SSブログ

安保3文書についての「しんぶん赤旗」連載、南西諸島のミサイル基地化の現実に触れず [反核・平和]

akahata221218top.jpg岸田軍拡の安保3文書の分析と批判が、「しんぶん赤旗」連載が12月18日から5回にわたって連載された(残念ながらウェブにはない)。この文書の本質を抉った力作だと思うが、奇妙なのは、既に進行している南西諸島のミサイル基地化の現実に触れていない点だ。この長い連載で、現在の軍事的・政治的危機の焦点となっているこの問題を素通りするのはいかにも不自然だ。「文書」の分析と言っても、現実に進行している事態との関連で議論しなければ不完全と言わざるを得ない。

この文書で南西諸島に触れているのは、次の箇所だけのようである。(連載5回目の中ほど)
本土の部隊展開 南西諸島戦場化
さらに、国家安全保障戦略では、有事の際の対応能力の強化として、「自衛隊・海保のニーズ(必要)に基づいた、空港・港湾等の公共インフラの整備や機能強化」の仕組み創設に言及。空港・港湾の軍事利用を拡大する考えを示しました。その対象として狙っているのが南西諸島です。「国家防衛戦略」は「南西地域における空港・港湾等を整備・強化し、既存の空港・港湾等を運用基盤とし、平素から訓練を含めた使用」に言及。その狙いは、本土の自衛隊部隊を機動展開するためです。まさに南西諸島の戦場化を見据えた体制づくりです。またこれらの計画を「地方公共団体・住民等の協力を得つつ、推進する」と明記。港湾・空港の多くを管理する各地方自治体に「有事」の名を借りた公共設備提供の圧力がかかるのは必至です。
いずれも、まるで計画段階であるかのような記述で、「各地方自治体に・・・圧力がかかるのは必至」とあるが、既に圧力はかかっているのではないか。

akahata221218shikisha.jpg初回の12月18日の紙面には、「各界から抗議」との見出しで6名の談話を掲載しているが、これまた誰一人として、この南西諸島のミサイル基地化の現実に触れていない。これまた奇妙だ。

先日、日本科学者会議の委員会の声明を紹介したが、その中で「3文書が、琉球列島・九州で急激に進行している自衛隊の基地建設・強化、部隊の新設・再編強化や、辺野古新基地をはじめとするSACO以来の沖縄における米軍基地の再編強化を、台湾有事を含む対中国包囲の手段として位置づけた・・」とし、「琉球列島の基地建設・部隊強化、海上保安庁などと自衛隊の「連携」は、今や、むしろ戦争の導火線となる危険性が極めて高」いとして、即時中止を求めている。この見方が「希少価値」にならないよう、諸氏の見識に期待したい。

9.jpegなお、赤旗の南西諸島における自衛隊軍拡、ミサイル基地化についての報道がそもそも少ない。むしろ毎日新聞が5月に、包括的な記事を書いている。。(右の図はその記事から引用)
nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

Facebook コメント