ダメな大新聞に代わって地方紙に期待しているのですが,その「西日本新聞」にとんでもない記事が出ました.25日の朝刊で,ウェブにも出ていますのでだれでも直接読めます.

再考 来た道行く道 <4> 自由 言論に「覚悟」はあるか
http://www.nishinippon.co.jp/news/2005/sengo60/sengo7/04.html

16年前の,右翼団体幹部による当時の長崎市長,本島等氏への銃撃事件のことを取り上げているのですが,本島氏とかつての犯人とを対等に,いわば「どっちもどっち」的に取り上げています.間接的ながら事実上のテロ容認です.

遅ればせながら同紙に次のようなメールを送りました.電話もしましたが,「なるほど」と応対していました.あまりにも重大な内容なので,文中にも書きましたように,取り消しと謝罪に値すると思います.そのためには複数の,できればたくさんの方からの抗議が必要ではないかと思います.上の記事のページの下にメールアドレスがあります.

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西日本新聞社御中
拝啓
貴紙を久留米市で購読している,一読者です.
貴紙の12月25日掲載の次の記事には驚きと失望を禁じ得ません.

再考 来た道行く道 <4> 自由 言論に「覚悟」はあるか
http://www.nishinippon.co.jp/news/2005/sengo60/sengo7/04.html

この記事では,テロの被害者の本島氏と,加害者の右翼団体幹部とが価値観的に同格で扱われています.なるほど加害者の若島氏はすでに刑期を終え,一般市民であることに間違いはないのでしょうが,この記事を読めば分かるように,今でも自分の行為を正当化しており,真に反省はしていません.つまり今でも(    中    略    )価値観を公言している人物です.そのような人物と被害者とを対等に扱うことは,間接的にテロを容認することに他なりません.

銃撃を『肉体言語』などと称する彼の発言を中立的に引用するなどということは,言論機関である新聞がすることとは到底信じられません.かりにこの記事を書いた記者に対し,あるいは貴紙に対し,テロがおこなわれ,それを『肉体言語』と形容されたとしたら,貴紙はその表現を受け容れるのでしょうか?

「自殺行為」という言葉がありますが,この記事はまさに言論機関としての「自殺記事」です.この記事をそのままにしておくと言うことは,貴社が「テロ容認」の立場を保持し続けることになってしまいます.単に反省していただくだけでなく,紙面での取り消しと謝罪とに値する重大な失態であると言わざるを得ません.

貴紙の見識ある対処を要望いたします.