この写真は広島でも長崎でもない。1945年8月11日の久留米空襲で焼かれた市中心部の様子だ(「進駐軍が写したフクオカ戦後写真集」18–19ページ、西図協出版、1983年)。末尾に帰還を待つ朝鮮の少女たちの写真を追加。

アメリカでは「原爆が戦争を終わらせた」という言説がいまだに横行している。しかし、終わらせた(念入りに2回も)はずの長崎原爆の2日後、久留米の町が焼夷弾で焼かれた。同じくこの日には加治木空襲も。
他の、8月10日以後の日本本土空襲をwikiから拾ってみる。
10日 花巻空襲、熊本空襲/12日 阿久根空襲/13日 長野空襲/14日 岩国大空襲/14日 山口県光市 光海軍工廠空襲/14-15日 熊谷空襲,伊勢崎空襲,小田原空襲,土崎空襲

「原爆が戦争を終わらせた」というのは嘘なのか? それとも、「終わらせた」後に爆弾の在庫一掃をやった、ということか?

原爆が完成するまで終戦が引き伸ばされた、というのが本当のところだろう。

空襲を疎開先で見た、古賀正浩氏の本「久留米が燃えた日」から。