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NHKドラマ「しかたなかったと言うてはいかんのです」−九大生体解剖事件 [メディア・出版・アート]

1401577.gif8/17追記: 毎日の「火論」からの引用を末尾に。
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昨夜(8/13)放送されたNHKドラマ、「しかたなかったと言うてはいかんのです」、見ました。この事件をドラマとして本格的にテレビで取り上げたのは初めてではないでしょうか。とても重い問題が、とてもクオリティーの高いドラマとして仕上げられていたと思います。
https://www.nhk.or.jp/drama-blog/7550/452947.html

重要キーワードは、タイトルの「しかたなかったと言うてはいかんのです」、それに、PR動画にも出てくる「何もしなかった罪ということも、あるんじゃないだろうか」、の2つでしょう。

戦争や殺人という極端な状況や事象以外の日常生活の中でも、組織上の悪とは、大なり小なり、組織に属する限り誰しも無縁ではいられないでしょう。そのような場合に「責任ある組織上の不服従」という言葉で、このような状況に抵抗すべきことが、そしてそれを倫理上の規範とすべきことが、科学技術倫理の教科書に見られます。ブログでその一節を過去に紹介しています。
https://pegasus1.blog.ss-blog.jp/2015-01-13#ethical

組織には「良心」はない、あるのは個人の心の中だけ、という真理、このことを多くの人がはっきり意識することで、世の中はだいぶ住みやすくなると思います。

上記NHKのページのPR動画の一コマに、勝手に字幕をつけました。
crime-did-nothing-super.jpg

感染抑制にマイナスであることが明白だった、そして明白な、五輪・パラリンピック強行に、どれだけの人が抵抗の声を上げたでしょうか。そしてこれから声を上げるでしょうか。
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17日追記毎日新聞の「火論」に、まさにすぐ上に書いた五輪強行と結びつける議論がありました。(まさか私のブログをパクったわけでもないでしょうが。)
末尾の部分を引用します。
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「どんな事情があろうと、仕方がなかったなどというてはいかんのです」
 権力の暴走から命を守れなかったことへの悔恨。鳥巣氏の言葉は、新型コロナウイルス禍の我々に問いかける。正論を踏み外してはいないか、と。
 東京五輪開催に為政者らがばく進し、批判した医師らの声はひねりつぶされた。費やされたカネと選手の汗に「仕方がない」のムードが高まった。「命こそ宝」の正論は踏み外され、その結果は予想通りの感染拡大と医療危機。程度の差こそあれ、そこに連帯責任を感じる市民もいる。
 五輪の負のレガシー(遺産)があるとすれば、その一つは正論を踏み外したことへの後ろめたさかもしれない。

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