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麻生邸見学ツアー逮捕事件についてのしんぶん赤旗の沈黙 [社会]

1401577.gif(11/19追記)19日,しんぶん赤旗社会部から返事がありました.末尾をご覧下さい.

麻生邸を見学しようとして歩いていただけで逮捕されるという事件が先月26日に起きましたが,今月6日には3人が釈放されひと安心です.13日には,国会議員やメディアも参加しての国会内集会が開かれるなど,「逆襲」の動きへと移りつつあります.この集会の様子はらくちんランプさんが全部をビデオに収録し,自身のブログで公開しておられます.

「麻生邸拝見リアリティツアーの警察による強権的な逮捕を検証する!」録画ビデオ

また,この事件を多言語で世界に発信する手だても整いつつあります.救援会ブログの右サイドバーの「非日本語版」のところに,救援会声明の英語,中国語,フランス語,ペルシャ語,韓国語の翻訳があります(ただし15日現在リンク先がメンテナンス中).

また,一般メディアも, 共同通信 日テレ朝日などわずかながら,警察一辺倒ではない報道を始めています.

その中でたいへん奇異に思えるのがしんぶん赤旗の沈黙です.権力による不当な弾圧には敏感に反応するはずの同紙がこの事件を一行も報道しないということは,一般メディアによるネグレクトよりも目立ちます.併せて奇異なのは,一般メディアの沈黙や警察一辺倒の姿勢を批判する左派・リベラルのブログのほとんどが,このこと,つまり赤旗の態度について触れていないということです(かく言う当ブログでもこの記事での指摘が初めてですが).

そこで,遅ればせながら,末尾のようなメールを赤旗の編集部に送りました.
応援のクリック歓迎 (1日1回まで)

赤旗の沈黙の理由については,法政大学弾圧事件や早稲田大学でのビラまき逮捕事件と類似しているかも知れませんし,あるいは違うかも知れません.これら二つの事件に関連しては,7月20日の記事「『ニーメラーの詩』の書き出しは『共産主義者』でなくてもいい(その2)」で推論しました.しかしこの問題は憶測や推測でなく,公にきちんと論じられる必要があり,そのためには赤旗は無視の理由を明示すべきだと思います.

以下が本日送ったメールです.
ーーーーー

しんぶん赤旗御中

        (所属・氏名・住所・電話番号)

貴紙の国民・市民の立場に立った報道を尊敬致しております.
さて,“麻生邸見学”逮捕事件についてお尋ねしたくメールを差し上げます.

10月26日に,麻生首相の邸宅を見学に行こうとしたグループのうち3人が警視庁に逮捕され,11日間も拘留されるという事件が起きました.逮捕の理由についてのメディアの報道は警察発表をそのまま繰り返したもので,無許可デモであり公務執行妨害容疑であるというものでした.

しかし,この事件は逮捕前後の様子が詳細にビデオで撮影されネット上に公開されています.それを見る限り,これらの逮捕理由は虚偽のように思われ,むしろ警察官による違法行為の疑いが濃厚です.

この疑いは,上記のビデオ映像を見た多くの人が共有しており,13日に開かれた,国会議員2名も同席しての国会内での記者会見ではこれが多くのメディア関係者に紹介されたようです.

お尋ねしたいのは,この事件について貴紙が全く報道していないのは何故かということです.また,貴紙は上記の13日の記者会見を取材されたでしょうか?

貴紙が言論,表現の自由など,国民の権利の問題を重視して報道しておられることに常々尊敬致しております.今回は単なる「遠足」が取り締まりの対象となったのですから,表現の自由の問題どころではありません.ごくふつうの市民の「歩行」の権利が奪われたのかも知れないので,ことはより重大かも知れません.にもかかわらず,もし貴紙が,この事件を報道するに価しないと判断されるのであれば,その理由を教えていただきたく存じます.

 (署名)
ーーーーー
1401577.gif(11/19追記)19日に届いた赤旗社会部からのメールを紹介します.そのままコピペしてもいいような短いものですが,一応親書ということで,内容を「要約」します.
警察関係は時事通信に依っているが,26日当日は時事からの送稿がなく,独自取材もしていなかった.11月13日の記者会見も案内がなく取材していない.指摘のとおり国民の権利にかかわる問題を含んでいるので引続き注視していきたい.
うーん,国会内集会の案内は共産党や赤旗には行っていなかったのですか.

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村野瀬玲奈

ペガサスさん、いつもありがとうございます。

>左派・リベラルのブログのほとんどが,このこと,つまり赤旗の態度について触れていない

私のブログを「左派・リベラル」に分類するとしたら(笑)、その理由は、単に知らなかったからです。当然報道しているものかと思っていました。(^^;;

指摘をありがとうございました。赤旗の沈黙、確かに奇妙です。
by 村野瀬玲奈 (2008-11-16 00:39) 

yamamoto

この分野の問題をMLなどでも提起することが多いのですが,いつも砂に水がしみ込むようにすぐ消えてしまいます.重要な問題だと思うのですが.
by yamamoto (2008-11-16 10:33) 

スパイラルドラゴン

ペガサスさん、こんにちは。
私は共産党のことを、CIAが設立した自民党の隠れ応援団だと思っていますので、今回の麻生邸リアリティツアー事件に関して沈黙を守っていることに対して、全く違和感を抱いていません。
それに共産党という組織は、国家権力と裏で通じ合っていて、アホな大衆を煽動する役割を担っている組織に過ぎないとさえ思っています。
だって共産党の幹部に、生活困窮者は一人もいませんから。
by スパイラルドラゴン (2008-11-16 11:45) 

yamamoto

それはちょっと度が過ぎる「謀略説」ですよ.「CIAが設立」とはどういう根拠で? 共産党の成立時にCIAってありましたっけ?
by yamamoto (2008-11-16 12:09) 

latter_autumn

あれはどう見ても東京都公安条例1条の「集団行進」に該当します。
「遠足」ではありません。
ちゃんと事前に許可を取っていればよかったのに、何故無許可でやったのか。

許可を取っていたのに逮捕された、という訳ではありませんよね。
それなら同条例4条の警告・制止を受けても仕方ないことです。
権力による不当な弾圧というより、ツアー企画側の無知というか不手際です。
by latter_autumn (2008-11-16 16:04) 

yamamoto

ビデオに収められているように,「届け出なし」を前提として渋谷署の警官と打ち合わせ合意をしているのですから,それなら警察の「騙し討ち」ということですね.困った警察です.
http://jp.youtube.com/watch?v=VukCiIa0BDc
by yamamoto (2008-11-16 17:30) 

latter_autumn

集団行進の許可の検眼を握っているのは東京都公安委員会です。

http://www.cc.matsuyama-u.ac.jp/~tamura/tokouannjyourei.htm

渋谷署の警官との打ち合わせは、許可とは異なります。まあ、そもそも法的には意味のない打ち合わせ(警官の越権行為)ですが。
多分、警官も条例の内容をよく理解していなかったのでしょう。熟知していれば、打ち合わせなどするまでもなく即解散指示(それで従わなければ逮捕とか)のはずですし。
実際、法令に疎い警官は少なからずいますから、その意味では困った警官です。しかし「不当逮捕」というのは、やはり無理があります。
そもそもは企画側の落ち度です。事前に許可を取っていればこんなことにはならなかったのですから。
私の感想としては、「アホらしい事件であり、別に赤旗がわざわざ取り上げるまでもない」です。
by latter_autumn (2008-11-16 18:23) 

latter_autumn

おっと、検眼じゃなくて権限でした。
by latter_autumn (2008-11-16 18:31) 

yamamoto

公安条例そのものの合憲性・違憲性の問題はさて置くとして・・・.
現場の警官が間違ったのなら,「すまん,手続き不備だったから中止してくれ」と頼むのが筋ですね.ところがいきなり問答無用でしょっ引いているように見えます.
さてその「越権行為」の警官は処分されるのでしょうか?
by yamamoto (2008-11-16 19:56) 

スパイラルドラゴン

一部訂正します。

>CIAが設立した

CIAを設立した「連中」が設立した
by スパイラルドラゴン (2008-11-16 20:14) 

yamamoto

それだけの重大な主張をされるのなら,中味や根拠などもっと明確にしてもらわないと困りますが・・・.「連中」とは具体的に誰なのですか.25年の歳月を隔てて二つの組織の設立に同じ人間が関わるというのも・・・.結党直後にはコミンテルンに加盟しているのですから,「連中」はもしかしてコミンテルンとも関係がある??!
by yamamoto (2008-11-16 20:33) 

jun

ペガサスさん、はじめてブログを拝見しました。

麻生邸見学ツアーについての赤旗の沈黙は気づきませんでした。

今回に限らず、共産党は少しでも法を逸脱したり、警察が過激派と決めつけた集団の活動はたとえそうでなかったとしても黙殺します。

今回の場合は無届けデモだったから単に自分に火の粉が降りかかるのが嫌だっただけだと思います。

ただ、何もしていないのに公務執行妨害で逮捕というのは、共産党にとっても自らの活動を制約するものなのに、相変わらず何をすべきかが分かっていない。

日の丸・君が代が国旗・国歌ではないというキャンペーンが逆手に取られ法制化されたことの反省が活かされていないと思う。

by jun (2008-11-16 23:00) 

yamamoto

junさん,訪問ありがとうございます.たしかに「ウルトラ順法主義」というきらいはありますね.このブログで紹介している「ファスレーン365」についても,逮捕を前提とした行動だったため,全くと言っていいほど報道してくれませんでした.
ファスレーン365については,当ブログの記事の他,グループ独自のブログもあります.
http://faslane365.blog86.fc2.com/
by yamamoto (2008-11-16 23:22) 

スパイラルドラゴン

私の共産党という組織に対する認識の根拠を事細かく説明しても理解いただけないと思いますが、一応概略だけ説明します。

第二次世界大戦の戦争中に、アメリカはソ連のスターリン政権と連合していた。ソ連のスパイも米政権に入り込んでいたことも史実として確定している。
つまり、第二次世界大戦は巨大な公共事業計画であった。
そして、この公共事業を計画したのは、各国政府に戦費を貸した「連中=金融財閥」です。
なお、この「連中」は単独の金融財閥ではありません。
参考書:世界を動かす人脈:中田 安彦 (著)
by スパイラルドラゴン (2008-11-17 06:17) 

latter_autumn

>何もしていないのに公務執行妨害で
>逮捕

無許可の集団行進は違法です。「何もしていない」とは言えない。

>共産党にとっても自らの活動を制約
>するものなのに

問題の次元が違います。
東京都公安条例が集団行進を許可制にしていることと、無許可の場合取り締まられること自体は、共産党の活動を制約するものにはなりません。ちゃんと手続きに従って許可取ればよいのですから。

>すまん,手続き不備だったから

「中止してくれ」ではなく「中止せよ」です。企画側に拒否権はありません。

>いきなり問答無用でしょっ引いている
>ように見えます.

企画側としては、せめて初めに無許可と指摘された時点で、中止し解散すべきでした。
中止せずに決行したのなら、逮捕される理由になってしまいます。

>「越権行為」の警官は処分されるの
>でしょうか?

さあ、どうでしょう、初めに制止すべきであったのに打ち合わせなんかやったのは、警官のミスですから、始末書くらいは書かされるのではないでしょうかね。

>ウルトラ順法主義

まことに結構なことだと思いますが。
by latter_autumn (2008-11-17 17:28) 

ましま

自分が主人公でない(かんでいないような)場合、無視するということはよくあります。末端が動いても中央でやめさせるとか。
by ましま (2008-11-17 19:24) 

ふじふじ

こんにちは。トラバありがとうございました。

この件に関して、共産党が沈黙しているとのことですが、

鈴木議員の「ムネオハウス」の一件では共産党の佐々木議員がずいぶんと国会で追及したことを思い出しました。外務省が宗男議員関連資料を共産党へ流したのではありませんでしたっけ?このとき、共産党は利用されたのだと思いますが。

らくちんランプさんでビデオを拝見したら、鈴木宗男議員が参加していらっしゃったので、もしかしたら、その関係かもとか思いましたが。
by ふじふじ (2008-11-17 20:34) 

yamamoto

latter_autumnさんへ
(1) 集団行進の法律上の定義がなかなか見つかりませんが,この場合,警察官が,条例が定める「集団行進」に当たらないと判断したのだと思われます.もしそれを撤回するのなら,もっとそれにふさわし態度,対応がありえたはずです.
(2) 「初めに無許可と指摘された時点で、中止し解散すべきでした」と言われますが,この指摘はいつなされたのでしょうか?
(3) このような場面での警察の仕事は,公共の安全と,市民の(表現の自由も含む)行動の自由とを両立させるためにうまく調整することです.都の公安条例の目的もそれでしょう.(後者を保障するために,リンクいただいた条例の3条には,公安委員会に,許可の「義務」を課しています.)この観点から今回の事案を見たとき,警察の行動は「取り締まりのための取り締まり」としか言えませんね.

ましまさん
最近は赤旗は,連合はもちろん,日教組や,原水禁の集会なども,小さくではありますが報道するようになってきています.でももっと変わってほしいですね.

ふじふじさん
まさか「天敵」の佐々木議員が同席するのは無理でしょうが,社民党や民主党からも応援がほしいですね.


by yamamoto (2008-11-17 23:22) 

yamamoto

追記です.「ウルトラ順法主義」と言ったのはこういうことです.

上位の法と下位の法(例えば憲法と公安条例)とが矛盾するとき,両方とも同時に「順守」することはできません.法には上下関係がありますので,この場合は上位の法に従うのが「順法」ということになります.

しかし現場の警察官などは下位の法を基準として行動するので,「順法」者はこれと衝突する,つまり場合によっては逮捕されることになります.(たとえば憲法の条文は抽象的なので警察官にとっての具体的な行動の指針になりにくいわけです.)

つまり「逮捕されないこと」を原則にしてしまうと,結果的に法を破ることになる場合もあるということです.このことにじゅうぶん気付いていないのではないか,という意味です.
by yamamoto (2008-11-17 23:36) 

通りすがり

>「届け出なし」を前提として渋谷署の警官と打ち合わせ合意をしているのですから

これはあくまでも麻生邸を歩いて見に行くだけ、という部分に関してのみの許可確認ですよね。
だからデモ行為に相当することはやってはいけないと注意もしています。
にもかかわらず、デモ隊はデモ行為(大きな声でのアジテーション)を行った。
よってあの行為を「警察の合意の上」などということはできません。
鈴木宗男さんも、彼らのことをデモ隊と言っていますし。

動画を良く見れば、騒動の発端がデモ側だということもわかります。
まずボードを持った人に公安が「注意」をしに歩みより、通行の邪魔にならぬよう横にどかせようとします。
この時公安は何も強制的なことはしていないし、ボードの人もおとなしく従っています。
ところがこの直後、後ろにいた眼鏡くんが公安に襲い掛かり、ボードの人を引き剥がし、逃がそうとしています。
そのため逃亡、証拠品の隠滅の恐れが発生し、この時点で現行犯逮捕を行うという判断は正しいことになります。

またこの時、動画右手側ではデモ参加者が警官に襲い掛かっています。別角度からの動画の同じ時刻を見れば、それがはっきりと映っています。
言うまでもなく「公妨だ」という声は彼らに向けられており、実際に公務の執行を妨害しているのですから、こちらも何も問題はありません。

つまり今回の逮捕の責任は早まって警察に襲い掛かった眼鏡くんにあり、警察の判断は問題がなかったということです。
by 通りすがり (2008-11-18 10:48) 

latter_autumn

>「初めに無許可と指摘された時点で、
>中止し解散すべきでした」と言われますが,
>この指摘はいつなされたのでしょうか?

警官と問題の打ち合わせをやった時に「無許可のデモはダメ」と指摘したのでしょう。

>警察官が,条例が定める「集団行進」に
>当たらないと判断したのだと思われます.

私は、警官が打ち合わせなんかやったのは
「無許可の集団示威運動(いわゆるデモ)はダメだが、集団行進なら問題ない」
と勘違いしていたからだろうと思います。

>もしそれを撤回するのなら,もっとそれに
>ふさわし態度,対応がありえたはずです.

警官の勘違いで違法行為を一旦見逃したのを、正しく改めるのならば、当然、取り締まりを遂行することになるのではありませんか。

>このような場面での警察の仕事は

ルールに則って自由を行使すればよいだけでは?
ルールを破ったら取り締まられても仕方ないでしょう。何故守らなかったのか。

>「取り締まりのための取り締まり」

それはもはや無茶な言い掛かりのレベルです。
例えば、駐車違反で取り締まられて逆ギレするオバハンのモラルと大差ない。

>公安委員会に,許可の「義務」を課しています

そうです。正規の手続きに従って申請すれば、通常許可されるようになっています。
ゆえに、

>上位の法と下位の法(例えば憲法と
>公安条例)とが矛盾するとき

憲法で集会の自由を保障していることと、条例が集団行進を許可制にしていることは、矛盾しない。
けしからん違憲のルールとは言えないでしょう?

申請したのに反動的な理由で許可されなかったとか、一旦許可されたのに反動的な理由で逮捕されたとかなら、赤旗も反発するでしょうが。
申請して許可を取るという手続きを踏まなかったのなら、そもそも企画側が悪いです。
そこのところを棚に上げるのは如何なものでしょうか。
by latter_autumn (2008-11-18 17:51) 

yamamoto

当ブログのコメント欄はいつも閑散としているのですが,久しぶりに盛り上がって有り難いです.特に当ブログと意見が異なる方のコメントは勉強になります.

通りすがりさん

>ところがこの直後、後ろにいた眼鏡くんが公安に襲い掛かり、ボードの人を引き剥がし、逃がそうとしています。

http://jp.youtube.com/watch?v=3Uw701vV15U
↑ この動画のことだと思いますが,この「眼鏡くん」というのをどうしても識別できません.いきなり私服とおぼしき人が「ボードの人」にぶつかっているように見えます.他の動画でしょうか?

latter_autumnさん

集団示威運動に当たるかどうかの議論はさて置き,仮にそうだったとして,警察の対応に限定して考えてみます.

動画を見るがぎり,警察が警告を与え,それに従うかどうかを相手側に判断させる時間を取っているようには思えません.刑事がいきなりぶつかって行って,「コーボーだ!」の叫びから,そして逮捕へと,わずか数秒のうちに起こっているようです.

>警官の勘違いで違法行為を一旦見逃したのを、正しく改めるのならば、当然、取り締まりを遂行することになるのではありませんか。

問題は「取り締まり方」です.相手側にそれを伝え,従うかどうかの判断の余裕を与えなければ話にならないでしょう.例えば,歩行者天国だったのに警官が間違って車に「入ってもいい」と合図し,入った車をすぐに道交法違反で逮捕したらどうでしょうか?もしその警官や管理者が責任を問われないならば,だれもそのような警察に税金を払いたくはないでしょう.
by yamamoto (2008-11-18 23:11) 

通りすがり

> この「眼鏡くん」というのをどうしても識別できません.

この動画の20秒目あたりで、ボードの人の後ろ(画面右端)を歩いているのがそうです。
http://jp.youtube.com/watch?v=3Uw701vV15U

その後帽子の人がボードの人に手をかけ、横に誘導しようとします。直後、大きなカメラを持った人物によって視界がさえぎられますが、彼が通り過ぎたあと、先ほどの眼鏡くんがこのときすでに帽子の人に迫っているのがわかります。
ボードの人が帽子の人に手をかけ、逮捕劇が始まるのはその後です。デモ支援者が転び公妨と言っていた「私服公安に手をかけたから逮捕された」というのは明らかな誤りです。

別の角度から見ればよくわかります。
http://jp.youtube.com/watch?v=Rc0Z0Yvde8E&feature=related

こちらの動画の1分19秒から、先ほどの眼鏡くんがボードの人を警察から引き離そうとしている場面が始まります。
同時に画面右手側で、デモ参加者が警官に襲い掛かっている様子もはっきりと映っています。この襲い掛かってきている人に対して「公妨だ」と言っていることは、公安が向いている方向から明らかですね。

2つの動画の時間軸をあわせて考えてみれば、このとき何が起こっていたかははっきりしているでしょう。

>警察が警告を与え,それに従うかどうかを相手側に判断させる時間を取っているようには思えません.

まず警察は少なくとも2回、警告を行っていると考えることができます。
まず一回目は渋谷署との打ち合わせ動画のとき。
このとき警察ははっきりと「やってはいけないこと」を伝えています。
次に私服公安が看板の人に近づいたとき。
彼は転び公妨などではなく、デモに相当する行為を注意するために近づいたのでしょう。

>相手側にそれを伝え,従うかどうかの判断の余裕を与えなければ話にならないでしょう.

しかしその直後彼はデモ参加者に襲われ、看板の人はこの参加者によって逃がされようとしている。
このような場合は逃亡の恐れありとして現行犯逮捕もやむをえないことでしょう。
相手側に警告を受け入れる判断する余裕を与えなかったのではなく、相手側が暴走し、自分からその余裕を捨てているのです。

この眼鏡くんが暴走しなければ、この件はまた違った展開を見せていたことでしょう。

なお最高裁では、「デモは暴徒化する危険があるから、表現の自由があったとしても条例で規制するのはやむをえないことだ」という判例がありますね。
http://www.takagai.jp/catchaser/hanrei/scs350720k14-9-1243.html

by 通りすがり (2008-11-19 11:54) 

yamamoto

何度ビデオを見てもはじめから警察の筋書きどおりとしか思えませんが,せっかくの詳細なご指摘なので,それらのポイントを踏まえながら,もう一度綿密に見てみたいと思います.しばらく時間を下さい.

記事に追記しましたように,しんぶん赤旗から返事がありました.「ご指摘のように、国民の権利にかかわる問題を含んでいますので,引続き注視していきたいと考えています」とのことで,今後に期待したいと思います.


by yamamoto (2008-11-19 17:53) 

latter_autumn

>集団示威運動に当たるかどうか

企画側が初めに計画していたのは集団示威運動だが、警官との打ち合わせで計画を変更した結果集団行進になった、ということです。集団行進でも無許可は違法です。

>問題は「取り締まり方」です

当初打ち合わせをやった警官に手落ちがあったことは、否定しません。しかし取り締まりを遂行すること自体は、当然のことです。
「その取り締まりのやり方がスマートでなかった」というクレームは、理解できなくもないですが、条例4条を明らかに逸脱しているとまでは言えないと思います。

「そもそも企画側が悪かった」ということを不問に付すようなネットの一部の言説は、アンフェアであり、違和感を覚えます。「権力による不当な弾圧」「赤旗が取り上げないのはおかしい」には賛成できません。

警察に「企画側も悪かったけど、警官のミスもあったはずだ」という苦情を呈するのなら、十分理解できます。

>相手側にそれを伝え,従うかどうかの判断
>の余裕を与えなければ話にならないでしょう.

ですから、初めの打ち合わせで「無許可デモはダメ」と伝えたはずです。企画側はせめてこの時点で中止解散すべきでした。

>例えば

それはちょっと極端というか現実にあり得ない例えでしょう。例えとして相応しくない。
by latter_autumn (2008-11-19 18:20) 

HK

今年の「自由と生存のメーデー」に「しんぶん赤旗」の腕章をつけた記者が取材に来ていました。翌日の一般紙は報道したのに、赤旗には載っていませんでした。
by HK (2008-11-20 23:04) 

yamamoto

通りすがりさん,
両方の動画をダウンロードして,ご指定の秒のコマを詳細に見ましたが,やはりおっしゃるようなシナリオには見えません.「眼鏡くん」が映っているフレームなどを切り出して静止画にしてもらうと有り難いのですが.あるいは,0.1秒単位でフレームを指定してもらえれば,こちらで静止画にしてもいいです.(ダウンロードすると0.1秒単位の表示ができるようです.)

by yamamoto (2008-11-23 01:23) 

たかし

皆さん、「たかしズム」のたかしと申します。
現在latter_autumnを名乗るパラノイアが私のブログで面白いことになりかけております。興味のある方はどうかいらっしゃって下さい。たかし
http://takashichan.seesaa.net/article/139143645.html#comment

by たかし (2010-01-26 17:32) 

たかし

ついでにエントリーに付いてちょっと意見を。
言いにくいことを敢えて申し上げます。私見ですが、「しんぶん赤旗」の良くない面が出たかな?と思っています。つまり「麻生邸見学ツアー」を行なった労働者グループが「全労連」系であったなら、間違いなく社会面トップに載ったでしょう。「全労連」「連合」はこれまでもいろんな対立がありましたが、ことワーキングプア問題では最近共闘し始めています。その意味では「しんぶん赤旗」の対応は、率直に言って私も感心致しません。
by たかし (2010-02-01 13:30) 

yamamoto

たしかに,まだまだ度量が狭いと言わざるをえませんね.先週末30日の日比谷野外音楽堂での辺野古基地新設反対集会も,どういう経緯があったか分かりませんが,赤旗は一行も報道していません.
党員や支持者がもっとたくさん赤旗に意見を送ると,変化のスピードが速まると思います.
by yamamoto (2010-02-01 17:53) 

バッジ@ネオ・トロツキスト

参照指示で来たので押っ取り刀の書き込みを一言。

「ウルトラ遵法主義」にはもうひとつの原因があります。
功利主義です。

当方は、選挙闘争時などの「(機関にとって)クソ忙しい時」に、面倒な救援活動などで手を割かせないでくれよ、というような発言を機関専従からこれまで数回聞いたことがあります。
「革命的合目的性」の観点からは議論がある対応姿勢でしょうが、この「クソ忙しい時」の定義がルーズに拡張され、それに無気力が加味されれば「ウルトラ遵法主義」が蔓延するのも当然のことでしょうね。

by バッジ@ネオ・トロツキスト (2012-08-14 18:05) 

通りすがり

ttp://nalsus.blog5.fc2.com/blog-entry-172.html
この方が冷静に分析されてますが、警察の一方的な横暴と言うには無理がありませんかね?
少なくとも「デモ」じゃないってのは看板掲げて声出していたら通りませんよ
by 通りすがり (2012-10-10 13:42) 

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