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非暴力行動で世論を動かす--アンジー・ゼルターの新しい本 [メディア・出版・アート]

3章以降の紹介もアップロード済み)1401577.gif2023年9月、翻訳出版のクラウドファンディング開始しました。この本の詳細な目次を末尾に。
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イギリスの平和運動家アンジー・ゼルターさんがこの2月に、自身の活動についてまとめた本"Activism for Life"を発行しました。
https://www.yumpu.com/en/document/view/65322280/activism-for-life-by-angie-zelter-sample
activism-for-life-by-angie-zelter-sample.jpg251ページのボリュームある本で、彼女の多様な活動歴がまとめられています。始めの2章を読んだところですが、まず日本で見かけることのない貴重な、しかも面白い本に間違いありません。たとえ少数であってもメディアを引きつけ、仲間を増やし、社会に影響を与える、そのような活動の方法、ノーハウが詰まっています。

女性たちだけで米軍基地への侵入を繰り返し、ついには閉鎖に追い込んだ「グリーナムコモン」運動に始まり、地元での「スノーボール」キャンペーンの話に続きます(2章まで)。

「スノーボール」はソ連に対抗してアメリカがヨーロッパに中距離核(INF)を配備しようとしたのに対する抗議で、全ヨーロッパで同様の運動が盛り上がり、ついにこれを全廃する条約が米ソの間で締結されました。平和運動の成功例と言っていいでしょう。

その部分の一節を、仮訳して引用します。(原書29〜30ページ)

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「感染症ムラ」がPCR検査拡大を妨害した現物証拠 [社会]

コロナ第4波の拡大が深刻だ。すでに昨年、そして今年初めに経験し、また外国でも起きていることだが、大きな違いは、いわゆる「先進国」ではワクチン接種がかなり進んでいるのに、日本が大きく遅れていること、そして何よりも「PCR検査抑制」という日本独特の、いわば「ガラパゴス状態」が未だに続いていることだ。これらのことは、これまでよりもより恐ろしい事態を覚悟しなければならないということを意味するだろう。

またまた緊急事態宣言が出されることになったが、その対策の中身は飲食店の制限やリモートワークなど、相変わらずの人流の制限にとどまり、検査の拡大による無症状感染者の隔離・保護という重要な要素には全く触れない。そしてメディアもPCR検査という言葉さえほとんど口にしなくなった。まるで十分に行われているかと錯覚するほどだ。しかし人口比の日本のPCR検査数は、世界146位へとさらに下がっているとのことだ(共産党・志位委員長の21日のツイートによる)。

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トリチウム汚染水放出は「風評被害」問題ではない [仕事とその周辺]

福島第1原発の放射性物質トリチウムを含むALPS処理水(以下、汚染水)について、昨日来(4月9日)、政府が海洋放出の方針を決めたと報道されている。大手メディアは海洋放出が起こしうる被害について「風評被害」だけをあげつらい、あたかも人への実際の健康影響は「ない」と暗示することに躍起である。

経産省の2020年2月10日付けの報告書[1]によると、汚染水の量は、2019年10月31日時点で約117万m3、それに含まれるトリチウムの量は約856兆ベクレル(Bq)である。トリチウムは雨にも含まれることを強調して、大したことはないという「印象操作」をする向きもあるが、この量は1年間に日本に降る雨に含まれるトリチウム量の3.9倍という膨大な量である。

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English version of the essay serialized in "Anti-war Bulletin" [反核・平和]

『反戦情報』誌に連載中の「『ガラパゴス』状態の日本のデモが暴政継続を許す」の英語バージョンです。4月15日号に掲載予定の日本語バージョンの完結に先立って、全文を公開します。本文中のハイパーリンクを順次追加します。PDFでも公開しています。
日本語バージョンの全文公開は5月16日の予定です。その1の部分はこちらで公開しています。

English version of the essay in the middle of serialization in "Anti-war Bulletin". Full text is open prior to completion of the original Japanese version. Also available in PDF format.
I'm not confident in my English, so I'd appreciate it if you could point out any oddities in the comments..
1401577.gifReviews from three prominent individuals
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Japanese demonstrations in "galapagosian" way allow continued tyranny
TOYOSHIMA Koichi
former professor at the University of Saga
Revised April 6, 2021
English version of the essay published in the February-April 2021 issue of the monthly magazine "Anti-war Bulletin"

contents
Introduction / Long-lasting "tyranny" / "Capital-Media-Power" Domination Triangle / Invisibility of labor value and tax / Domination over media and education / Collective self-suggestion that "Japanese are entirely obedient" / Coping with Arrest / To make a difference

Introduction
The purpose of this paper is to discuss the need for "non-violent direct action" in social movements and even that it is essential for the realization of democracy. This form of action has already been adopted in actions to prevent the construction of new bases in Okinawa, but it cannot be said that it is generally approved in the sphere of social movements in Japan. There may be quite a lot of people who consider such a way of action as too radical or illegal. Given the current mainstream view on this activities in the social movements sphere, extensive discussions would be necessary to convincingly argue this, and despite its simple purpose, it is unavoidable to use a considerable number of pages. Without an understanding of this, I believe, it is difficult to realize democracy and to achieve major social change.

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