大統領就任演説で気づいたことをいくつか・・・.
ブッシュ政権の根本スローガンであった「テロとの戦い」(war on terrorism)という言葉は使われていない.“terrorism”という言葉もないが,しかし“terror”は次のように使われている.
We will not apologize for our way of life, nor will we waver in its defense, and for those who seek to advance their aims by inducing terror and slaughtering innocents, we say to you now that our spirit is stronger and cannot be broken; you cannot outlast us, and we will defeat you.つまり実質的には「テロとの戦い」を踏襲したことになるが,ブッシュの最重要コピーを使わなかったことは評価したい気もする.
我々は、我々の生き方について謝らないし、それを守ることを躊躇(ちゅうちょ)しない。テロを引き起こし、罪のない人を殺すことで目的の推進を図る人々よ、我々は言う。我々の精神は今、より強固であり、壊すことはできないと。あなたたちは、我々より長く生きることはできない。我々は、あなたたちを打ち破るだろう。
資本原理主義(いわゆる新自由主義)に対する反省も述べられている.
Its power to generate wealth and expand freedom is unmatched, but this crisis has reminded us that without a watchful eye, the market can spin out of control - and that a nation cannot prosper long when it favors only the prosperous.
富を作り自由を広げる市場の力に比肩するものはない。だが、今回の(経済)危機は、監視がなければ、市場は統制を失い、豊かな者ばかりを優遇する国の繁栄が長続きしないことを我々に気づかせた。
我々は,政府の委員会等において,それが意図されたものであろうとなかろうと,軍産複合体による不当な影響力の獲得を排除しなければなりません.誤って与えられた権力の出現がもたらすかも知れない悲劇の可能性は存在し,また存在し続けるでしょう.オバマ政権にはイスラエル系の人間が多数入っていることを,同じく週刊金曜日が指摘している.折から,アメリカ製の大量の武器がイスラエルに輸出されようとしているとアルジャージーラが報道している.
http://english.aljazeera.com/news/articles/34%20/US_plans_massive_arms_delivery_to_Israel.html
益岡賢という人のサイトに日本語訳
http://www.jca.apc.org/~kmasuoka/places/cp090107.html
アムネスティーはこれを止めることが重要と訴えている.
イスラエル/パレスチナ自治政府 : 米国がイスラエルへ軍需品を輸送、全面的な武器禁輸が不可欠
関連して,イスラエルに輸出されようとした米国製武器がギリシャの活動家たちによってブロックされたというニュースも注目したい.
http://blog.goo.ne.jp/harumi-s_2005/e/e8b2638cfd89ea75af47aa3c42cbd7d2
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オバマ演説対訳
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20081107-5171446/fe_090121_01_01.htm
原文
http://news.yahoo.com/s/ap/20090120/ap_on_go_pr_wh/inauguration_obama_text
http://www.msnbc.msn.com/id/28751183/