#日本学術会議への人事介入に抗議する
4日深夜追記 NEWS23での堤氏のコメント(末尾)
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日本学術会議が政府に提出した名簿のうち、特定の6名について政府は任命を拒否するという事態が起きた。新会長である梶田隆章氏は、政府に説明を求め、また全員の任命を求めるとしている。当然であるが、問題は今回任命された人たちの取るべき態度である。

このような今回初めての政府の選択権発動という事態によって、「任命」の意味が変えられてしまった。つまり、これらの人たちは、会の推薦に「基づいて」内閣総理大臣が任命するという日本学術会議法七条の2が無視され、内閣の意思によって選ばれたということになったからだ。言ってみれば、6人とは違って「政府にとって困らないだろう人たち」として認証された、という意味が付け加えられたのである。

もし政府が態度を改めて全員を任命しない限り、この辞令を受け取ることはこのような「再定義」を受け入れたことになる。つまり、自分も政府の違法行為に加担することになるのだ。(6日追記:思想選別の疑いに加えて、6名は全員文系のようだから、分野別構成にも偏りが生じたはずで実務的にも問題がある。)

(画像は2日夜の「NEWS23」から)

学術会議に要請しましょう。電話とファックスはこちらネットではこちら。(ただし内閣府になってしまいますが)
(私の2回目、10月8日の送信文)
貴会は首相に任命の要請はしたものの、国民向けの発信がありません。もっぱら政府や第三者の発言ばかりが目立ちます。これでは声の大きいものに世論は引きずられます。私のブログに書きましたように、「6人を認めなければ99人の辞令も拒否する」ぐらいの覚悟を見せないと、世論に訴える力はないと思います。ご検討ください。
闘う君の唄を 闘わない奴等が笑うだろう(中島みゆき『ファイト!』より)

関連ブログ記事:「起立」する人の責任
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朝刊を開いてびっくり。安倍政権も同じことをやっていたとは。毎日のスクープ。
「官邸、安倍政権時の16年にも学術会議人事介入 差し替え求め、事実上拒否」
https://mainichi.jp/articles/20201002/k00/00m/010/335000c

この時は、候補者を差し替えの要求を学術会議側は拒否、一部を欠員のままにしたとのこと。この対応は立派で、上に書いたことの趣旨にも一部通じますが、学術会議がこの事件を非公表にしたのは大問題です。