ある政治学の先生から,学生には「合法的に権力を持った人間が物事を決めるのは当然」との論理だけが民主主義であるかのような貧弱な理解があるという話を聞いた.おそらく,20〜30代の若者の政治システムの理解は(その世代に限らず相当一般的と思うが),民主主義とは選挙が全てであって,それによって選ばれた者が統治しているのだから「文句を言ってもしようがない」という考えで,しかも「それが全て」と推測される.デモやストライキなどによる民衆の圧力で方向を変えさせるというのは,おそらく「邪道」と見なすのだろう.つまり,大衆のデモで政権を変えた韓国の「ロウソク革命」は,「めんどくさい後進国的なやり方」というように思っているのではないか.(右の写真は大学封鎖をするフランスの学生.フランス2で5月14日放送.NHK衛星15日)