新規制基準は世界で「だいたい」最も厳しい水準,とのこと [仕事とその周辺]
「県民説明会」佐賀会場の様子を簡単にお知らせします.(武雄での説明会はフェイスブック記事,またはこの記事の末尾を).2月28日追記:他に質問したかったことを下に書きました.3/9追記:全会場の録画が公開されました(文中からリンク).
今日(日付では昨日)の説明会も質問・意見続出でした.すべて再稼働に批判的・反対のものでした.「高レベル廃棄物を管理し続けなければならない期間はどれだけか」の質問に,資源エネ庁は正直に10万年と答えました.さすがに,レジュメ68ページ(右の写真)にあった8千年や300年という架空の数字は言えなかったようです(レジュメ全体はこちら).しかし,その費用が2兆円(たしか)3兆円と答えたのには驚きました.また,介護の現場の人からの,要援護者などの避難が無理であるとの追及には説得力がありました.避難問題担当の内閣府は,そのような人には「屋内退避してもらう」という答弁.つまり,そのままじっとしていなさい,少々の外部被ばく,内部被ばくは我慢しなさいということです.
他にもたくさんの気持ちのこもった,あるいは鋭い質問や意見が出されました.ビデオが公開されるとのことなので,是非ご覧下さい.応援のクリック歓迎 →全会場の録画が公開されました.
終わりの方で私も質問できました.資源エネ庁のレジュメ55ページ(左の写真.消しゴムあとは元々白地)を指して,内閣の決定に,「世界で最も厳しい水準の規制基準に適合すると認められた原発は稼働」とある.ということは,もしも基準が「世界で最も厳しい水準」にないとしたら稼働しないと理解していいか.また,規制基準は「世界で最も厳しい水準」であると本当に考えているか,その根拠は何か,と質問しました.資源エネ庁の答えは,「だいたい」世界で最も厳しい水準だ,というもの.つまり,「世界でだいたい最も厳しい水準の規制基準に適合する原発は稼働」と言うことのようです.
公開された録画の3時間03分から05分までをご覧下さい.
予定を1時間もオーバーしましたが,それでも一度も発言できなかった人も多かったようです.女性の司会者はさぞ大変だったと思います.終わったとき彼女に拍手を送りました.
他にも質問したいことはたくさんありましたが,何しろ1人1回しかできません.今日(28日)の伊万里,3日の鳥栖の説明会に参加される方の参考になればと,その中のいくつかを下に書きます.
-------------------------------------------------
担当組織 ページ 質問
-------------------------------------------------
エネ庁 19 原発の「燃料」を「純国産」とする根拠は?
エネ庁 55 規制基準が「世界で最も厳しい水準」である根拠は?(済)
エネ庁 55 内閣の決定に,「世界で最も厳しい水準の規制基準に適合した原発は稼働」とあるが,もし基準が「世界で最も厳しい水準」にないとしたら稼働しないと理解していいか.(済)
エネ庁 68 たかだか数十年の原発の電力のために,最短でも300年後(68ページ.この年数も疑わしいが)の子孫にまで付けを回すことが倫理的に許されると思うか.
エネ庁 69 「高速炉・・・を用いた核種変換」で,代表的な長寿命核種について処理可能な量はいくらか.また,その見通しがつくのはいつごろか.
エネ庁 69 同じく,「加速器による核種変換」で,代表的な長寿命核種について処理可能な量はいくらか.(見通しもないものをあたかも現実的であるように書くのは詐欺的)
エネ庁 3節(24ページから) ウランの資源量と天然ガスの資源量の比較(前者が半分以下)
エネ庁 3節(24ページから) これから何年ぐらい原発を続けるつもりなのか(「持続性」を言うからには見通しが必要).
エネ庁 3節(24ページから) (上と関連)その年月に対して,最短でも300年後(68ページ.この年数も疑わしいが)の子孫にまで付けを回すことと,バランスをどう考えるのか.
規制庁 14 城山断層から北西に延びるリニアメントが断層ではないという確証はあるか
九電 19 放水砲によって放射性物質の何%が抑制されるか.またその継続時間はいくらか.(規制庁p28も同じ)
九電 25 六ヶ所再処理 「竣工」何回延期されたか? (24回目?)
内閣府 17 (OIL2)20μSv/hに一週間とどまった場合の積算線量は最大いくらか.それは一般人の年間被ばく限度を超えるのではないか.
内閣府 17 (OIL2)20μSv/hに一週間とどまった場合の内部被曝はどの程度と想定しているか.
内閣府 2節 SPEEDIを避難に利用するかどうかは自治体で決められるか.
内閣府 2節 同じくヨウ素剤の配布範囲,配布方法は自治体で決められるか.
-------------------------------------------------
さらに追記:9万年前の阿蘇の大規模噴火についての質問も出ましたが,そのような事態がおきれば,原発事故が起きなくても九州のかなりの人がすでに死んでいると思われます.つまり,むしろ九州以外や外国への放射能の影響を心配するという,かなりレベルの違う問題,九州人にとってはほぼ純粋な「倫理問題」となります.多くの人に説得力や影響力を持つテーマとは思えません.
(3/2追記)遡りますが,2月22日の武雄でのやり取りの一部を記録しておきます.
水蒸気爆発の問題でのやり取りを再現します(録音禁止なので記憶が頼りですが).この問題は私も含め何人か連続して質しました.私は,「最悪の事態が想定するのが基本原則だと思うが,水蒸気爆発が起きた時に格納容器が耐えられるのかどうか確認しているのか」と訊いたのに対し,規制庁は「水蒸気爆発が起きる想定をしていないので,その影響を審査で確認しているわけではない」とはっきり答えました.この規制庁の答えが翌日の佐賀新聞の記事の見出しになりました.公開された録画[2018.11リンク修正]の48分から50分をご覧下さい.
今日(日付では昨日)の説明会も質問・意見続出でした.すべて再稼働に批判的・反対のものでした.「高レベル廃棄物を管理し続けなければならない期間はどれだけか」の質問に,資源エネ庁は正直に10万年と答えました.さすがに,レジュメ68ページ(右の写真)にあった8千年や300年という架空の数字は言えなかったようです(レジュメ全体はこちら).しかし,その費用が
他にもたくさんの気持ちのこもった,あるいは鋭い質問や意見が出されました.ビデオが公開されるとのことなので,是非ご覧下さい.応援のクリック歓迎 →全会場の録画が公開されました.
終わりの方で私も質問できました.資源エネ庁のレジュメ55ページ(左の写真.消しゴムあとは元々白地)を指して,内閣の決定に,「世界で最も厳しい水準の規制基準に適合すると認められた原発は稼働」とある.ということは,もしも基準が「世界で最も厳しい水準」にないとしたら稼働しないと理解していいか.また,規制基準は「世界で最も厳しい水準」であると本当に考えているか,その根拠は何か,と質問しました.資源エネ庁の答えは,「だいたい」世界で最も厳しい水準だ,というもの.つまり,「世界でだいたい最も厳しい水準の規制基準に適合する原発は稼働」と言うことのようです.
公開された録画の3時間03分から05分までをご覧下さい.
予定を1時間もオーバーしましたが,それでも一度も発言できなかった人も多かったようです.女性の司会者はさぞ大変だったと思います.終わったとき彼女に拍手を送りました.
他にも質問したいことはたくさんありましたが,何しろ1人1回しかできません.今日(28日)の伊万里,3日の鳥栖の説明会に参加される方の参考になればと,その中のいくつかを下に書きます.
-------------------------------------------------
担当組織 ページ 質問
-------------------------------------------------
エネ庁 19 原発の「燃料」を「純国産」とする根拠は?
エネ庁 55 規制基準が「世界で最も厳しい水準」である根拠は?(済)
エネ庁 55 内閣の決定に,「世界で最も厳しい水準の規制基準に適合した原発は稼働」とあるが,もし基準が「世界で最も厳しい水準」にないとしたら稼働しないと理解していいか.(済)
エネ庁 68 たかだか数十年の原発の電力のために,最短でも300年後(68ページ.この年数も疑わしいが)の子孫にまで付けを回すことが倫理的に許されると思うか.
エネ庁 69 「高速炉・・・を用いた核種変換」で,代表的な長寿命核種について処理可能な量はいくらか.また,その見通しがつくのはいつごろか.
エネ庁 69 同じく,「加速器による核種変換」で,代表的な長寿命核種について処理可能な量はいくらか.(見通しもないものをあたかも現実的であるように書くのは詐欺的)
エネ庁 3節(24ページから) ウランの資源量と天然ガスの資源量の比較(前者が半分以下)
エネ庁 3節(24ページから) これから何年ぐらい原発を続けるつもりなのか(「持続性」を言うからには見通しが必要).
エネ庁 3節(24ページから) (上と関連)その年月に対して,最短でも300年後(68ページ.この年数も疑わしいが)の子孫にまで付けを回すことと,バランスをどう考えるのか.
規制庁 14 城山断層から北西に延びるリニアメントが断層ではないという確証はあるか
九電 19 放水砲によって放射性物質の何%が抑制されるか.またその継続時間はいくらか.(規制庁p28も同じ)
九電 25 六ヶ所再処理 「竣工」何回延期されたか? (24回目?)
内閣府 17 (OIL2)20μSv/hに一週間とどまった場合の積算線量は最大いくらか.それは一般人の年間被ばく限度を超えるのではないか.
内閣府 17 (OIL2)20μSv/hに一週間とどまった場合の内部被曝はどの程度と想定しているか.
内閣府 2節 SPEEDIを避難に利用するかどうかは自治体で決められるか.
内閣府 2節 同じくヨウ素剤の配布範囲,配布方法は自治体で決められるか.
-------------------------------------------------
さらに追記:9万年前の阿蘇の大規模噴火についての質問も出ましたが,そのような事態がおきれば,原発事故が起きなくても九州のかなりの人がすでに死んでいると思われます.つまり,むしろ九州以外や外国への放射能の影響を心配するという,かなりレベルの違う問題,九州人にとってはほぼ純粋な「倫理問題」となります.多くの人に説得力や影響力を持つテーマとは思えません.
(3/2追記)遡りますが,2月22日の武雄でのやり取りの一部を記録しておきます.
水蒸気爆発の問題でのやり取りを再現します(録音禁止なので記憶が頼りですが).この問題は私も含め何人か連続して質しました.私は,「最悪の事態が想定するのが基本原則だと思うが,水蒸気爆発が起きた時に格納容器が耐えられるのかどうか確認しているのか」と訊いたのに対し,規制庁は「水蒸気爆発が起きる想定をしていないので,その影響を審査で確認しているわけではない」とはっきり答えました.この規制庁の答えが翌日の佐賀新聞の記事の見出しになりました.公開された録画[2018.11リンク修正]の48分から50分をご覧下さい.
2017-02-28 01:05
nice!(0)
コメント(0)
トラックバック(0)
コメント 0