「不倫」の非難対象における性の非対称

「村野瀬玲奈の秘書課広報室」に行ったら，山本モナ叩きの件の記事が・・・．一週間も間があいてしまい，気になるいくつもの重要ニュース，話題をパスしてしまいました．いま「村野瀬玲奈の秘書課広報室」に行ったら，山本モナ叩きの件の記事を見ました．これも取り上げたいと思った話題の一つですが，私が言いたかったことがそっくりそのまま，村野秘書が書いていますので，全く不要になりました．したがって今日は，彼女の記事との「差分データ」のような書き込みです．

山本モナ叩きへの疑問
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-795.html
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「不倫」が問題とすれば，その「批判」の対象人員の数ｎは，ｎ＞２でもｎ＝１でもなく，正確にｎ＝２なのですが，その２名が対等に取り上げられているか，ということを，彼女は問題にしています．私もそれが言いたかったのです．片方の性に属する人だけに批判が偏っていないのか，ということですが，新聞広告にある週刊誌の見出しなどを見る限り，全く偏っているように思われます．ネット検索などで統計を取ると，この社会の非対称性が明らかになると思われますが，これは社会学者の領分でしょうか．

しかしそもそも「不倫」が問題としても，それを公器であるマスメディアが問題として取り上げる必要があるのかどうかです．この点に関してはNHKには全く非の打ち所がなさそうです．おそらく全く取り上げていないでしょう．それが問題であるのは，せいぜい関係者数人でしょう．報道キャスターの「不倫」が，なぜ彼女の職業上の専門性に差し支えるのか，「問題」として取り上げる人は少なくともそれを明示すべきでしょう．

村野瀬玲奈さんの記事でも引き合いに出されているフランスの状況は大いに参考になります．フランスでは，「恋愛スキャンダル」というものは存在しないようです．そのようなタイトルの本がありました．ミッテランが首相官邸に愛人を（公然と）住まわせていたというのを聞いたことがあります．


このほかの，パスできない項目を二つ挙げます．
上のこととは逆に，「当然報道すべき事件を無視するメディアの存在」というニュース２件です．

１）フランスの原発でウラン流出事件
http://senzafine.livedoor.biz/archives/51142793.html
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-790.html
http://alcyone.seesaa.net/article/102599370.html
http://www.guardian.co.uk/environment/2008/jul/10/nuclearpower.pollution
http://www.lefigaro.fr/actualite-france/2008/07/09/01016-20080709ARTFIG00248-incident-nucleaire-a-la-centrale-du-tricastin.php
http://www.lemonde.fr/archives/article/2008/07/09/les-autorites-nucleaires-se-veulent-rassurantes-face-au-rejet-d-uranium-sur-le-site-de-tricastin_1067895_0.html
これは，メジャーメディアだけでなく， JANJAN，NPJ，日刊ベリタにも見つかりません．ウラン溶液数万リットルが河川に流出するような事件がどうして無視できるのでしょうか．

２）横須賀の原子力空母反対の集会
１５日のしんぶん赤旗は，次の見出しで大規模集会を一面トップで報じています．
米原子力空母ノー 全国が連帯／基地強化阻止へ３万人／横須賀大集会
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-07-15/2008071501_01_0.html
写真に写っているだけでも少なくとも５千人はいるようです．

ニュースのニュース，差分ニュース，何が報道されなかったかのニュースを専門に扱うメディアが必要です．

コメント 1

ご紹介ありがとうございます。
この不倫の責任、道義性の欠如への批判、そういうものはとりあえずおいておいて、人々の関心の対象が何なのかと観察するとこういうことになるのではないか、そういう観点から書いた記事でした。関心を共有していただいてうれしいです。
by 村野瀬玲奈 (2008-07-20 18:02)