下の写真は2月10日付けの「社会新報」、甲府市議による記事。「自宅療養」という言葉が使われるが、「療養」などではない。要するに医療を受けられない、放置されているということ。おとといの毎日にも1月20日時点で3万5394人とある(下に部分引用)。

江戸末期の久留米藩を題材にした小説「天に星 地に花」にも疱瘡(天然痘)という感染症流行の話が出てくるが、罹った家族を別の部屋に閉じ込めるしかないという状況が描かれる。筑後平野の真ん中に花立山という小高い丘があるが、そこに連れて行って放置するという事態も。まさか現代にこのような、医療を受けられない人が大量に生じるという、まさに野蛮状態が再現することなど思いもよらなかった。この1年間、何をしていたのか?

少なくともなんらかの症状のある人は全て医療が受けられるように、例えば体育館や見本市会場に大量にベッドを入れて巡回診療するとか(2/18追記:アメリカではやっている。右の写真、毎日「医療プレミア」2月18日の記事)、何か方法を見つけるべきだろう。関係者(政府、各政党、自治体、医療者団体・・・)は至急考えてほしい。

6日の「毎日」の「クローズアップ」から:

自宅療養者数は年末から年始にかけて急増している。厚生労働省によると、12月23日は9524人だったが、1月6日に1万7484人となり、1週間後の13日には3万230人になった。同月20日には過去最多の3万5394人に。同月27日は2万6130人とやや減ったが、自宅療養者は依然として多い。

先ほど見た、NHK衛星がレピートする海外放送局のニュース、ポルトガルがひどい状況になっているが、重症患者を国境をこえて運んで治療するという話も出ていた(確かフランス2)。前の記事に書いたように、新幹線を「救急列車」に仕立てれば、重症患者用の空きベッドを探すのも少しは楽になるのではないか。