼らは撮影の間ずっと私たちを守ってくれたのです。」
http://www.sanmarusan.com/kam e/interview.html
by yamamoto (2005-10-21 16:30) 

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