「テレビ報道職のワーク・ライフ・アンバランス: 13局男女30人の聞き取り調査から」という本の紹介の2回目です.
1回目3回目

ちょっと風変わりなジャーナリズム論で,現役のテレビ報道職へのインタビュー取材に基づいて書かれた本です.いつもは取材する側のメディア側の人たちが取材の対象となり,テレビメディアの問題点が明かにされます.

途中まで読んだところですが,とても啓発されます.マスメディアを「マスゴミ」と決めつけてくずかごに捨てるのではもちろん何も解決しないのです.

テレビ報道職の人たちによって「ジャーナリズム」という言葉がどう受容されているか,という切り口から見た一節を紹介します.組織の中で「個」が極端にネグレクトされ,その反動としてフリーランスを理想化するという思考型を観察した後に続く,「マスメディアにおけるジャーナリスト/ジャーナリズムの復権」というパラグラフ(100 108ページから)です.