一週間前の日曜日に,映画「ダ・ヴィンチ・コード」を観た.やはり「ネタバレ」状態でサスペンス映画を見るのは,料金半額で釣り合いが取れるというところだろうか.肝心の「サスペンス」の要素が消えてしまうのだから.やはり原作とは少し変えるか,新しく何かを付け加えるなどして,「読んでから観る」人にも配慮してもらいたいものだ.もっぱら「よく映画にしてくれました」という感謝の気持ちで二時間余りをシートに座り続けたというところ.

 この物語は,「マッド・サイエンティスト」ならぬ「マッド・ヒストリアン」を悪役の主役に登場させたという点で,もしかしたら画期的なものかも知れない.前者で最もポピュラーなのはフランケンシュタイン博士だろう.その他数多い作品がある.後者の例を私は知らない.もしご存じの方があればご教示願いたい.グーグルでは,前者で21万件ヒットするのに,後者ではゼロである.Wikipediaにも前者は立派に項目がたてられているが,後者はない.

 アメリカでは,本屋の「ダ・ヴィンチ・コード」が置いてある反対側の棚には,「ダ・ヴィンチ・コードは間違いである」という趣旨の本が十数種類も並んでいるということだ.アメリカ留学中の姪が夏休みで帰国してもたらしてくれた情報だが,やはりキリスト教社会には相当強いインパクトを与えているのだろう.

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