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またまた永久機関 [メディア・出版・アート]

1年前に,テレビ東京が「水で走る自動車」というトンデモ企業を宣伝したことを取り上げたが,こんどは毎日新聞が,同様の「永久エンジン」を宣伝した.

発電装置:太陽光や風力より効率良く、電磁力で電力供給--木下さん開発 /神奈川

記事によれば「電磁力で電力供給」だそうである.
開発した発電装置は、円形アルミ板の周縁に磁石のN極、S極を交互に配列した回転体が大きな特徴。その周囲にコの字形の銅線コイルを配置する。始動時には市販モーターの助けを借りて回転体がコイルの間を動き始め、回転速度が増すと、ベルトでつながった別のモーターを回し発電する。
「毎時500キロワット」などという変な単位も使われている.

この記事で注目すべきは,「プルサーマル」もこの「トンデモ科学」,似非科学技術に連座させされかねないことだ.九州電力の元最高顧問のコメントが登場する.
特許出願中のため構造は極秘だが、電気工学や機械工学、物理学の研究者らが相次ぎ視察。元九州電力最高顧問で核燃料サイクルのプルサーマル研究に携わってきた元国際原子力機関委員の松下清彦さんは「画期的な発電装置」と認めている
そのような人が研究に携わったのなら,プルサーマル計画までも怪しくなる(もともと怪しいが).

永久機関,perpetual engine というものが余りにも知られていない.この記事を書いた記者も知らないのだろう.もちろんすべてを疑って構わないので,「永久機関は不可能である」という命題も当然疑ってよい.だから,「これは永久機関のように思われるが,もしそれが実現したのなら,近代技術の歴史を塗り替える驚嘆すべき,太陽が西から昇るほどの,快挙である」とひとこと付け加えるべきだった.応援のクリック歓迎 (1日1回まで)

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