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「原子力災害対策指針」では被ばくしてから避難 [仕事とその周辺]

1401577.gif注釈を末尾に付けました(24日深夜).
1401577.gif26日追記 関連情報:原子力災害対策についての県の回答へのコメント(佐賀連絡会)

福島第一の惨事を経験した後に作られた指針だから,少なくともタテマエ上は住民を被ばくさせないようになっているだろうと思う人が多いだろうが,実際は「被ばくしてから避難」になっていることに注意.
500マイクロ超を実測されてはじめて「数時間内に避難や退避」.それ以下なら「一週間程度内に一次移転」.「原子力災害対策指針」から該当部分を切り取ったものです.(図はクリックで拡大)
(34ページ)
oil-hinan.pages.gif
「全面緊急事態」で即時避難はPAZつまり5キロ圏内のみ.(10ページ)
pazzenkyu.gif
それ以遠では,その「準備」のみ.(10ページ)
upzzenkyu.gif
すべて以下の規制委員会のページから取ったものです.赤の矢印は引用者.
http://www.nsr.go.jp/activity/bousai/measure.html
取り急ぎ.
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1401577.gif追記(24日深夜)
以下,5キロ圏以遠(UPZ内およびそれ以遠)での,避難するまでの被曝量がどうなるか,「指針」にそって見てみます.
「原子力災害対策指針(平成25年9月5日全部改正)
http://www.nsr.go.jp/activity/bousai/data/130905_saitaishishin.pdf

いろんなところに分散して記述してあるため,またアクロニム(頭文字略語)が頻出するため,解読に労力を要します.[ ]は引用者注釈.

9ページから引用
放射性物質の放出後、高い空間放射線量率が計測された地域においては、被ばくの影響をできる限り低減する観点から、数時間から1日以内に住民等について避難等の緊急防護措置を講じなければならない。
また、それと比較して低い空間放射線量率が計測された地域においても、無用な被ばくを回避する観点から、1週間以内に一時移転等の早期防護措置を講じなければならない。
「高い」や「それと比較して低い」が数量で定義されていないが,すぐ前に図1及び表1が引用されているので,それぞれOIL1 [毎時500μSv],OIL2 [毎時20μSv]を意味すると理解するほかない.

12ページの図1では,「OIL1超」の矢印の先の「避難」の文字は「1日以内」の領域にある.つまり,UPZ [5〜30キロ] における毎時500μSv超の条件では,1日以内に避難.

53ページではまた曖昧になり,OIL1では「1日以内」の語は消えている.
UPZにおいては・・・数時間以内を目途にOIL1を超える区域を特定し避難を実施する。
1日以内を目途にOIL2を超える区域を特定し一時移転を実施しなければならない。
要するに,UPZ かそれ以遠において,
1)OIL1超では,12mSv(0.5×24)程度の被ばくをする可能性があり,
2)OIL1は超えないがOIL2超(つまり線量率が20〜500,単位はμSv/時)の時,理論的には*最大84mSv(0.5×24×7)もの被ばくをする可能性がある.

* 500μSv/時ぎりぎりの線量率が連続1週間続く,というのはありそうにないので,あくまで理論的最大値.しかし現実的にも10mSv以上はあり得るだろう.
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