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秘密法廃止運動のために(ランダムな覚え書き) [社会]

秘密法の参院可決で2日間ほど打ちのめされた状態でしたが,少し落ち着いたので,反対運動について思いつくことをランダムにメモしておこうと思います.

これは教基法敗北の時に書いたことの繰り返しですが,まず何よりも,左派市民や左翼政党は,敗北の原因をしっかり分析することが重要です.「かつてない盛り上がりを見せた」などと美化し,粉飾で終わることが最悪です.もし美化で終われば,つまりは初めから勝つつもりがなかった,ということを証明することになってしまいます.

1.本格的な取り組みが遅すぎた.
事情通と思われるブログ「世に倦む日日」は今回の件が短期決戦として挑まれていることを警告し,早期に大規模集会などの必要性を訴えていました.そのような事情を察知していたと思われる山本太郎議員は,9月末からこの法案の危険性を訴える全国行脚に入っています.これに比べ,左翼政党や組合など伝統的組織の反応は遅かった.極端な例は,佐賀で労組も含む反対集会が初めて開かれたのは,なんと12月5日の夕方で,参院委員会の「強行採決」の後,本会議の強行採決も間近かと思われる時点でした.全国レベルでも,日比谷野音で本格的な大規模集会が開かれたのは11月21のことで,衆院通過のわずか5日前です.
 短期決戦であるとの情報は,政党など政治のプロならつかんでいなければならなかったはずですが,なぜそれに失敗したのか,それともつかんでいたのに対応を怠ったのか,解明されなければなりません.
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2.情勢把握の問題
街頭でビラまきをすると肌で感じられるのですが,ほとんどに人がこの問題に関心を持っていないか,あるいは重大さを知らないようです.「シール投票」という活動の結果は反対が多数ないし圧倒的という情報が流れましたが,シール投票に参加せず通り過ぎた人がカウントされていないことに注意すべきです.この活動は大いに意味があり,私自身呼びかけ人に名を連ねていますが,あくまでも宣伝に重点があるということを理解しておくべきでしょう.
 日刊紙で最大部数は読売新聞ですが,同紙はこの問題をあまり報道しないか,報道してももっぱら肯定的な内容だったと思われます.また,世界の中で日本人はテレビなどマスメディアを単純に信じる,つまり鵜呑みにする割合がトップクラスであるとも言われます.大多数の国民がそのような情報環境にあり,メディアリテラシーの水準にあるということを計算に入れておく必要があります.

3.「新旧対照表」が必要だった
原発問題で,電気は全部原発で作られていると思っている人がいたように,行政上の秘密を守る制度や法律がほとんどないかのように思った,あるいは錯覚した人が多いのではないかと思われます.政府がこのような法律を出してくるからには,おそらく不十分なのだろうと,素朴に反応する人が結構多かったのではないでしょうか.
 したがって,このような市民向けに「新旧対照表」が必要だったと思います.つまり現行法ではどのような行政上の秘密がどのように保護されているのか,それがどう変えられようとしているのか,という比較です.
 私もそのままコピーして宣伝ビラの材料にさせてもらった11月10日の毎日新聞のシミュレーション記事など,優れた解説も数多く出されましたが,この「新旧対照表」タイプの記事は見かけませんでした.

4.今後について — 思いつくことをいくつか
4−1 宣伝方法の提案
秘密法廃止運動のためだけでなく,一般的に言って,宣伝手段の重点をリーフレットなど印刷物の全戸配布,街頭での大規模配布におくべきではないかと思います.ニュースを見ない人,見てもNHKしか見ない人,新聞を読まない人,あるいは読売や産経の読者,これらの人々に有用情報を届けるには,リーフレットの戸別配布や駅頭,繁華街での配布が有力な手段です.もちろん従来から行われているありふれたことですが,私が言いたいのはこれを格段にスケールアップするということです.
 たとえば,10万人のリーフレッターが月1回,50枚のビラを配布すれば,月500万枚で,たとえば毎日新聞の発行部数を上回ります.年6千万枚の勘定.10万人とは20才から59才までの6千4百万人では,646人に1人.その程度の数の活動家・ボランティアは可能でしょう.
 これによってネット上の有用情報,有用サイトへの広範な通路が出来れば,ネットの力も強力になります.ネットというものは左派や右派ごとに,あるいは非政治的集団など部分空間に分断されていて,それら相互間の情報流通は非常に少ないと思われます.リーフレットという「リアルな」メディアがこの通路の媒介になるでしょう.
 レーザープリンターが安価になり個人でも大量の印刷が可能になりました.また,公的機関が運営する市民活動支援のセンターでも安価な印刷が可能です.コンテンツも独自に作ってもよいし,新聞の切り貼り,あるいは他の人や団体が作ったものをダウンロードするなど,多様に選ぶことができます.
 今回の問題では,もし政党が選挙並みのフル回転でリーフレットの全戸配布を早い時期から行っていたら,情勢は相当変わったと思われます.しかも選挙と違ってなんら法的な制限を受けないのです.なぜやらなかったのでしょうか.

4−2 市民の政治リテラシーをどう高めるか
教育基本法の改悪によって,いやむしろそのずっと以前から,この国の教育は市民を政治から遠ざけるように働き続けています.メディアも市民をそう仕向けています.つまり「政治」という言葉には,生活のあらゆる局面でネガティブイメージが染み込むように言説が加工されます.「政治利用」という言葉がその典型例でしょう.「商業利用」という言葉には特にネガティブなニュアンスはありませんが,政治云々という言葉にはだいたいマイナスイメージが付着しています.つまり「政治には関わらない方がいいよ」という暗黙のメッセージが生活のあらゆるところで発信されているのです.(その結果,民主主義とは単に選挙の時の1票に限定されてしまいます.)
 しかしこれは全くおかしなことで,民主政治というものは市民・国民が政治を(直接的にではなくても原則的には)行う,という制度です.ですから市民はこの国を,この自治体をどう治めていくか,ということをいつも考えていなければならない“はず”なのです.
 このような意識状況,姿勢を根本的に変えていく仕事は主に学校教育を担う教師たちに課せられていますが,しかし教師自身が非政治化されていてはそれを望むべくもありません.組合運動など教師集団の活動をどうエンカレッジするか,これはすべての市民の課題ではないでしょうか.
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寂静の矢

エントリーの内容とは話題が異なりますが、多少は関連性があるということで、投稿させて頂きます。

宇都宮健児氏が東京都知事選に出馬する事になって、アンチ宇都宮勢力の方々が文句を仰っていますが、ぶん殴られればぶん殴り返したくなるのが人の心理というものです。ネットでアンチ宇都宮勢力が宇都宮氏では絶対に勝てない、宇都宮氏を推す奴はバカといった主張をすれば、或は宇都宮氏の悪口を言えば、しかも、真偽のほどが定かではない澤藤統一郎氏の主張まで持ち出して宇都宮氏に対するネガティブキャンペーンをやれば、宇都宮氏を支持している人々が却って宇都宮氏を都知事選の候補に立てようという意志が強くなるのは当然です。或は、宇都宮氏ご自身もそこまでバカにされれば、却って都知事選に出馬する意志は強くなるでしょう。

他者を論破すれば(言い負かせば)、その論破された他者が論破した人間の主張に従うわけではありません。政治において重要なのは、他者を言い負かす事ではなく、他者を動機付ける事です。政治は(外交は特にそうですが)心理戦(他者との心理的な駆け引き)の側面が強いのです。他者の心理を読む事ができない日本の左派やリベラルが、日本国内の政治闘争において百戦錬磨の自民党に勝てるわけがありません。

また、「共闘」というのは互いが互いの意見を尊重し合わなければ成り立ちません。アンチ宇都宮勢力が宇都宮支持勢力の意見を全く無視するどころかバカにして、自分達の意見を宇都宮支持勢力に対して一方的に、しかも非常に失礼な言い方で押し付けるような事をすれば、アンチ宇都宮勢力と宇都宮支持勢力が共闘などできるわけがありません。社会はアンチ宇都宮勢力を中心にして回っているわけではないのです。もちろん、宇都宮支持勢力を中心にして回っているわけでもありません。さらに言えば、反自民勢力を中心にして回っているわけでもありません。

ちなみに、では、反自公政権の超党派統一候補を擁立すべきとお考えになっていたアンチ宇都宮勢力はどう主張すれば良かったのかといえば、宇都宮氏では絶対に勝てないといったような宇都宮氏を支持する人々の感情を逆なでするような主張は口が裂けても言うべきではなく【そもそも、反自公政権の超党派統一候補を擁立すべきという考え方自体が、反自公政権的な勢力の間でしっかりとしたコンセンサスが得られているわけではありません】、例えば「様々な市民団体や労働組合や政党の代表者によって話し合いのテーブルを作り、反自公政権の超党派統一候補を擁立したいので、宇都宮氏が東京都知事選に出馬を表明するのはもう少し待って頂けないでしょうか」といったような主張をすれば良かったのです。もちろんそういった丁寧な言い方をしても、宇都宮支持勢力の方々は宇都宮氏を擁立するかもしれませんが、その場合は反自公政権の超党派統一候補は諦めて、アンチ宇都宮勢力はアンチ宇都宮勢力で独自に都知事選の候補者を擁立すれば良いのです。それが民主主義です。民主主義においては、どこか特定の(主義主張をしている)政治勢力が絶対的権力・権能を持っているわけではありません。

或は、内田聖子さんも仰っていますが、最後に市民派候補間での調整もあり得ます。そういった調整を可能にするためにも、アンチ宇都宮勢力は宇都宮氏や宇都宮支持勢力の方々を誹謗中傷するのはやめた方が賢明です。また、反自公政権勢力で複数の候補者が立候補する事になった場合、ある種の共闘をして、その反自公政権勢力の候補者どうしで、互いに互いの足を引っ張り合うような事はしないようにするのが賢明です。ちなみに、政治戦略的な事を言えば、アンチ宇都宮勢力の方々が独自に候補者を擁立する場合は、保守系の人々にも受ける人物を擁立するのが賢明です。左派系の人々に受ける人物を擁立すると、宇都宮氏と左派票を食い合う事になり、自公政権勢力の候補者を利する事になるからです。但し、もちろん、アンチ宇都宮勢力の方々が誰を候補者として擁立するのかという事は、アンチ宇都宮勢力の方々の自由です。

また、これだけ自民党が好き勝手な事ができる一つの大きな原因は、民主党政権の失敗にありますが、民主党が失敗した一つの大きな原因は、選挙に、自民党に勝つ事ばかりを重視して、理念らしい理念がなく、ただ単に反自民という事だけで、政治的信条の全く異なる政治家を寄せ集めて政党を形成し、かつ、政策も選挙に勝つためのある種ポピュリスティックな政策や実現不可能な政策を掲げてしまったため、結果、民主党が政権を獲得しても、民主党が掲げていた政策がほとんど実現できず、公約違反のオンパレードになってしまったからでしょう。

アンチ宇都宮勢力の方々は選挙に勝つ事ばかりを論じておられます。選挙に勝つ事は非常に重要ですが【選挙に勝たなければ自分達が理想とする社会(に近い社会)を実現する事はできません】、しかし、それよりもっと重要なのは理念や政策です。選挙に勝つ事ばかりを重視して、理念や政策を軽視していたのでは政治が劣化するし、中長期的には国民の多くからの信頼を得る事もできません。

下記は内田聖子さんのTwitterからです。

<宇都宮さんが都知事選挙出馬の意向表明。「宇都宮さんでは勝てない」「調整が必要だから待って」という人はどの立場で、どこからものを言っているのか?宇都宮さんは誰の立候補も阻んでいないし、最後に市民派候補間での調整もあり得る。「勝てる誰か」をネタに盛り上がっても都政は変わらないよ。>

全くその通りだと思います。日本の左派やリベラルは、安倍政権が民主主義を破壊するといった事を主張する以前に、まずは自分達の民主主義の民度や政治リテラシーを高めるべきでしょう。民主主義は有名・人気投票ではありません。選挙に勝てる人間しか立候補してはならないといった、被選挙権を否定するような考え方が民主主義だとはとうてい思えません。特定秘密保護法案反対デモの時、反特定秘密保護法派は、「自由の無い国絶対反対」といった主張をしてデモをやっていました、しかし今、反特定秘密保護法派は選挙に立候補する自由を否定しています。なんだかなぁ、といった感じです。

by 寂静の矢 (2013-12-29 08:35) 

寂静の矢

下記はネットで見つけた宇都宮健児氏の支持者の『ひばり』というハンドルネームの方のTwitterでのご意見です。

<昨日の渋谷での野宿者強制排除を見て判っただろ? 人権軽視だからこそ出来た残酷な仕業だ。

人権派の #宇都宮けんじ しかいない。

勝てる候補を?
寝ぼけてる場合じゃないぜ。

勝たせるんだよ!
目を覚ませよ。>

アンチ宇都宮派の方々の「宇都宮氏では選挙に勝てないので、宇都宮氏は都知事選に立候補するべきではない」といった、基本的人権の一つである被選挙権を否定する考え方は、上記の『ひばり』さんような民意(今のところ、少数派の民意なのでしょうが)を排除する(切り捨てる)事になります。果してそれが民主主義なのか?全体主義ではないのか?

アンチ宇都宮派の方々が、宇都宮氏は気に入らないと思われるのであれば、ネットで宇都宮氏に対するネガティブキャンペーンをやる事によって宇都宮氏の足を引っ張るといった非建設的な行為にエネルギーを費やすのではなく、アンチ宇都宮派はアンチ宇都宮派で独自に都知事選の候補者を擁立すればよいのです。それが民主主義だと思います。

或は、前の投稿でも述べたのですが、最後に市民派候補間での調整もあり得ます。しかし、アンチ宇都宮派の方々が「宇都宮氏では選挙に勝てないので、宇都宮氏は都知事選に立候補するべきではない」といった被選挙権を否定する傲慢な主張をしていたのでは、おそらく調整は不可能なのではないかと思います。いずれにせよ、アンチ宇都宮派の方々が独自に都知事選の候補者を擁立していない今の段階では調整のしようがありません。アンチ宇都宮派の方々が擁立した候補者が本当に素晴らしい人物で、掲げる理念や政策も素晴らしいものであるならば、宇都宮氏や宇都宮氏を支持している方々も都知事選の候補を譲られる可能性もあると思います。

本当に重要なのは「自民党を倒す」事ではなく「(自民党を倒して)どういった社会を目指すのか?」という事だと思います。仮に自民党を倒す事に成功したとしても、自民党に替わって権力を握った政権が、自民党よりももっと酷い、或は自民党と大して変わらない政権だったら意味がないでしょう。

‥‥ただ、言っておくと、都知事選で反自民の候補者が当選すれば、自公政権に対して打撃を与える事ができると思っていらっしゃる方々が多いですが、それはある意味ちょっと甘い考えだと思います。仮に反自民の候補者が東京都知事に当選したとしても、今現在、東京都議会は自民党が多数派【自民(59議席)、公明(23議席)、みんな(7議席)、維新(2議席)、民主(15議席)、生活者ネット(3議席)、無所属・元民主(1議席)、共産(17議席)】なので、反自民の都知事がやろうとする事に対して都議会が悉く反対をして、反自民の都知事は潰される可能性も高いと思われ(自公政権に対して媚を売れば潰されないでしょうが)、もしそうなれば、反自民系の人間は政治的に無能というイメージが強くなってしまい、結果、自公政権に対して打撃を与えるどころか、追い風を送る事になる可能性もあります。

また、多くの人々から絶対に勝てないと固く信じられている宇都宮氏が、もしも都知事に当選した場合、色々な意味で革命並み(というのはちょっと大げさなのかもしれませんが)のインパクトがあると思われます。

by 寂静の矢 (2013-12-30 21:37) 

バッジ@ネオ・トロツキスト

かつて、北朝鮮問題で宮本顕治氏が「実証主義は不可知論に転落する」と喝破しましたが、現在の論争状況を踏まえてさえなおも事の「真偽」を曖昧にしているようでは、不可知論どころか相対主義を経由してご都合主義に堕落しているとしか思えませんね。進歩的道義性や民主主義を等閑視するようなご都合主義は、法学的幻想に囚われて小沢を擁護するような愚行の再演でしかないと思います。
政治におけるカネや民主的運営の問題は、憲法論的根幹でしょう。
by バッジ@ネオ・トロツキスト (2014-01-13 11:40) 

寂静の矢

もしも、宇都宮健児氏が東京都知事選挙の候補を辞退したら宇都宮票の流れはどうなるのか?

細川護煕氏に20~30%、舛添要一氏に20~30%、それ以外の候補に20~30%、棄権乃至は白紙投票に20~30%が流れるといったところだと思います。つまり、宇都宮氏が都知事選の候補を辞退されたとしても、舛添氏よりも細川氏の方に、宇都宮票が多く流れるわけではありません。もしも、細川氏が反新自由主義系の左派であれば、宇都宮氏が都知事選の候補を辞退する事によって、おそらく、舛添氏よりも細川氏の方に、宇都宮票が多く流れますが、細川氏は反新自由主義系の左派ではないので、そうはなりません。かといって、細川氏が左派的な政策を多く取り入れれば、保守寄りの票が細川氏から舛添氏や田母神俊雄氏に逃げていきます。

宇都宮は都知事選から降りろと主張されている方々は、宇都宮氏が都知事選から降りたら、宇都宮票が全て細川氏に流れると思っておられるようですが、そのような事は100%絶対に有り得ません。有権者には党議拘束がかかっているわけではないのです。また、都知事選で宇都宮氏に投票するであろう人々の全てが、左翼ではないし、反自民でもありません。現時点で、宇都宮氏を熱烈に支持している人々の多くは、左派かつ反自民だと思われますが、投票日に宇都宮氏に投票するであろう人々の約半数、或は半数以上は、基本的にノンポリ系もしくは、どちらかと言えば左寄りのノンポリ系の方々だと思われます。また、前回の都知事選でも、基本的に共産党の支持者でありながら、自民推薦系の猪瀬直樹氏に投票された方々も結構多かったですが、左派だからといって、自民推薦系の候補者には絶対に票を入れないというわけではありません。

もっと分りやすい話をすれば、自民党を支持している人々の全てがTPP推進に賛成しているわけではないし、原発推進に賛成しているわけではありませんが、同じように、投票日に宇都宮氏に投票するであろう人々の全てが反自民、或は反安倍政権ではないし、舛添要一氏はとんでもない奴だと思っているわけではありません。それゆえ、宇都宮氏が都知事選の候補を降りた場合、細川氏よりも舛添氏の方に宇都宮票が多く流れる可能性もあります。というのも、投票日に宇都宮氏に投票するであろう人々は、福祉の充実を望まれている方々が多いと思われますが、舛添氏も福祉の充実を主張されているからです。もちろん、舛添氏を批判されている方々の大多数は、舛添氏の福祉充実の主張はインチキだと主張されるだろうし、私もそうだとは思いますが、東京都民の多くもそう思うとは限りません。東京都民の多くは、舛添氏に比べれば宇都宮氏の方がより福祉充実派だと思うでしょうが、細川氏に比べれば舛添氏の方がより福祉充実派だと思うのではないでしょうか。

選挙において、単純にある政治勢力とある政治勢力がくっ付けば、得票の足し算になるわけではないという事は、未来の党の失敗で既に証明されています。だからこそ、細川陣営は宇都宮陣営との一本化を断っているのです。宇都宮は都知事選から降りろと主張されている方々は、人々の投票行動予測の計算があまりにも単純すぎると思います。

また、一本化派の方々が本気で一本化を望まれるのであれば、細川氏に対して、宇都宮氏との公開討論に応じるよう説得するべきでした。細川氏が掲げる理念や政策がどのようなものなのか全く分らない状況で、宇都宮氏に対して降りろと主張するのは、どう考えても無理があります。

現在、安倍政権の支持率は約60%【JNNの世論調査では1月の安倍内閣の支持率は62.5%、不支持率は36.4%、NHKの世論調査では1月の安倍内閣の支持率は54%、不支持率は31%(つまり、打倒安倍政権的な考え方の人々は社会全体の約30%以下しか存在しないという事です。また、何が何でも打倒安倍政権的な考え方の人々は、せいぜい社会全体の15%ぐらいなものなのではないでしょうか)】で、自民党の支持率も他政党を圧倒しています。しかも、猪瀬直樹氏が東京都知事を辞任してから都知事選の公示日まで、約1ヶ月しかなかったといった状況下では、客観的な事を言えば、安倍政権が擁立する候補に確実に勝てるような候補者や戦術や戦略などありません。

◆ご参考までに
『宇都宮けんじ@高円寺なんとかBAR2』‥‥宇都宮氏の人柄や、なぜ、都知事選に立候補したのか?どう都政を変えていきたいのか?といった事が分ります。
http://twitcasting.tv/teamutsuken/movie/34237219

『宇都宮けんじ、都知事選「脱原発」候補一本化問題で吠える!』
http://www.youtube.com/watch?v=qg0E0pvHSus

by 寂静の矢 (2014-01-19 22:31) 

寂静の矢

横川圭希氏による宇都宮健児陣営の可視化(だだ漏れ)が始まったようです。ご興味のある方は、下記URLのツイキャスをご覧下さい。可視化映像は編集されてなく、予定調和的なストーリーがなく生々しいので、独特の面白さがあります。

http://twitcasting.tv/keiki22/movie/35437636

by 寂静の矢 (2014-01-25 20:05) 

寂静の矢

◆ご参考までに

◆2014'都知事候補 宇都宮けんじに聞く①~⑤

①「弁護士・宇都宮けんじさんに「政治力」はありますか?」
②「保守層が強いと言われる都庁や都議会をどのように動かしていきますか?」
③「都知事は戦争を抑止できますか?」
④「都知事に原発を停める権限はあるのですか?」
⑤「脱被ばくはどのように実現されますか?」

http://www.youtube.com/watch?v=wLOhpySbNEs

◆2014'都知事候補 宇都宮けんじに聞く⑥~⑩

⑥「食品放射能検査の下限値は?」
⑦「妻の産休、育休が終わっても入れる保育所がない」という声が届いていますが?」
⑧「福祉政策と経済は両立できますか?」
⑨「現行の大型開発についてのビジョンをお聞かせください」
⑩「住まいを増やす」という政策について教えてください」

http://www.youtube.com/watch?v=S_09nbwxZDw

◆2014'都知事候補 宇都宮けんじに聞く⑪~⑰

⑪「オリンピックについてはどのようにお考えでしょうか?」
⑫「税金の運用についてお聞かせ下さい」
⑬「最低保証賃金引き上げ(時給千円)は中小企業の経営を圧迫するのでは?」
⑭「財源はどうしますか?」
⑮「地方との対等な関係性を重視していますが?」
⑯「副知事の人選は?」
⑰「「対話する都政」とは?」

http://www.youtube.com/watch?v=-X7mj1of6kY

◆『人生も仕事もやり直せる 弁護士 宇都宮健児』(ショートバージョン)
http://www.youtube.com/watch?v=P3kuSzZtMo0

◆『人生も仕事もやり直せる 弁護士 宇都宮健児』(フルバージョン)
http://v.youku.com/v_show/id_XNDU5NDQ3NDIw.html

◆『宇都宮けんじ・ツイキャスまるち』
http://cocode.chu.jp/live1/
私のお薦めは横川圭希氏によるツイキャス(keiki22)です。

by 寂静の矢 (2014-01-27 23:31) 

寂静の矢

◆ご参考までに<宇都宮けんじ 応援演説>

『東京都知事選挙 渋谷フェス 宇都宮けんじ応援演説 辛淑玉』【必見】
http://www.youtube.com/watch?v=zjdQ6UZ2afc

『"絵本作家・松本春野さん" 宇都宮けんじ 応援演説』
http://www.youtube.com/watch?v=rsWxsMPZckc

by 寂静の矢 (2014-02-03 23:32) 

バッジ@ネオ・トロツキスト

細川・小泉たちのインチキ脱原発だけでなく宇都宮の脱原発も胡散臭いのは以下2点から。

共産・社民など既成政党の綱領政策枠組みから自由なハズの無所属候補のクセに、①中韓の原発にも②米軍の原発にも何も独自な態度を示せない。

つまり、靖国参拝・日米安保容認の細川・小泉陣営のニセ反原発が中韓の原発や在日米軍艦船搭載の原発に対し交渉能力の点で無力なのは当然だろうが、無所属候補としての政策的フリーハンドを持ち得るハズの宇都宮もまた、20世紀型左翼の国際的視野欠落(=内政不干渉原則絶対化)を共有しており、おまけに反原発課題と日米安保撤廃課題との密接な関連さえ無視しているということ。

いずれも、ニセモノでしかない。
それらは一国主義と一点共闘主義の無残な帰結でもあろう。
だが、中・韓の原発や沖縄・横須賀米軍艦船搭載原発の危険は、これからも消滅しないのだ!!!
by バッジ@ネオ・トロツキスト (2014-02-04 10:47) 

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