1月30日に日比谷野外音楽堂で開かれた,米軍普天間飛行場の即時閉鎖・辺野古への移設反対の集会は数千人の規模で成功した.大手メディアは,例によってほとんど,あるいは全く無視したようだが,不思議なことに「しんぶん赤旗」がこれを一行も報道しない.これは非常に目立った.さっそく問い合わせのメールを同紙編集部に送った.(一日遅れの2月1日の紙面にも全く見あたらない.)
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今日(2日)メールで返事が届いた.それによると,「日々発生する多くのニュースのなかから、紙面に掲載できるものは限りがある」ので,「そのなかから何を紙面で報道するかは,編集局が掌握したニュースの全体を見て決めて」いる.したがって「採否の理由については公表しないことにしています」とのことである.

そこで,31日の紙面に他にどのような民間集会の記事があったかをチェックしてみた.いずれも前日の30日に実施されたイベントである.

特殊法人労連のシンポ,70名
「ストップ温暖化」公害地球懇報告集会,80名
瀬戸内ネット総会,米軍再編見直し要求,80名
公害なくし救済を,大阪で集会,170名
海自出港への抗議行動,佐世保,人数記載なし

これらに比べて,日比谷での大規模な,しかも現職閣僚である福島瑞穂氏が登壇したような集会が,1行も報道するに値しないという判断は,少なくとも同紙を手にすることのあるような人なら不思議に思うだろう.何か理由があるはずだ.憶測を避けるには,「採否の理由については公表しない」のではなく,むしろ明確にすべきケースだと思われる.もし「気に入ったものだけ報道する」,つまり恣意的に選ぶというのでは,報道媒体としての価値を限りなくゼロにしてしまう.同紙は,政党機関紙,つまり宣伝媒体としてだけでなく,「報道」という機能も自負していたはずではないのか.

(写真は「志村建世のブログ」から拝借)
http://pub.ne.jp/shimura/?entry_id=2706282