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沖縄知事選と村上春樹評 — 週刊金曜日11月12日号 [メディア・出版・アート]

もう一週間遅れになりますが,「週刊金曜日」の二つの記事についてのメモです.
1.沖縄知事選の記事
週刊金曜日12日号の沖縄問題特集は全くピントがずれている.佐藤優編集とのことだが,沖縄に関するこの数週間の最大のアジェンダは「誰を知事にすべきか」のはずだ.ところが記事全体は,数十日の時間スパンではない,数ヶ月や1年以上のオーダーの問題である政府の沖縄政策のことを,焦眉の知事選の前景に持ってきている.特集冒頭の佐藤優の文章の頭の方には,「筆者は,今回の沖縄選挙のこの権力闘争の側面には,関心をあえて持たないようにしている」(14ページ上段)とまであからさまに述べているのだ.

一つおいて,佐藤と糸数,佐高の3氏の座談会記事(22ページ)も似たようなものだ.まるで,「金曜日」は沖縄知事選には「中立」を保たなければならないかのようだ.ちゃんと読もうという気さえ起こらない.いったいぜんたい「金曜日」はどうしたのだろうか?これでは,最低でも,この数日・数週間の沖縄のアジェンダ隠し,最大課題からの逃亡,はっきり言えば,「金曜日」でのこの言説は間接的な仲井真支援だ.もう今日19日は次の号が出ているはずだが,こちらでは土曜日にしか配達されない.果たしてまともな方向に変わっているだろうか?
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2.村上春樹評
同じ号の,村上春樹を論じた中村うさぎ・小森陽一の2氏の対談には大いに納得した.すごく売れているというので,どんなものかと数年前に村上春樹の小説を一つ読んでみた.「カフカ」というのが表題にあるのにつられて,「海辺のカフカ」を読んだのだが,フランツ・カフカとは何のつながりもありはしない.内容も全く意味不明.それだけでなく,読後感が非常に悪い.どうしてこんな小説を書く作家の本がこれほど売れるのだろうか,それも,外国にまで,と不思議に思ったものだが,村上を徹底的にこき下ろしたこの対談記事で納得が行った.要するに,単なるブランド現象というだけのようだ.

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