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非武装だと「中国に民族浄化される」のか? [憲法・教育基本法]

次の記事へのコメント欄に書くべきですが,情けないことに,やはり細切れ投稿しかできませんし,今日は特に調子が悪いようなので,記事にします.遅ればせながら・・・.

 「攻められたらどうするのか」--Sentinelさんへのお答え

no nameさんが,アメリカに対する(将来の可能性としての)自衛戦争を放棄されたのは妥当だと思います.(2005-10-13 22:08)

そこで,「中国の脅威」ということで,中国に対しては自衛戦争で対処した方が,犠牲が少ないという議論ですね.その根拠として,チベットでの民族浄化をあげておられます.

> 問題は非武装無抵抗で中共に占領されるとチベットや中央アジアのような民族
> 浄化をくらって日本民族そのものが無くなってしまう可能性があることです。
> by no name (2005-10-14 06:27)

チベットでは,抵抗者を殺したりしているようで,大量の難民が出ているようですが,皆殺しという形で「浄化」しているのですか? むしろ,大量の移民で民族のアイデンティティーが失われているということではないですか? もし同じ事を日本でやるには,日本に1億人の規模で移民をさせなければならないでしょう.

そもそも,大きな(最大の?)貿易相手国の国民を消滅させることに,中国にとって何のメリットがあるのでしょうか? どんなことでも起こりうるといえば起こりうるのでしょうが,このような事態まで想定しなければならないとなると,それより蓋然性の高い,より重要なケースが膨大に出てくるのではないでしょうか? その中には,アメリカが引き起こす戦争に巻き込まれる危険,それに,何度も言いますように,日本自身の軍備による危険もあります.

とは言え,中国の軍拡傾向が重大な不安要因であることは事実で,これに左翼政党や市民運動がほとんど何も言っていないのは問題ですね.バランスを欠いている.(註)

それから, (2005-10-15 22:07) の記事で,「マスコミはA国(アメリカのこと.引用者)に対しては遠慮がありません」と書かれていますが,これは,失礼ながらあまりにもナイーブでは? テレビの画面上でのお芝居で判断されているのではないですか? ウラではいくらでも手を伸ばしてメディア支配をしていると思いますよ.大多数の国民にそう覚られないように,いわば「ガス抜き」として,「遠慮ない」批判がされるのです.つまり,この国の支配者や,アメリカの重要利害に関する情報に関する限り,日本のテレビも「平壌放送」なのです.

Chic Stoneさんへ 
by Chic Stone (2005-10-15 11:05)
> でも、その結果A国日本州民として徴兵されて、B国で南京大虐殺に等しい虐殺
> 強姦、そして従軍慰安婦狩りをやらかした孫の武勇伝をあなたはどう聞きますか?

それを言うなら,徴兵ではなくても,いわばタダのPMF(private military force)よろしく,アメリカの手助けをさせられ,ひょっとしたら,もちろん大虐殺とは行かないまでも,イラクの市民を傷つける危険が現に生じているわけです.これこそ「差し迫った危機」ですね.これは心配されないのですか?

(註)11月24日追記
先日10月26日の防衛大学校での王毅大使の講演で,中国の軍事費増大について触れています.
http://www.china-embassy.or.jp/jpn/sgxx/t220494.htm
ちょうど中程の,次の文章で始まる部分です.
「中国の軍事費は近年確かに増えていますが、それには次のような要因があります。・・・」

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1401577.gif2018年10月1日追記 軍事問題の関連記事から一つにリンク:「防衛」と「侵略防止」
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カクタス

なぜ、武器というものが発明されたのか?

「宇宙は不断の戦場であって、森羅万象は常に闘争裡にある。飛花落葉といえどもすべて優勝劣敗の現象にほかならない。人間のみがひとりこの境界を超脱しているわけには行かない。これを歴史上に於いて見ても、人類はいずれの世にも弱肉強食を事とし、生存競争、自然淘汰の理によって弱者は滅び、強者のみがいよいよ盛大に赴いて子孫を後世に繁栄させることは古今東西そうである。近世往々唱えられるところの先頭廃止論や軍備縮小論のごときは畢竟、不自然の空論であって、到底自然の許容するものではない。故に古来、人類原始時代から今日に至るまで、人心は勝利を闘争に得ようとする一事に専心努力を続けてきているのである」(有坂しょう三「兵器論」序)
 日本人の教育のなかで、軍事技術についての知識が欠落しているのではないか?一度、大砲などの発達史を読んでみてはどうか?たとえば、「大砲の歴史」など。
http://www.amazon.co. jp/exec/obidos/ASIN/4990222806/249-8850472-8992338
by カクタス (2005-10-16 13:07) 

Chic Stone

誤解されている方がいたようですが、僕がA国といったのは
具体的な国名を上げているのではありません。非常に抽象的な議論です。

僕も、もちろん日本の自衛隊などがアメリカで残虐行為に手を染め、または
被害を受けてしまうかもしれない、という懸念は感じています。
しかし同時にアメリカがイラクから撤退した結果、イラクが内戦に陥り、
またはバース党が復権して大規模な虐殺が起きることも心配しています。
僕は世界全体の悲惨、特に戦争、虐殺拷問、餓死が最小になることを
望んでいます。そのために日本の自衛隊が今イラクにいることはプラスと
マイナスどちらが大きいかは今も考えています。

で、どんなことがあっても非暴力服従を貫く覚悟を、それを全国民に
強制する覚悟はあるのですか?
by Chic Stone (2005-10-16 21:28) 

am

http://www.pluto.dti.ne.jp/~mor97512/C02036.HTML
新自由主義は、マスコミで加速されましたが、自衛軍創設も同じような過程でいくのでしょうか?今日の、ニュースではマスコミは、有事法制に抵抗はしているようでしたが。。どうなることか?
by am (2005-10-16 21:45) 

yamamoto

> で、どんなことがあっても非暴力服従を貫く覚悟を、それを全国民に
> 強制する覚悟はあるのですか?
非暴力服従が大多数かも知れませんが,勇気ある非暴力「不」服従,非暴力抵抗もあると思います.服従を政府が強制したら占領者と同じ立場になりますから,強制はできませんね.
by yamamoto (2005-10-17 17:21) 

Chic Stone

失礼、非暴力不服従でした。単なる誤記です。
ただ、非暴力不服従「もある」で、十分なのでしょうか…
多数が侵略者に服従してしまい、虐殺や次なる侵略に加担することは
人間の弱さを考えれば容認せざるを得ない、けれども平和の誓いには
そむくのではないでしょうか?
by Chic Stone (2005-10-17 20:53) 

yamamoto

侵略された上,その国民もまた侵略者に仕立てられる,というイベントの確率は,それぞれの確率の積になるわけですから,より蓋然性の小さい事象,ということになると思います.
by yamamoto (2005-10-20 07:48) 

abusan

まあ、反米主義者の意見ですね。嫌中共政府な私としては賛成できませんが。

それと「中国」に対する非武装無抵抗論はベトナムの人に言うことですな。
結果はどうなることやら。

ベトナム戦争、そして、中越紛争を経験しているベトナム人はどう言うやら。
ベトナムは独立国であり、日本も勿論そうです。日本人の「中国不信」は
ベトナム人と同じぐらいである事を指摘します。少なくともベトナム人並みに
「中国不信」な日本人は少なくない。勿論、私もそうです。
by abusan (2005-10-26 20:50) 

Ringing the bell

> 日本人の「中国不信」は
> ベトナム人と同じぐらいである事を指摘します。少なくともベトナム人並みに
> 「中国不信」な日本人は少なくない。勿論、私もそうです。

東南アジアには、ここで記されている
"「中国不信」な日本人は少なくない"という文字表現と同じくらい、
"「日本不信」な東南アジア各国人が少なくない"のをご存知ですか?

だからこそ、我々の国の象徴的国家元首夫妻がわざわざ、(あるいはやっと、というべきでしょうか)先の戦争で犠牲になった東南アジアの人たちへの慰霊の心をこめて、数多ある「訪れ慰霊するべき場所のひとつ」へお参りされたのです。つまり、あえて、そういう場所を選ばれたのではありませんか。(あえて、です。靖国神社などという明治以降の国家的大義名分の象徴である神社ではなく。)
我々が日本人であることを誇りとするなら、まず国民ひとりひとりがこの事実を厳粛に受け止めるべきでしょう。
by Ringing the bell (2005-11-02 12:28) 

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