文部科学省が学習指導要領などを改訂するための,法律で定められた意見公募,いわゆる「パブリック・コメント」募集を行っている.

公募公示
 http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/20/02/08021505.htm
意見募集中案件詳細(上からリンクされている)
 http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=Pcm1010&BID=185000297&OBJCD=100185&GROUP=
上記2ページから必要な文書等にはすべてリンクされている.

まず,期限の設定の仕方が行政手続法で決められた最低限の30日(締め切りが3月16日,今度の日曜)になっており,非常に短い.1ヵ月というのは,そのような公募が行われているということの周知期間という程度の長さである.このような全国民的な重要問題に対してこの期間では,「意見公募」は単なるアリバイ作りとしか思えない*.とは言ってもこれを無視することはできない.(これに対抗する強力な他の手段があれば別であるが.)

批判的意見の多さということが,今後の展開における足がかりになると思われるので,多数の投稿が必要だと思われる.特に教育学部系の方々の責任,貢献は重要だろう.個人だけでなく,諸団体や,関係する教授会も同様である.(法人,団体も意見公募の対象)

一昨年の暮れに,戦後日本の貴重な財産である教育基本法が,極右的,国家主義的イデオロギーで汚染されたが,今回の指導要領改定案はそれを実体化する重要なステップの一つで,これに無反応では話にならない.教基法をめぐる闘いは終わっていないどころか,これこそが「実戦」である.そしてこれは同時に憲法をめぐる闘いでもある.
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指導要領案をざっと眺めてみたが,それこそ,内容も文章作法上も,「突っ込みどころ満載」のようだ.私自身も期限内に意見を送るつもりだが,とりあえずそのためのメモを取っておく.