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「九州原発ゼロへ,48の視点」から [メディア・出版・アート]

DSC_4359.jpgまたまた宣伝ですみません.今年2月20日発行の上記タイトルの本は,九州を中心に脱原発で活動している人々48名の文章を集めたものです.その中に私も13ページの紙面を頂いています(うち1ページは図版).その文章から約1ページを紹介します.図書館か,購入頂いてご覧頂ければ有り難いです.
1401577.gif2016/12/8 全文転載しました.

(164ページ下段8行目から)
 佐賀の反原発運動は2011年の夏からは,署名,当局への要請,集会・デモという従来の枠を超えて,穏健な「直接行動」の手法をも獲得して行きました.2011年6月10日の県との交渉でのことですが,市民団体が知事からの回答を求めても,担当者は「知事が回答するか分からない」というような,まるで郵便ポストと変わらない態度でした.これまではそれでも「行儀よく」引き上げていたのですが,何年も前から変わらないこのような県の態度にさすがの市民側の怒りも融点を超え,直接知事室まで押しかけることになりました.県庁職員数人の廊下での「ディフェンス」をすり抜けて,十人ほどが廊下で5時の閉庁まで粘りました.地元のNHKテレビは「知事室前で座り込み」と誇大宣伝してくれました.
 知事室前には会議室で応対した部局(原子力安全対策課)の職員が先回りして知事室入り口をブロックし,そこでのやりとりで,市民団体の要望を知事に直接伝えず,単なるメールのやり取りだけであることが判明しました.このような情報も県庁への「ストレステスト」で初めて得られたもので,単なる言葉のやりとりだけでなく,行動によって得られる情報の質があるという例です.
 県の職員による庁舎内廊下での「ディフェンス」行為,すなわち人間バリケードは,6月24日の抗議行動の際にはより徹底したもので,職員の密集軍団にはアリの入る隙間もありません.この行動は,その直前に知事が発表した,上記のケーブルテレビによる「説明番組」は閉鎖的であるとして抗議し,開かれたものにするよう求めるためでした.知事はこの時オフィスにいましたが,多数の職員に囲まれて逃走したとのことです.批判的な市民とは絶対に会わないという知事の異常に頑なな姿勢という情報が,やはりこの「ストレステスト」でもたらされたのです.
 さらに佐賀の穏健で節度ある「直接行動」は, 6月26日のケーブルテレビ局前の抗議行動,そして7月11日の県庁包囲・要請行動とつながっていきます.11日は人が多かったためか県庁側が庁舎立ち入りを拒んだのですが,市民は非暴力的にロビーに入りました.これまたテレビの形容は大げさにも「県庁突入」でした.このときの動画を見ると,俳優の山本太郎氏がこの行動が平穏に行われるよう始終リードしていましたが,彼を「建造物侵入容疑」ではるか京都から告発した人がいました.
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