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アンジー・ゼルターの新刊 Activism for Life の「非暴力活動」 [メディア・出版・アート]

activism-for-life-by-angie-zelter-sample.jpgアンジー・ゼルターの新刊 Activism for Life の翻訳出版計画を進めています(関連記事1同2)。1401577.gif23/10/19追記:出版のためのクラウドファンディング実施中、12/8まで
その中の「付録」にある「非暴力活動」(Nonviolence)という2ページの仮訳です。いま「直接行動」に光が当てられる兆しがありますが、その参考になるかも知れないと考えて、特別に公開します。
(関連記事:イギリスの反核運動トライデント・プラウシェアズにおける非暴力の指針
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付録IA 非暴力活動(原書p.151-2 仮訳)

私たち自身が平和でなければ、平和のための何事をもなし得ない。
ティク・ナット・ハン

私が関わってきた全ての行動の根本原則は非暴力です。私が抗議活動を始めた当初から、多くの非暴力活動家の経験とその生き方からそのことを学びました。主に影響を受けたのは、ガンジー、バドシャー・カーン、マーティン・ルーサー・キングの生き方ですが、ブラッドフォード大学の平和研究学科で平和研究の修士課程を履修したことで私の視野は大きく広がりました。たとえば、ジーン・シャープの著作や彼の非暴力行動の198のメソッドを学んだことです。非暴力主義に対する私の理解は、私が、社会をより思いやりと愛に満ち、誰も取り残さないようなものに変えようとする市民運動に参加する中で、長年にわたって発展し深くなっています。活動家たちが安全かつ効果的なアクションができるようにするための非暴力ワークショップの開発と実行をしたことも、私の非暴力行動への理解が明確になりました。

平和運動ではnonviolence(非暴力)は途中にハイフンのない一語で表記されます。それは、これが決してネガティブではなくポジティブな概念で、単に暴力に反対であるというだけでなく、むしろ能動的に非暴力に向かわせる力であり、これ自体が哲学であるという私たちの信念を表すためです。これは受け身ではなく積極的なものです。非暴力行動のねらいは対話と抵抗の両方です。つまり、不正・悪習に関与する、あるいは主導する人々との対話と、この暴力的な権力を支えている構造への抵抗とが、変化を引き起こすのです。私は、これまで発展させ、そして自ら関与して来たキャンペーンの中で、これらの要素全てを含むように心がけて来ました。

グリーナムコモンでの女性平和キャンプに参加した経験は私に大きな影響を与えました。キャンプファイアーを囲んでの、様々な経歴や出身国の女性たちと長く話し合い、一人ひとりの経験を共有することができ、また、それぞれの家庭や社会で、女性たちがいかに暴力の矢面に立たされているかを参加者全員が学びました。男性よりも一般的に身体的に力が弱く、幼い子供や高齢者の世話をすることの多い女性は、世話をしている人が傷つけられたり、自分自身が傷つけられる機会を減らすような方法で虐待行為に立ち向かう方法を学ばなければなりませんでした。

私がイギリスで始めたキャンペーンが非暴力であることを確実にするために、私はしばしば非暴力に関するハンドブックを書き、ワークショップを開くよう主張しました。この努力の一部としての実際的な非暴力ガイドラインが多くの場面で活用されて来ました。これはとてもシンプルで短いものです。

・私たちは遭遇する人たちに誠実な態度を敬意を持って接する。
・私たちはいかなる個人に対しても身体的暴力や言葉による暴力を行使しない。
・私たちは武器を持たない。
・私たちは医療目的以外のアルコールやドラッグを持ちこまない。

封鎖やそのための用具を使うアクションの場合は、消防車や救急車の緊急アクセスを可能にする手だてを確保します。ただし警察車両は除きます。また、警察や消防・救急隊と連絡を取り合い、私たちのガイドラインと非暴力へのコミットメント(約束)を、そしてなぜ私たちが市民的抵抗を行うのかを知ってもらうようにしています。私たちは効果的に実行できるようアクションの詳細は相手に知らせませんが、対話と相互理解が深まる余地を残します。私は、あらゆる面で非暴力を保とうとする私たちの試みに、このことが不可欠だと考えています。

非暴力ワークショップは、人々が彼らの行動の結果をよく考え、人や動物、環境を危険にさらさないようにするための多くの活動が含まれます。私たちは、私たちの行動の手段が目的と矛盾しないことを確認するようにします。
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