昨日の記事で,中国の民主活動家・劉暁波(リュウ・シャオボ)氏への懲役刑判決のことを取り上げたが,今日,大学生協の書店で,この劉暁波氏の,出版されたばかりの本を見つけた.

天安門事件から「08憲章」へ
(藤原書店,'09年12月30日発行)

3千円を超える高価な本だったが,応援の意味も込めてすぐに購入した.
応援のクリック歓迎 (1日1回まで)
裏の帯に,編集者である劉燕子(リュウ・イェンズ)氏の解説からその一節が抜き書きされている.日本の知識人の中国に対する姿勢について,まさに核心を突いた言葉ではないだろうか.

この本の序文を書いている子安宣邦氏のウェブサイトに「08憲章」の全文がある.
「08憲章=中華連邦共和国憲法要綱をどんどん読もう」という文章の後にある.
http://homepage1.nifty.com/koyasu/remark.html

追記:当ブログの関連記事
天安門事件20年の日の「しんぶん赤旗」は・・・('09.06.04)

31日未明追記:上の帯の文章を,検索にかかるように以下にテキスト化します.
「日本の知識人に問う!」

「中国と日本の間でマージナルな立場にある私は考えさせられる。一方で、親中派や左派は、侵略の歴史に後ろめたく、また社会主義国の最後の砦として中国を擁護していて、他方で、右派でも経済優先の人は中国政府の思惑に従うようにしている、と。このように、日本では左派と右派が政治やイデオロギーの違いを超えて中国政府を容認する構造が形成され、中国批判は反中国の右翼というレッテルを貼られるようになっている。そうしたレッテル貼りから脱却し、右であれ、左であれ、隣国の現状を日本の知識人に正視していただきたい。政治的に独立することは政治に関して発言しないことではないはずである。政治的に独立した立場で、現在の中国の政治について考え、発言していただきたい。」(編者・劉燕子)
2010年10月8日追記:劉氏への今年度のノーベル平和賞受賞が伝えられました.中国政府は国際人権規約を尊重し,一刻も早く氏を釈放すべきです.