10/6追記:末尾にアンジー・ゼルターの本の翻訳出版のためのクラウドファンディングのお願い
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昨日(9/16)は、今宿の「さいとぴあ」で開かれた「伊藤野枝100年フェスティバル」に午後から参加、神田紅さんの講談、森まゆみさん講演、そして座談会を聞きました。
https://kanko-itoshima.jp/event/itonoe100year/

伊藤野枝のことは、名前と事件のことぐらいしか知らなかったので、貴重な半日となりました。特に、公演会場脇に展示された、野枝が政治家後藤新平に送った「4メートルの」手紙(複製)は圧巻でした(右の写真。主催者のフェイスブックから)。幕間にスライドと朗読がありました。

これが24歳の若さの女性によるものとは信じ難い。いや、この若さだからこそ、これだけの大胆な文章が書けたのかも知れません。

こちらのウェブ記事には、保管元の実物写真があります。
後藤新平に4メートルの手紙 水沢の記念館、複製提供へ

その手紙の一節を引用します。(全文は「あきらめない生き方 詳伝・伊藤野枝」というブログにあります。)カッコは引用者挿入。
(後藤との面会を求めて)

但し秘書官の代理は絶対に御免を蒙りたい。

しかし、断つておきますが、私は大杉の放免を請求するものではありませぬ

また望んでもおりませぬ

彼自身もおそらくさうに相異ありません。

彼は出さうと云つても、あなた方の方則で、何故に拘禁し、何故に放免するかを明らかにしないうちには素直に出ますまい。

また出ない方がよろしいのです。

こんな場合には出来るだけ警察だの裁判所を手こずらせるのが私たちの希ふ処なのです。

・・・
実に、大量の逮捕者で留置場と裁判所を麻痺させる戦術を取ったイギリスの活動家・アンジー・ゼルターの手法を連想させます(右の写真は「トライデント・プラウシェアズ・ハンドブック」を引用したブログ記事から。→高解像度オリジナル)。
アンケート用紙が配られていたので、次のように書きました。(少しだけ言葉を補い、文章を整理しています。)