尖閣諸島事件に関連しての領土問題については,よく調べていないので確かなことはわからないが,たぶん日本の主張に分があると思う.政府はそれを堂々と主張すればよい.これに関連して沖縄の基地の存在意義を云々する向きがあるが,これは文脈的に全く誤りだ.領土問題での主張を武力を背景に行うことは,憲法前文,そしてもちろん九条に真っ向から反する.応援のクリック歓迎

もし領土問題との関連で在沖米軍を論ずるなら,普天間など強奪された土地に居座る米軍の存在もまた領土問題であることに気付くべきだ.このアメリカとの間の「領土問題」の場合は,沖縄の住民の生命が日夜危機にさらされており,また,アメリカという首狩り族がイラクやアフガンで繰り返す蛮行を日々手助けしているという意味でも,(漁業者の方には悪いが)尖閣諸島に比べてもより緊急度が高い領土問題であろう.

尖閣諸島の件に戻れば,交渉で埒があかなければ国際司法裁判所に提訴するというのが正道だろう.もちろん両当事国の合意がなければ裁判は開始されないが,それでも「訴える」と言う姿勢を示すだけでもインパクトはあるだろう.また,中国共産党とパイプのある日本共産党は積極的に「野党外交」をやらないのだろうか.もし「フジタ」の社員の解放につながるような貢献ができれば大変なヒットになるだろう.不破哲三氏は北京に飛ばないのか?

それにしても衝突の際のビデオを政府はなぜ公開しないのだろうか?

28日追記:日本政府の対応を単純に支持するかのような記事になりましたが,そもそも拿捕という対応が妥当だったのかという疑問が出てきています.元外交官で防衛大の教授も務めた孫崎亨氏のツイッターでの発言は貴重です.
http://twitter.com/magosaki_ukeru
同氏の著書「日米同盟の正体~迷走する安全保障」(講談社現代新書) は今日の日米関係を知るには必読書と思えます.