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焼却炉煙突からの濃度は3.11直後の関東地方の大気 [仕事とその周辺]

北九州市は石巻のガレキを17日から焼却するとしています.アスベストやダイオキシン,鉛,水銀など,有害物質の拡散が懸念されますが,やはり放射能も問題です.煙突からどれぐらいの放射性セシウムが出てくるのか,環境省自身のデータがあります.
災害廃棄物の広域処理の安全性について(第1.3版),平成24年6月19日
http://kouikishori.env.go.jp/material/pdf/safety20120622.pdf
その中の「表6」をピックアップします.
kankyosho120622.gif
「バグフィルターで99.99%取れる」という環境省の主張の根拠とされるものです.この結果を信用するとしますと,煙突からの濃度は最大で0.185ベクレル/立方メートルです.(ただしこれに続く「電気集じん器」のデータではもっと大きな値が出ています.)
この0.185がどの程度の値かということですが,これは,3.11直後(1週間以内)に関東地方が放射性ガスに覆われた時の大気中濃度に匹敵します.次の記事のグラフをご覧下さい.0.1ベクレル/立方メートルはこのグラフの縦軸"1E+05"にあたります.
http://pegasus1.blog.so-net.ne.jp/2011-08-07
この,群馬県高崎市の現在の値は,これの千分の1つまり0.0001ベクレル/立方メートル以下にまで下がっています.
ctbttakasaki2012sept.gif
上の環境省のデータは,おそらく最良の条件での結果と思われますので,実際にはこれより大きくなる可能性を見ておくべきでしょう.逆に,これは煙突での値なので,風の強さなど大気の条件にもよりますが,周辺ではもちろん相当に薄まります.また,石巻の汚染は福島の10分の1程度なので,上の値より一桁小さくなると思われます.そうだとしても「平常値」の10万倍の濃度です.(平常値は次の広島県のデータ参照)
http://www.pref.hiroshima.lg.jp/uploaded/attachment/24692.pdf

何れにせよ放射能の拡散(焼却施設からの,そして汚染地帯からの)は現実のものです.
現地で処理する何倍もの運搬費をかけてこのような拡散をすることの意味を,北九州市当局や議員の方々はもう一度考えて下さい.

本日も市民の抗議行動が市役所前や日明焼却場で行われています.
http://www.facebook.com/hinanohanasi
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