大津留公彦ブログによると,東京選挙区は消費税増税派ばかりで占められる危険があるという.同ブログによる日経新聞の引用では,「東京選挙区の五人目の議席を,共産党の小池晃氏と,みんなの党の松田公太氏とで争っている」そうだ.
http://ootsuru.cocolog-nifty.com/blog/2010/07/post-4398.html

みんなの党のHPを見るといろいろ書いてあるが,「官民人材交流センターを時限的に廃止」というのが目についた.これは,渡辺喜美氏が行革担当大臣のとき作った制度ではなかったか.これに対する総括ないし自己批判はどこにあるのだろうか?少なくとも同党のサイトで検索する限り,総括は出てこない.

それから「国家公務員10万人削減」というのもある.現在31万人らしいから,3分の1も減らすのだ.また公務員給与やボーナスの2〜3割の大幅カットも.気になるのは,これを喝采する人々がいるということだ.公務員の数や給料が減ればそれが自分の懐に回ってくるとでも思っているのだろうか?むしろ,大量の失業者の発生とも相まって,少なくとも直接的には,よりいっそうの民間賃金の低下と雇用不安につながりかねない.つまり「民間」のクビを締めることになるのだが,その想像力は働かないのだろうか.

全く使われなくなった言葉に「劣情」というのがある.性的感情や興奮のことを官憲が見下して使った言葉のようだ.どうやらこれが再利用されるべき時が来たようだ.みんなの党はテレビでも,この解雇した十万人の公務員はハローワークへ行けばいいとまで言ってのけたようだ.このような言辞までも喝采する人がいるとすればそれは,他人の不幸を喜ぶという,まさに「劣情」そのものだろう.その一方で,億を超える高額報酬の企業経営者に対する批判はほとんど聞かれない.強い者には弱く,身近な,攻撃しやすい集団を攻撃する,これまた「劣情」だ.

みんなの党にたいする詳しい批判が,上で紹介した大津留公彦ブログにあるので,ぜひご覧いただきたい.アドレスを再掲する.
http://ootsuru.cocolog-nifty.com/blog/2010/07/post-4398.html

12日23時追記:このエントリーは当ブログでは記録的なアクセス数です.掲載から2日半でこの記事の閲覧数が1,748になりました.比較のために2週間以上前の「比例減で小政党は『殺処分』」のアクセスを見ますと309です.これにつれてブログ全体のアクセスもこの2日は急騰し,11日が普段の倍の2,199,今日も1,700ぐらいいくと思われます.閲覧いただいた方にお礼申し上げます.
2018年7日24日までの累積アクセス7,730です.
2020/4/23追記:「劣情」関連記事
生活保護申請デモ
「暴政のデパート」への対処 — 「反戦情報」への寄稿
2021/9/2追記:「みんな」消滅のあと、「維新」が劣情動員の担い手になりました。コロナ対策大失敗の吉村知事の顔を異常に頻出させて刷り込みを図るテレビ、大阪弁護士会から業務停止2ヵ月の懲戒処分を受けた橋下徹元大阪府知事を多用するテレビ、同じく冷酷な小池知事の失策、矛盾を全く追求しないメディア、この傾向を見れば、この国の真の支配者が誰を、どの政治潮流を自民のスペアにしようとしているか、明白ではないでしょうか。