川内村帰村宣言，福島市は？

少し前に「警戒区域」が含まれる福島県の川内村の「帰村宣言」が報道され，それが今日の２１時のNHKニュースでレピートされていた．「年間１ミリシーベルト下回る数値」の字幕で出されたシーンを次のサイトが捕捉していた．
http://meme.yahoo.com/lilac/p/pelLl20/
しかし，この報道と番組については，２つの重大問題がある．一つはこの報道自体の虚報性，もう一つはことの軽重に反する報道姿勢である

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しかし画面の線量計の表示と字幕はわずかながら矛盾している．線量計は0.126μSv/hと読めるが，これを年率にすると，0.126×24×365＝1104，つまり1.1mSvとなり，わずかに１ミリシーベルトを超える．これはわずかな誤差として見逃すとしても，この値は川内村の線量としてはおそらく最も低い部類のようだ．文科省のオンラインデータが次にある．
http://radiomap.mext.go.jp/ja/


しかしもっと問題なのは，全く避難をしていない大都市，福島市である．「帰村」どころではない，市民はずっと住み続けている．駅の近くでも，また小学校でも以下のような線量だ．
これらを見ると，川内村の帰村など当然のこと，と思われてしまうのが，まさに異常．また，線量値についての印象操作を行い，川内村よりかなり線量の高い大都市・福島市を問題として取り上げたことがない大越健介の「ニュースウォッチ9」は，まさにプロパガンダ放送そのものということを証明している．ちなみに福島市の大部分は「放射線管理区域」の0.6μSv/hを超える．